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政治山ニュースまとめ

【緊急企画】「山口県知事選挙」まとめ


いよいよ7月29日に迫った山口県知事選挙。原発問題のみならず、米軍基地問題をベースとした米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの配備、地方経済や地方自治に関する課題、人口減少や少子化への対策など、多岐にわたる争点を持つ同選挙が今、全国的な注目を集めています。政治山では「政治山ニュースまとめ」の緊急企画として、「山口県知事選挙」に関する情報を集約しました。混戦が伝えられる今回の選挙のポイントを紹介します。(2012/7/27 政治山)

各メディアの報道

  • 山口県知事選の立候補予定者による公開討論会が6日、山口市の県教育会館ホールで開かれ、出馬を表明している4人がそれぞれ政策や意見を述べた。

    エネルギー政策をめぐるテーマでは各氏が原発の要不要について意見表明したが、上関原発については「凍結」「廃止」など見直しの方向で一致。

    深刻な人口減少や少子化への対策については、高邑氏は「若い世代の子育て支援と教育医療制度の充実」、三輪氏は「医療、環境関係の企業誘致で若い人の定着が必要」、山本氏は「大学などの教育機関整備と企業、観光客の誘致で」、飯田氏は「共働きの子育て環境整備と不安解消の施策を」などと政策を述べた。

    ■山口知事選 4氏が公開討論 上関原発、見直しで一致■MSN産経ニュース(2012年7月7日)
  • 山口県知事選(29日投開票)で、「維新」のフレーズが飛び交っている。橋下徹・大阪市長率いる「大阪維新の会」を連想させるが、県民にとっては、明治維新の志士を輩出した誇りをかき立てる言葉でもある。あえて触れない陣営もあり、維新を巡る思惑が入り乱れている。

    NPO法人所長・飯田哲也候補(53)は再生可能エネルギーの普及を維新と銘打った。会場には「維新のDNA」の文字。

    前民主党衆院議員・高邑勉候補(38)は、政策集を「俺たちの維新~山口の夜明け」と名付けている。意識するのは、吉田松陰ら維新の志士たち。公約に掲げる官民連携ファンドは、高杉晋作にちなみ「奇兵隊ファンド」とした。

    二井県政の継続を主張する元国土交通審議官・山本繁太郎候補(63)(自民、公明推薦)は、維新に触れない。19日に開いた山口市での集会では「現県政は厳しい社会状況で歯を食いしばった。産業再生や人材育成で山口を再起動する」と訴えた。

    元県課長・三輪茂之候補(53)も維新は使っておらず、「山口の歴史を象徴する言葉だが、選挙戦で使うのは抵抗がある」と話した。

    ■「維新」叫ぶ?触れない?思惑入り乱れる知事選■YOMIURI ONLINE(読売新聞)(2012年7月25日)
  • 29日投開票の山口県知事選について、朝日新聞社は21~22日に有権者に電話調査し、取材による情報と合わせて情勢を探った。自民、公明が推薦する新顔で元国土交通審議官の山本繁太郎氏がやや先行。同じく新顔で「脱原発」を訴える環境NPO代表の飯田哲也氏が激しく追っている。

    米新型輸送機オスプレイの米軍岩国基地(山口県岩国市)への搬入に「反対」は69%で、「賛成」の12%を大きく上回った。女性の「反対」は79%で、「賛成」はわずか5%。男性の「反対」は57%で、「賛成」は21%だった。

    中国電力が計画している上関(かみのせき)原発(同県上関町)の建設についても、「反対」が71%で、「賛成」の11%を引き離した。女性の「反対」は74%、「賛成」は8%。男性の「反対」は67%、「賛成」は15%だった。

    ■山口知事選、山本氏やや先行 朝日新聞情勢調査■朝日新聞デジタル(2012年7月22日)
  • 読売新聞社は29日投開票の山口県知事選について、世論調査と取材を基に情勢を分析した。自民、公明両党が推薦する元国土交通審議官・山本繁太郎氏が先行し、NPO法人所長・飯田哲也氏が追う展開となっている。

    山本氏は自民支持層の7割強と公明支持層の大半を固めた。民主支持層の2割程度から支持を得ているほか、無党派層の3割弱にも浸透している。

    飯田氏は民主支持層の2割程度に浸透しているほか、無党派層の3割弱から支持を得ている。年代別では20~30歳代の支持が2割強に上っている。

    ■山口知事選、山本氏先行・飯田氏追う…読売調査■YOMIURI ONLINE(読売新聞)(2012年7月23日)
  • 最近の世論調査によると、4人の無所属新人候補で先頭に立つのは元国土交通審議官で原発支持の山本繁太郎氏。それを僅差で追うのは、日本で最も著名な反原発派候補の1人で、選挙戦で勢いに乗る飯田哲也氏。だが、有権者の約半数はまだ投票態度を決めかねており、結果は依然予断を許さない状況だ。

    山口県知事選は、政策見直しを迫られている原発問題に関する有権者の意見を見極めるための、いわば最新のリトマス試験とみられている。原発は、物議を醸している消費税増税よりもさらに国民の意見が割れるトピックだ。山口県知事選で原発問題に一段と注目が集まっている背景には、懸案となっている中国電力上関原発(山口県上関町)の建設計画がある。

    山口県は長年「保守王国」と呼ばれ、自民党にとって頼れる右寄りの選挙区となっている。だが、原発という重要問題と4人の候補が争う選挙戦での飯田氏の台頭により、県の政治体制に変化が訪れる可能性がある。残る2人の候補は、前民主党衆院議員の高邑勉氏と元県職員の三輪茂之氏。

    ■フクシマウォッチ:山口知事選、世論調査で反原発派候補が健闘■Japan Real Time - jp.WSJ.com(2012年7月24日)

オスプレイ問題

  • 7月23日~24日早朝にかけて「住民投票の成果を生かす岩国市民の会」代表大川清さんより山口県知事選(29日投開票)に立候補されている皆さんへ「岩国市のオスプレイ問題」について公開質問状が提出され、4候補のうち3名から回答があったとのことですので、返信順に全文掲載させていただきます。

◆飯田哲也候補◆

  • オスプレイは安全性が確認されない限り、岩国に置いておくべきではなく、また置いておく理由がありません。置いておけば、そのうちなし崩しで、飛行・運用が開始されることが目に見えています。極めて遺憾なことに、岩国基地への搬入が強行されました。私は今後、オスプレイの撤去を政府に求めて行くつもりです。

◆山本繁太郎候補◆

  • 岩国基地へのオスプレイの搬入につきましては、県民の不安が払拭出来ていない中で誠に遺憾であり、「全ての県民の皆様のくらしの安全と安心を守る」という視点からも断固反対してきました。今後とも安全が確認されない限り飛行しないように要請して行くべきと考えます。

◆高邑勉候補◆

  • 新人4人の争いになっている山口県知事選の投開票が29日に迫り、自民党が推薦候補のてこ入れに全力を傾けている。米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの岩国基地搬入が争点化し、政府に向かうはずの逆風を自民党が受ける構図になっているとの危機感があるためだ。

    石原氏が強調したかったのは、対立候補が唱えるオスプレイ搬入問題と、中国電力上関(かみのせき)原発建設計画の是非は、知事選の争点にはならないとの主張だ。

    自民党がとりわけ警戒するのは「大阪維新の会」を率いる橋下徹・大阪市長のブレーンだった飯田氏。脱原発を掲げており、公明党幹部は次期衆院選をにらみ「この知事選は既成政党VS第三極の試金石だ。保守王国とされる山口で自公推薦候補が敗れたら脅威だ」と話し、組織の引き締めに躍起になっている。

    ■山口知事選:オスプレイ争点化、自民に逆風■毎日jp(毎日新聞)(2012年7月25日)
  • 飯田氏は事故原因の未究明と基地機能の強化反対の観点で反対する。23日、岩国市民会館での演説会で「野田政権の大飯原発の再稼働と全く同じ、うそとでたらめで塗り固められている」と批判。終了後、「ひたすら地域に痛みを強いる、とんでもない国策の在り方を検証し直し、一つ一つくさびを打ち込んでいく」と強調した。

    「安全性への不安がぬぐえず、長期にとどまる懸念もある」として当初からオスプレイの先行搬入に反対している三輪氏。陸揚げされた23日は岩国市役所前で街頭演説し「県民の気持ちが届かず、大変残念。安全性が確保されるまでは飛行しないよう、(知事になったら)政府に申し入れたい」と小型の拡声器を使って訴えた。

    山本氏は陸揚げ翌日の24日、岩国市や和木町を巡った。和木町役場前でマイクを握り、「安全性について県民の不安が除去されない限り反対だ」と主張。政府に反対を訴える二井関成知事の姿勢を支持する考えを強調し、「二井知事の考えを考慮せずに手続きが前に進んだことは、遺憾で憤りを覚える」と声を張り上げた。

    唯一、容認を主張するのは高邑氏。日米同盟の安定を重視し、使途が違う海兵隊と海軍の機体は危険性も異なると訴える。23日、住民による抗議活動があった岩国市の基地近くの堤防を訪問。運用改善と事故原因究明の情報開示を求めるとした上で、「じくじたる思いだが拒否できず、受け入れざるを得ない」と主張した。

    ■4候補がオスプレイ是非訴え■中国新聞(2012年7月25日)
  • 「油断してはいけない状況で、私自身も応援に入れればと思う」――自民党の谷垣禎一総裁は19日の記者会見で、山口県知事選について危機感をにじませた。18日の自民、公明両党の幹部会合でも、両党が連携して選挙戦に取り組む方針を確認した。

    山口県は政権交代を許した09年衆院選でも、4小選挙区中3選挙区を制した自民王国。それでも党執行部が知事選に危機感を募らせるのは、飯田氏の仕えた橋下氏の人気が波及するのを警戒しているからだ。

    山口県上関町で計画されている原発新設計画も争点に浮上してきた。計画は昨年の東京電力福島第1原発事故の後、予定地の海面埋め立て工事が中止され、事実上の凍結状態。飯田、三輪両氏はさらに強め、「白紙撤回」を主張している。

    ■山口知事選:オスプレイ保守王国直撃 上関原発是非も争点■(2012年7月20日)
  • 山口県は河村氏や安倍晋三元首相ら自民党有力議員を多数選出する「自民党王国」。だが、知事選で負ければ次期衆院選の基盤は大きく揺らぐ。茂木敏充政調会長は7月3日、藤村修官房長官に「拙速な配備は日米同盟を毀(き)損(そん)する」と搬入延期を要請。谷垣氏も12日の記者会見で「不測の影響を避けるため今の時点で陸揚げされるのはいかがか」と懸念を示した。

    選挙戦の支援態勢にも力を入れる。告示日には、安倍氏ら県選出議員5人がそろい踏みで山本氏を応援。三原じゅん子、片山さつき両参院議員や小池百合子前総務会長らも続々と山口入りした。山本氏も「不安が除去されない限りオスプレイ配備は反対」と強調するが、それでも風当たりは強い。

    連合山口が股裂き状態に陥った。野田佳彦首相が原発再稼働に動く中、「脱原発」候補を安易に推すわけにはいかない。かといって首相方針を全面支持し「山口県から安定電源を供給する体制を」と訴える高邑氏も推薦しにくい。結局、自治労は飯田氏、他の一部労組は山本氏を応援するというバラバラの対応を余儀なくされた。

    ■オスプレイ問題、自民牙城を直撃■MSN産経ニュース(2012年7月00日)

社説

  • 県内では雇用への不安が影を落とす。今年に入り、半導体企業の工場が閉鎖されたり、譲渡または閉鎖の方針が発表されたりしている。県は雇用確保など緊急対策を講じているが、解決のめどはたっていない。

    今回の知事選は、全国的な注目を集めている。東日本大震災による福島第1原発事故から1年4カ月。ほぼ唯一といえる新規立地計画、中国電力上関原発の建設予定地を抱えているからだ。地元誘致で計画が浮上して30年。県はこれまで国策に協力する形で受け入れてきた。ところが福島の事故は、状況を一変させた。新規立地は極めて困難な見通しとなっている。

    もうひとつ、安全保障をめぐる問題が注目されている。米軍が今月下旬にも、米海兵隊岩国基地に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを先行搬入する計画である。開発段階から死亡事故を繰り返しており、住民は反発。二井知事も搬入には反対の姿勢を示している。本格運用が始まった後も、飛行訓練などに対する危険性への懸念は続く。だがきのう、候補者が基地問題に言及した部分はごくわずかであった。住民の生命と安全を守る責任をどう果たしていくのか、もっと語るべきではなかろうか。

    ■山口知事選告示 県の将来 議論深めたい■中国新聞(2012年7月13日)
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