トップ
   >   
記事
   >   
特集
   >   
政治山ニュースまとめ
   >   沖縄本土復帰40周年まとめ
政治山ニュースまとめ
沖縄が抱える課題と問題
-
「沖縄問題」の多くは「した(commission)」ではなく「しなかった(omission)」の問題である。言い換えれば、主張がまかり通り、「事実」が検証されず、機会が見過ごされているということだ。
沖縄問題は、沖縄、日本、米国の3者が関わっている。そのため、本気で解決策や打開策を望むのであれば、3者のニーズと視点を調整する必要がある。当事者のいずれかが頑なな立場をとり、特に政治的駆け引きに終始した不誠実な態度に終始すれば、沖縄問題を前進させる可能性はさらに遠のき、妥協点を見出すのはほぼ不可能になるだろう。
■沖縄の「基地問題」の現状■nippon.com(2012年02月07日)
-
道路、学校など社会インフラはほぼ本土並みに整い県民生活は一定潤ったが、雇用を創出する有力な地域産業は乏しく、高い失業率や県民所得の低迷、公費依存体質から抜け出せない。
一方で、若者が多く、今後しばらく人口が増え続ける「潜在能力」は、少子高齢化、人口減少が顕著な日本の中で異彩を放つ。
10年の調査では、女性1人が生涯に産む子どもの数(合計特殊出生率)は1.87人で全国平均の1.39人を上回り全国最多。15歳未満の年少人口は17.89%で全国1位を維持、平均年齢も40.7歳と全国で最も若い。待機児童の解消など子育て支援の強化や、増加する労働力人口の受け皿づくりが大きな課題として浮かび上がる。
「自立度」を測る指標の一つ、財政依存度は09年度が39.2%で、過去6年間で最も高い数値となった。初めて40%を超えた95年度以降、40%前後で推移している。全国平均(09年度24.1%)との差は縮まらず、自立への足踏みが続いている。
■復帰40年:データで分析する沖縄振興■沖縄タイムス(2012年05月13日)
-
沖縄振興計画は、沖縄が日本に復帰した1972年に始まった10カ年計画。沖縄県は戦後27年にわたり米軍施政下に置かれたうえ、現在も日本にある米軍基地の74%が集中している。こうした事情に配慮する意味合いもあり、国は10年ごとに特別措置法を制定し、振興策を打ち出してきた。
県は観光に次ぐ基幹産業としてIT(情報技術)産業に期待する。進出したIT企業は11年1月時点で216社。ただ付加価値が高いソフト開発業は62社にとどまる。
■第5次振興計画スタート アジアの活力取り込む 沖縄復帰40年■日本経済新聞(2012年05月15日)
-
基地問題をめぐる過重負担の構図はこの40年間、ほとんど何も変わっていない。
沖縄タイムス社と朝日新聞社が4月に実施した県民意識調査によると、沖縄の基地が減らないのは本土による沖縄差別だと思うかとの問いに対し、「その通り」だと答えた人が50%に上った。
「基地の現状は不公平だ」「本土の人たちは沖縄をあまり理解していない」―そう考える人たちが県内で急速に増えている。沖縄の人たちのまなざしが厳しくなっただけではない。本土の側の沖縄理解も、急速に変わりつつある印象を受ける。
沖縄の民意は変わった。基地依存・財政依存からの脱却を目指した「沖縄21世紀ビジョン」の将来像は、多くの県民に共有されており、これからの沖縄振興は、この自立の動きを後押しするものでなければならない。
■[復帰40年]普天間を解決する時だ■沖縄タイムス(2012年05月15日)
-
日米両政府が唱える負担軽減の実効性は見えないまま、不発弾処理や旧軍飛行場用地問題など、沖縄の戦後処理は続く。
日米両政府は06年の再編ロードマップ合意時、海兵隊の定員を1万8千人とし、そのうち8千人がグアムへ移転、沖縄残留は1万人に減ると繰り返し説明してきた。だが実数は定員を割り込んだ形が常態化しており、「負担軽減」の実効性が絶えず問われている。
基地面積は、1972年当時と比べて本土は約60%減少した半面、沖縄は約18%の減少にとどまっている。その結果、全国の米軍専用施設面積で沖縄が占める割合は59%から74%へ上昇した。
陸上に加えて、28の訓練水域(5万4千平方キロメートル)と20の訓練空域(9万5千平方キロメートル)が存在し、膨大な空間を米軍に提供している。
重い基地負担は、米軍に起因する事件・事故の発生件数に表れている。復帰後の米軍機事故は2011年12月末までに固定翼機424件、ヘリコプター98件発生。そのうち基地外で143件起きた。
米軍の実弾射撃演習による原野火災も頻発しており、復帰から11年までに528件、焼失面積は3635ヘクタールに及ぶ。
■復帰40年:米基地偏重 沖縄に負担■沖縄タイムス(2012年05月15日)