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政治山ニュースまとめ

「原発ゼロ」問題まとめ


国内で唯一、稼働していた原発「泊原発3号機」(北海道電力)が5月5日、定期点検のため運転を停止しました。これで国内にある50基すべての原発が止まったことになります。1970年以来、42年ぶりに迎えた「原発ゼロ」の日。原発を中心とした原子力行政にも影響を与えるであろうこの問題は今、各関係者・関連機関に多くの課題を突きつけています。今回の「政治山ニュースまとめ」は、この「原発ゼロ」を取り上げます。なお、政治山では、この問題に関し「クリックリサーチ」で緊急調査を行っています。ぜひご協力ください。
(2012/5/11 政治山)

「原発ゼロ」――マスコミ各社はどう伝えたか?

マスコミ各社は「原発ゼロ」に向けて数日前から報道を開始していたので、事前に全停止となることを知っていた方も多かったのではないでしょうか? では、各社は「その日」をどう伝えたのでしょうか? また、「原発ゼロ」の影響はどんなものがあるのか? ここではまず、5月5日以降のマスコミ各社の記事をまとめました。(1/6ページ)

  • 定期検査の点検作業は5月5日から71日間の予定で、原子炉格納容器や冷却系統設備、蒸気タービンなどを点検するほか、燃料集合体157体のうち約40体を交換する。

    北電は3号機の点検作業終了後、再稼働に向けた安全評価(ストレステスト)1次評価を提出する計画だ。1次評価を提出済みで停止中の泊1、2号機(出力57万9千キロワット)を含め、国内の原発の再稼働のめどは立っていない。

    ■泊3号機あす停止 国内の原発稼働ゼロへ■北海道新聞(2012年05月04日)
  • 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が再稼働の手続きを進めているが、地元同意を得るには至っておらず、70年代の石油危機後に原発を基幹エネルギーに据えて以降では初の「原発ゼロ」となった。

    日本原子力発電の東海原発(茨城県東海村)が初営業発電を始めたのは66年。70年代に入ると電力供給の原発依存度は急速に高まり、10年度には全電力量の26.4%を原発54基(うち福島第1の4基は今年4月に廃止)態勢でまかなっていた。

    ■原発稼働ゼロ:70年以来42年ぶり 懸念の中、夏へ■毎日jp(毎日新聞)(2012年05月05日)
  • 大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働がなければ7月の電力不足は19.3%。関電が月内にも例年比20%超の節電要請を打ち出す可能性もあるが、昨夏を超える節電要請に対応できる企業は少なく、悲鳴と反発の声があがる。

    「安全性を確認できた原発は再稼働してほしい。大幅な節電はコストを無視して対応せざるを得ない」

    ほとんどの関西企業は「20%超の節電は不可能」と悲鳴を上げる。

    「昨夏は前年比で15%節電したが、これ以上は難しい。営業時間カットまではできないと思う」

    「昨年以上の対策は考えられない」

    ■【原発ゼロ】関電、今夏20%超の節電要請も…企業は悲鳴■MSN産経west(2012年05月05日)
  • 事故から約1年2カ月、事故現場では先の見えない処理作業が続き、原発の肩代わりをしている全国の火力発電所では、故障による急停止におびえながら電力安定供給に向けたフル稼働が続いている。

    予備の供給力がほぼゼロの現状では、火力が1カ所急停止するだけでも大規模停電の引き金となりかねず、電力供給は薄氷の上にある。

    電力各社は、一部の火力発電所に最大出力を高める改造を施すなどしている。しかし火力は長時間のフル稼働に耐える設計になっていない。

    各社とも故障対応の技術者を現場に張り付かせるなどし、目を光らせているが、急停止が大規模停電につながる懸念はぬぐえない。

    ■原発稼働ゼロ:頼みの火力発電老朽化 急停止で停電の恐れ■毎日jp(毎日新聞)(2012年05月06日)

「原発ゼロ」は、今夏の電力不足という広範囲な課題だけではなく、地元住民の方々の生活にも影響を及ぼしています。では、原発を抱える地元や電力不足が懸念される関西地方の首長たちは、この問題をどう考えているのでしょうか? 次は、各首長たちのスタンスと考え方を見ていきましょう。

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