政治山ニュースまとめ
「静岡・浜岡原発、住民投票条例否決」まとめ
静岡県が今、大きな注目を集めています。それは、中部電力浜岡原発(御前崎市)の再稼働をめぐり、その是非を問う住民投票条例案を制定するために、県民約16万5,000人の署名を添えて川勝平太静岡県知事が提出した議案が11日、否決されたからです。住民が「民意が無視された」と反発を強める一方、議会は「国策である原発政策を地方は決められない」「条例案に不備がある」と否決の理由を説明します。原発行政、地方自治、議会制民主主義――それぞれの在り方が問われるこの問題を報道内容から見ていきます(2012/10/19 政治山)
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原発再稼働の是非、住民動く
直接請求に必要な約6万2千人分をはるかに超える著名を集めたことからも、静岡県民がこの問題に大きな関心を持っていることがわかります。16万5,000に上る署名はどのように集められ、どういう意味があるのでしょうか。まず、署名関連の情報から見ていきます。(1/4ページ)
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全炉停止している中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の是非を問う住民投票の条例制定を目指す市民団体「原発県民投票静岡」は13日、川勝平太知事への直接請求に向けた署名収集活動を県全域で始めた。7月11日までの2カ月間で、直接請求に必要な有権者の50分の1に当たる約6万2千人分の有効署名確保を目指す。
共同代表の鈴木望さん(前磐田市長)は静岡市葵区の青葉公園前で「必要な署名数を集めるだけでなく、条例制定にこぎ着けるため誠心誠意、知事や議会に訴えていきたい」と意気込みを語った。
■再稼働是非「県民投票で」 市民団体が署名集め開始■静岡新聞(2012年5月14日)
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川勝平太知事は9日の定例記者会見で、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の是非を問う県民投票について「私から投票をやるべき、やらないべきと言う筋のものではない」と述べた。市民団体の署名集めが必要数に達した際、県議会へ提出する条例案にどのような意見を付けるかを問われ、答えた。
■知事、賛否の明言避ける 浜岡原発県民投票■静岡新聞(2012年7月10日)
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県選挙管理委員会は13日、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の是非を問う住民投票条例制定を求め、市民団体「原発県民投票静岡」が提出した署名について、16万5127人分が有効と発表した。川勝平太知事への本請求に必要な有権者の50分の1(約6万2千人分)を大幅に上回った。
■「浜岡」住民投票条例の請求署名 必要数超す16万 県選管が審査結果■静岡新聞(2012年8月14日)
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「賛成か反対かはなかなか難しい。住民の意見をくみ上げることには賛成だが、条例案の中身にどういうメリット、デメリットがあるのかの判断に至っていない」
知事は、署名簿提出を踏まえた今後の対応方針を記者団に問われ、こう説明した。持ち味の歯切れ良さはうせ、慎重さが際立つ。ある県議は「総合的に検討しなければならない。知事意見も判断材料の一つ」と述べた。議会側は、知事の出方も注視する姿勢だ。
浜岡原発県民投票条例案のポイント
■「浜岡」県民投票条例 署名提出、本請求へ 知事は賛否慎重■静岡新聞(2012年7月24日)
【投票期日】条例施行日から6カ月を超えない範囲で知事が決定
【投票資格者】県内の市町に住所がある満18歳以上の日本国籍を有する者
【投票方式】再稼働に賛成なら投票用紙の賛成欄、反対なら反対欄に○を書く
【投票結果の尊重】有効投票総数の過半数が投票資格者の4分の1を超えた場合、知事と県議会は投票結果を尊重し、浜岡原発の再稼働に県民の意思が忠実に反映されるよう努めなければならない
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川勝平太知事は27日の定例記者会見で、市民団体が求める中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の是非を問う県民投票について、「できる限り実現できる方向で議論を進めたい」と述べ、県議会に提出する条例案に賛成の意見を付ける意向を表明した。
知事はこれまで「安全性の議論は二者択一ではない」と、投票実施に否定的な発言を繰り返していた。会見で「16万人以上の署名は重い。尊重しなければならない」と述べ、方針を転換した。知事は県民投票運動の背景に「政治家だけに任せておけないという(市民の)危機感がある」と述べ、政治への不信感の表れがあると指摘した。県議会には政治への信頼回復も含めた重い課題が突きつけられている。
■知事、原発県民投票に賛意 市民団体が本請求■静岡新聞(2012年8月28日)
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地震が起こった際の浜岡原発の安全性を誰が判断するかについて、「未知・未解明の領域が大きいと分かってしまった専門家に任せるのか」と問いかけ、「最終的な判断は、私たち民がすべきではないか。なぜなら、事故が起こってしまった場合の結果は、私たち住民が受け入れざるを得ないからだ」と訴えた。
意見陳述後に記者らの取材に応じた鈴木代表は、「我々はこの運動を必死の思いでやってきた。その思いは、県議や県民の方々に伝わっているのではないか」と手応えを強調。川勝知事が正式に賛意を表明したことについて「重く受け止めたい。(首長と議員を別々の選挙で選ぶ仕組みの)二元代表制の一人がそういう意思を示したのは大きい」と感想を述べた。
住民投票条例案を19日、県議会に提出し「法定数を大きく上回る署名の数は、再稼働の是非について意思を表明し、県政に直接反映させたいという多くの県民の思いの表れであり、重く受け止めている」と賛意を正式に表明した川勝平太知事。同時に「条例案には問題点が多数あり誠に遺憾。適切に修正し、県民投票が適正かつ円滑に実施できる方向で議論してほしい」と県議会に修正を求めた。
条例案は今後24日から28日にかけ本会議で質疑が行われ、さらに総務委員会(山田誠委員長)に付託され、より詳しい審議にかけられる。総務委は19日、議事日程を当初の3日間から1日延ばし4日間とし、うち2日間を集中審議にあてることを決めた。このうち1日は、「専門的な意見を聞く必要がある」(山田委員長)として、市民団体の幹部▽住民投票の際に投開票事務を担う市町の担当者▽住民投票の法制度や原発の安全性評価に関する学識経験者--らを参考人招致する。
■浜岡原発:再稼働住民投票案提出 「民が最終判断を」 市民団体、16万人余の思い代弁 /静岡■毎日jp(毎日新聞)(2012年9月20日)
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