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SNS活用は当たり前?――海外のネット選挙事情
ネット選挙にはメリットが多い半面、デメリットも存在します。すでにネット選挙が実用化されている海外では、インターネットをどう活用し、どんな問題が起っているのでしょうか? ここでは、海外のネット選挙事情をまとめました。
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海外では、インターネットを用いた選挙運動が広く認められ、選挙の際にも一定の役割を果たしているケースが多く見られる。
米国、英国、ドイツの選挙運動規制の考え方は、我が国と大きく異なっており、方法・手段を選挙法で詳細に規制するという考え方はない。
フランス、韓国は、選挙法で選挙運動の方法・手段を規制する程度が大きいが、インターネット選挙運動を原則禁止することはない。
我が国のインターネット選挙運動に係る規制は、特別に厳しいと言える。
我が国で、インターネット選挙運動の解禁を考える場合、選挙運動規制の考え方が近いフランスや韓国の制度が参考になろう。特に、韓国は、公職選挙法の構成が我が国とよく似ており、同法でインターネット選挙運動に関し詳細に規制しているため、大いに参考になろう。
■諸外国のインターネット選挙運動■国立国会図書館 ISSUE BRIEF NUMBER 518(MAR.6.2006) 政治議会課(三輪和宏)
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各国の選挙制度を調査している国立国会図書館政治議会課によると、ネットを使った選挙活動は大半の国で可能。米大統領選で、オバマ氏陣営の選挙戦術は注目を集めた。
2003年2月、故・盧武鉉前大統領の就任を英メディアは「世界初のネット大統領がログオン」と表現した。若者のファンサイトなくして当選はあり得なかったとされる。だが、ネット選挙への法規制やサイバー選挙不正監視団の新設にもかかわらず、中傷や虚偽広報は急増。ついには市民から「国家検閲」との批判を受けながら、掲示板などへの書き込みに実名認証が義務付けられた。
欧州は低調。政党組織が地域に根付き、候補者自らネットで無党派層を開拓する必要性が低いためで、候補者中心の米国選挙との違いがここにあるという。
■米韓ネット活況、欧州は低調=海外の選挙事情【09衆院選】■時事ドットコム(2009年08月28日)
◆アメリカ
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2008年選挙においてソーシャルメディアを最も積極的に活用したのが、大統領に当選したオバマである。ソーシャルメディアに関連して、オバマ陣営がとった最大の戦略は、有権者・支持者とのインターフェイスとなる核としての公式サイトを充実させた点であった。
ソーシャルメディアが選挙マーケティングに与えた影響の中で最も特筆できるのが、何といっても、情報の送り手である選挙陣営と受け手である有権者とのコミュニケーションが双方向なものに大きく変貌した点である。
有権者との双方向のやり取りを行うことで、選挙公約に盛り込む政策も有権者と一緒に作りだすことができる。
■ソーシャルメディアが変える選挙 アメリカの事例から■前嶋和弘・文教大学人間科学部 準教授
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「優勢を狙う政治家は全員、フェースブック(Facebook)などのソーシャルメディアを使っている。選挙戦におけるソーシャルメディアの有益性、つまり有権者層に狙いを定め、資金を集め、自陣営への投票を促すということが、新たな選挙戦の場になってきている」
「たくさんの人にウェブサイトに来てもらうことは重要だが、もはやそれが焦点ではない。多くの人が集まっているネットワークへ出て行くことに、焦点が移ってきている。ウェブサイトが選挙事務所のようだとすれば、ソーシャルメディアは町の公会堂のようなものだ」
■もはや常識、候補者たちのIT活用 米中間選挙 国際ニュース■AFPBB News(2010年10月21日)
◆イギリス
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フェースブック(Facebook)やツイッター(Twitter)といったツールが重要な役割を担うことになる総選挙は、英国では今回が初めて。前回05年の選挙では、こうしたツールの多くは存在さえしていなかった。
オンラインツールを使用することにより、候補者はハッキング攻撃を受けやすくなると、識者らは注意を促している。その証拠に、サイト上の宣伝ポスターが別のものに差し替えられるといういたずらが相次いでいる。
保守党は、今や時代遅れの感があるEメールについても、ツイッターやフェースブック、ユーチューブ(YouTube)といったソーシャルメディアプラットホームに誘導できる重要なツールと位置づけている。
■来たる英総選挙で大活躍のネットツールは「両刃の剣」 国際ニュース■AFPBB News(2010年04月09日)
◆フランス
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07年のサルコジvs.ロワイヤルはインターネット選挙としても両陣営は火花を散らした。仮想ネット空間「セカンドライフ」上に各候補が事務所を構え、その"襲撃事件"も起こるほどであった。
米国ディーンの手法を徹底的に活用したのがロワイヤルだ。社会党の人気女性議員というレベルにすぎなかった彼女は、メール、ブログで情報発信をするとともに、ネット世論も積極的に吸い上げ、実際の政策に生かすことでネット界の評価を獲得、大統領選の有力候補にまで、のし上がった。
サルコジも負けてはいない。チャットや動画を活用するとともに、携帯電話のショートメール(SMS)を用い、選挙広報を素早く流し、集会への支持者動員に役立てた。
■藤末健三 民主党参議院議員|フランス、ドイツにおけるインターネット選挙運動の歴史――解禁へ向け動き出したインターネット選挙運動[5](2)■東洋経済オンライン(2010年03月04日)
◆ドイツ
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1995年から始まったインターネットの活用は、政党によるホームページによる宣伝が中心だった。政策、遊説日程の公開といったありふれたコンテンツが主であるが、05年総選挙の際には、投票日までのカウントダウンやSPDブログが注目を集めた。
09年の総選挙はWeb2.0のツールがふんだんに駆使された最先端のものになった。米国オバマの躍進にならい、多くの候補者はブログ、ツイッター、ビデオメッセージを盛んに使用した。
インターネット選挙に関連して、具体的にどのような行動をとったかについて、全欧州 とドイツのそれぞれ、人口比を表したものだ。Inactives(行動しない)人の割合の多さがドイツ国民で際立ち、50%を超える。インターネットを通じた、候補者と有権者の双方向対話が行われたとは言いがたい結果だ。
■藤末健三 民主党参議院議員|フランス、ドイツにおけるインターネット選挙運動の歴史――解禁へ向け動き出したインターネット選挙運動[5](4)■東洋経済オンライン(2010年03月04日)
◆韓国
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キム・ヨンヒ選管委選挙室長は記者会見で、「インターネットホームページやブログ・電子メール・SNSなどを通して、特定の政党や候補を支持するコメントや映像をいつでも載せることができるよう許可することにした」と明らかにした。
これまで投票当日には、単に投票を呼びかける行為だけが見られたが、今回の選管委の決定を受け、今後は特定の政党・候補に対する支持を訴える行為も可能になった。
しかし選管委はオンライン選挙運動の自由は広範囲に認めながらも、オフライン選挙運動は依然として既存法令の規制を受けるようにした。投票の当日、ツイッターを通じては選挙運動ができるが、オフラインではできないということだ。
■韓国、投票日もネット選挙運動が可能…オフラインは禁止を維持■中央日報(2012年01月14日)
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韓国で13日、ツイッター(Twitter)その他のソーシャルサイト(SNS)を使った選挙運動が解禁された。
韓国では今年4月に総選挙、12月に大統領選が行われる。インターネットやSNSになじみの深い若者世代が野党寄りなことから、ネット選挙解禁で与党ハンナラ党(Grand National Party)の苦戦が予想される。前年10月のソウル(Seoul)市長選では、若年層有権者がSNSを活用して友人や同僚たちに投票を呼び掛け、野党候補の勝利につながった。
保守派の市民団体は選挙運動でのSNS利用について、中傷や誤った情報の拡散防止対策を大型選挙実施前に講じるべきだと指摘している。
■韓国で「ネット選挙運動」解禁、経済的で公平と憲法裁判所が判断 国際ニュース■AFPBB News(2012年01月16日)
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