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政治山ニュースまとめ

「原発ゼロ」問題まとめ (4/6ページ)

新聞社説 <地方紙>

「原発ゼロ」は、地域に施設を抱える自治体に、さらに複雑な問題を投げ掛けています。事故に対するリスクや廃棄物といった問題だけでなく、地域振興や住民の雇用といった生活に密着しているという実態も忘れるわけにはいきません。ここでは、地方新聞の社説をまとめてみました。

◆北海道新聞 ―― 全原発の停止 安全な未来への出発点に◆

私たちは、この日を原発のない未来に向けた真の意味での転換点としなければならない。

  • 全原発の停止は、政府が議論を積み重ねた末に行った選択ではない。それどころか、政府はこの状況を避けようと、なりふり構わず再稼働を急いできた。政府の拙速な姿勢にブレーキをかけたのは、「できれば原発に頼りたくない」「再稼働は安易に認められない」という民意だろう。

    政府が示した寿命40年という新たな指針に沿って、危険で老朽化した原子炉から順次廃炉にしていく中長期の工程表が必要だ。併せて、再生可能エネルギーなどの代替電源を増強し、廃炉のスピードを早める努力が欠かせない。

    政府は手順を誤ってはならない。肝心な点をあいまいにしたまま、福島の事故の前と同様の甘い規制が再現されることには、強い危機感を持たざるを得ない。

    ■全原発の停止 安全な未来への出発点に(5月4日)■北海道新聞(2012年05月04日)

◆秋田魁新報社 ―― 国内原発全停止 電力供給の将来像示せ◆

再稼働に前のめりになり、原発ゼロを踏まえた検討を怠ってきた政府の責任は重い。

  • 再稼働に前のめりになり、原発ゼロを踏まえた検討を怠ってきた政府の責任は重い。時間は限られているが、今夏の電力需給の見通しなど詳細な情報を示しながら、国民的議論を喚起しなければならない。

    政府は「足りない、足りない」と国民の不安をあおるだけではなく、少なくとも供給力の増強と節電策を示した上で、再稼働への理解を求めるのが筋ではないか。

    議論を再稼働の是非だけに矮小(わいしょう)化してはならない。既存原発を再稼働させるかどうかは、日本のエネルギー政策をどう見直すかという問題でもある。

    ■社説:国内原発全停止 電力供給の将来像示せ■秋田魁新報社 さきがけonTheWeb(2012年05月05日)

◆河北新報 ―― 全原発が停止/いったん白紙に戻し議論を◆

原子力依存からの脱却も含めて、真剣に検討すべき時期に差し掛かっている。

  • もちろん原発ゼロと原発全廃は全く別の話だが、原子力なしでも当面の電力は確保できることが図らずも証明された。

    やみくもに原発にこだわることは、もはや国民の理解を得られない。原子力依存からの脱却も含めて、真剣に検討すべき時期に差し掛かっている。じっくり白紙で議論する中から、結論を見いだしていくべきだ。

    打開策が必要だとしても、原発再稼働に即座に結び付けるべきではない。同様に電力需給が逼迫(ひっぱく)するからといって即、ゴーサインとはならない。

    ■社説 全原発が停止/いったん白紙に戻し議論を■河北新報 コルネット(2012年05月06日)

◆デーリー東北 ―― 稼働原発ゼロ 有効な節電策を早めに◆

長期のエネルギー政策と基幹電源としての原発の位置付けを冷静に議論する好機としたい。

  • 消費税増税関連法案の審議と、定期検査後の原発再稼働が政局の二つのテーマとなってきた。支持率が下がっている野田佳彦首相が不人気政策の再稼働に指導力を発揮できるかも疑わしい。

    将来的には、脱原発の立場からも、50基の原発を一気に廃炉にするのは現実的ではない。安全な原発から順次稼働していく必要はある。政府はその条件づくりを急ぎ、肝心の原子力規制庁設置関連法案の国会審議に早く入るべきだ。

    ■稼働原発ゼロ 有効な節電策を早めに■デーリー東北(2012年05月08日)

◆福島民報 ―― 【原発再稼働】政府は提案聞く耳持て◆

行き詰まった現状を前向きに進める真摯[しんし]な姿勢が政府には欠けている。

  • 国民生活や産業界への影響を懸念して再稼働を実現させたいのなら、耳に痛い意見や提案でも受け入れる謙虚さが求められる。

    安全規制を担ってきた原子力安全委員会は多くの職員が退職するなど機能を失っている。安全を託す組織が存在しないとすれば、誰が課題を指摘し、安全を確認するのか。放置は許されない。与野党協議を再開し、強い権限を持つ組織をつくるよう望む。

    電力不足は憂慮すべき事態だが、原発事故に苦しむ本県にとっては、安全確保は引けない一線だ。政府が大飯原発再稼働問題をどう決着させ、誰もが納得する対策を講じることができるか-。本県に残る原子炉の行方にも関わるだけに、注意深く見守っていきたい。

    ■【原発再稼働】政府は提案聞く耳持て■福島民報(2012年05月04日)

◆福島民友新聞社 ―― 全原発停止/エネルギー政策考える好機◆

「原発稼働ゼロ」を日本のエネルギー政策を考える好機としたい。

  • 原発の稼働がゼロでも節電などで電力不足は回避できるという専門家の見方もある。電力会社には国民が納得するよう説明を尽くしてほしい。

    脱原発を目指すにしても、現段階ですべての原発を停止し続けることは現実的とはいえないだろうが、何より福島第1原発事故で教訓となった「安全」は最優先されなければならない。

    政府には、国民の声に耳を傾ける真摯(しんし)な姿勢と、スピーディーな実行力が強く求められる。

    ■全原発停止/エネルギー政策考える好機-社説■福島民友新聞社(2012年05月08日)

◆新潟日報社 ―― 原発稼働ゼロ 「脱依存」に向け退路断て◆

稼働ゼロの事態に至った原因を明確にしておく必要がある。

  • 稼働ゼロの事態に至った原因を明確にしておく必要がある。福島第1原発の「レベル7」の事故を引き起こしたのは「安全神話」を喧伝(けんでん)し、国策として推進してきた国と電力会社である。その事故の最大の責任者が「原発がないと立ちゆかなくなる」と声高に叫んでいるのだ。理解に苦しむと言わざるを得ない。

    国は使用済み核燃料を再処理して再び燃料として使う「核燃料サイクル」構想に莫大(ばくだい)な費用をかけて取り組んできた。その前提が、原発の運転なのである。原発の稼働がなければ、核燃料サイクル構想は宙に浮きかねない。

    私たちは「脱原発の工程表を示せ」と主張してきた。今こそが決断の時であろう。重要なのは、「脱原発依存」の旗を再度しっかりと打ち立て、退路を断つことである。「いつまで」「いかにして」脱原発を果たすかを具体的に明らかにすることだ。

    ■原発稼働ゼロ 「脱依存」に向け退路断て■新潟日報社(2012年05月06日)

◆福井新聞 ―― 原発全停止 暗闇から明日が見えるか◆

原子力政策のウミを出し尽くし、安全の再構築が可能かを冷静に見極める英知と技術力が必要だ。

  • 暮らしや経済への影響があるとはいえ、一度「脱原発依存」を明言した民主党政権が再稼働へ政治力を駆使する状況に、国民の戸惑いや反発は強い。

    福島のような事故が起きれば真っ先に深刻な被害に遭うのは地元である。多様な意見があって当然だが、地元が丁寧な安全検証と議論を重ねる環境づくりも必要なのではないか。

    安全の根拠と責任の所在はどこにあるのだろうか。原発リスクを地方に押しつけてきた消費構造を見直し、再生可能エネルギーへシフトする努力は不可欠だ。しかし、議論の短絡的な飛躍は現実を見失う。

    ■原発全停止 暗闇から明日が見えるか 論説■福井新聞(2012年05月06日)

◆中日新聞 ―― 私たちの変わる日 泊停止・原発ゼロへ◆

原発ゼロはゴールではなく、原発に頼らない社会の構築へ舵(かじ)を切るスタート地点なのである。

  • 止まった後の課題も今後、ますます深刻になるだろう。中でもすぐに直面するのが二つの原発依存である。電力の約半分を原発に依存する関西の電力不足と、経済の大半を原発に頼り切る立地地の財政と雇用の問題だ。

    私たち消費者もエネルギー需給の実態をよく知る必要があるだろう。暮らしを支える電力がどこでつくられ、電気のごみがどこへ葬られるかも知らないで、原発推進、反対の対立を続けていてもしかたがない。

    ゼロ地点から、持続可能で豊かな社会を生み出そう。私たちの変わる日が来る。

    ■私たちの変わる日 泊停止・原発ゼロへ :社説■中日新聞(CHUNICHI Web)(2012年05月04日)

◆京都新聞 ―― 全原発止まる 「生き方」考え直す契機に◆

日本人の生き方そのものをゼロベースから考え直すきっかけになる日ととらえたい。

  • 図らずも実現した「原発のない社会」は、日本人にとって原発とは何かを考える格好の機会だ。再稼働の是非が、単なる電力需給問題だけで片付けられないことに、多くの人は気づいている。政治、経済も含めた社会システム全体を問い直すことが必要だ。その際、レベル7という空前の事故に苦しめられている福島の現状を、常に心に留めておきたい。

    再稼働ありきで、関係自治体や国民の声を聞く姿勢が欠けていては、原子力政策そのものの議論は進まない。賛否それぞれの意見がかみ合わないままの状態が続くのなら、「原発のない危険な社会」が延々と継続するだけだ。

    将来のエネルギー政策をどう描き直すか、仮に原発を維持するなら安全性をどう担保するか。
     具体的で透明性の高い議論を進め、国民的合意を得なければならない。そのための議論の場をつくる責任が、政府にはある。

    ■社説 - 全原発止まる■京都新聞(2012年05月06日)

◆神戸新聞 ―― 全原発停止/「脱依存」見極める一歩に◆

稼働原発がなくなる機会を無駄にせず、進むべき道を真剣に考えたい。

  • 原発が止まると、産業は立ち行かなくなるのか。暑さに耐えられず倒れる人が増えるのか。省エネに対する意識が深まり、再生可能エネルギーの普及に向けた動きが強まるのか。「脱依存」を見極める機会としなければならない。

    中部電力浜岡原発がいい例だ。東海地震の想定震源域にあり、地震による破壊が心配されるのに津波対策だけが独り歩きする。大津波が予想される場所で動かし続けること自体、常軌を逸している。

    長年の原子力政策の誤りと、狭いムラ社会の仲間内で政策を遂行してきた産官学もたれあいの構造を抜本的に見直さない限り、原発にあしたはない。

    ■社説|全原発停止/「脱依存」見極める一歩に■神戸新聞(2012年05月04日)

◆中国新聞 ―― 「原発ゼロ」社会 首相はなぜ展望語らぬ◆

放射能が二度と幼い命を脅かさない国の針路を示してほしい。

  • 原発の再稼働を立ち止まらせているのは、東京電力福島第1原発事故の衝撃だけではない。国民の間に不信と不安が積もりに積もっている。

    要となる原子力規制庁の発足さえ遅れたまま、急ごしらえの安全基準で首相は大飯原発の再稼働を目指した。前のめりの姿勢は不安に拍車を掛けた。信頼回復は並大抵でない。

    国が脱原発依存の道筋を示すことだ。一時的な再稼働が、なし崩しの原発依存へと後戻りしない。国民がそう確信できなければ、いくら安全策を講じようと納得しないだろう。

    3・11以前に時計の針を戻すことはできまい。「原発ゼロ」社会を見据えて腹をくくる方が現実的だろう。

    ■「原発ゼロ」社会 首相はなぜ展望語らぬ - 社説■中国新聞(2012年05月06日)

◆高知新聞 ―― 【原発稼働ゼロ】電力多消費型から脱却を◆

原発ゼロを理由に、再稼働を拙速に進めることは許されない。

  • 暮らしや経済への悪影響を避けるための対策が急務だ。「脱原発依存」を目指す日本の試金石ととらえ、電力多消費型の社会を見直す契機としたい。

    不確定要素があるだけに、電力不足が長期化するという前提に立って対応することが、当面の最も確実な危機管理対策となろう。

    原発の安全性の確保は原発事故の最大の教訓だ。原発ゼロを理由に、再稼働を拙速に進めることは許されない。

    ■社説:【原発稼働ゼロ】電力多消費型から脱却を■高知新聞(2012年05月06日)

◆愛媛新聞社 ―― 原発ゼロの日 慌てず「脱原発依存」の道示せ◆

今こそ、安全と利便性、コストと安心をどうはかりにかけ、どんな社会を目指すのかを真剣に考え直し、選び取る時機。

  • 今に至るまで、事故原因究明はおろか、科学的で明確な、事故後の新安全基準も示せていない。こうした現状では、いつまでたっても、どの原発でも、再稼働を容認できるはずもない。政府の見え見えの「再稼働ありき」の姿勢と、不透明で拙速な一連のプロセスそのものが、国民の信頼をかえって損なったことを重く受け止めてもらいたい。

    大飯原発の場合、実質2日で新基準が策定され、10日ほどで再稼働方針が決まった。お手盛りの条件を満たしたと言い繕って国民の理解が得られると思う方がどうかしている。

    電力不足の不安をあおるだけで具体策を打ち出せないのは政治の怠慢というほかない。

    ■原発ゼロの日 慌てず「脱原発依存」の道示せ■愛媛新聞社ONLINE(2012年05月05日)

◆西日本新聞 ―― 全原発稼働停止 どこが一番安全だろうか◆

疑念を晴らすには議論の過程や手続きの透明性を高めるのが一番である。

  • 原発の稼働ゼロでは今夏の電力不足が深刻になるとの声がある。だが、原発再稼働に国民の理解は得られていない。

    政府の進め方にも問題がある。再稼働ありきで安全のハードルを甘くしていないか。そんな疑念が晴れない。

    国と電力会社のもたれ合いが続いているのではないか。国民は疑っている。疑念を晴らすには議論の過程や手続きの透明性を高めるのが一番である。

    ■全原発稼働停止 どこが一番安全だろうか■西日本新聞(2012年05月08日)

◆南日本新聞 ―― [原発全停止] 夏の電力不足に備えを◆

再稼働にゴーサインを出せるほど国民の理解が深まっているとは言い難い。

  • 政府と電力会社は電力不足を回避するため、停止中の原発の再稼働を急ごうとしている。だが、東京電力福島第1原発事故で原発への信頼は大きく崩れてしまっており、反対の世論は根強い。

    電気不足が深刻になると、電気料金の値上げにもつながる。当然、産業への影響を懸念する声も高まるだろう。電力会社には納得できる数字の根拠を示してもらいたいし、家庭や企業にはさらなる省エネ対策に備えてもらいたい。

    持続可能なエネルギー社会を築くためにはこうした青写真を描き、すべての人が応分の負担を避けられないことを自覚する必要がある。

    ■社説 : [原発全停止] 夏の電力不足に備えを■南日本新聞(2011年05月06日)

ここまで各紙の社説を見てきましたが、それぞれに共通しているのが、民意を無視した再稼働は許されないという意見です。これは、各社が実施した世論調査を踏まえたものです。昨年の福島第一原発の事故以降、マスコミ各社では原発関連のさまざまな世論調査を実施しています。次は、新聞社などが実施した原発関連の世論調査をまとめてみます。

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