海底探査技術の国際コンぺティションで日本財団―GEBCO共同チーム優勝! (2019/6/13 日本財団)
日本財団(東京都港区 会長 笹川陽平)の人材育成事業の卒業生を中心とした国際チーム「GEBCO-NF Alumni Team」が、XPRIZE財団(米国)主催の海底探査技術の国際コンペティション「Shell Ocean Discovery XPRIZE」で優勝し、5月31日にモナコで開催された授賞式で表彰されました。
獲得した賞金400万ドルは2030年までに海底地形図の100%完成を目指す国際プロジェクト「The Nippon Foundation-GEBCO Seabed 2030 Project」の目標達成の促進のために使用される予定です。また、本大会を主催したXPRIZE財団と当財団は、さらなる海洋技術発展を目指し「包括的・戦略的パートナーシップに係る覚書」を締結しました。
当財団は、2004年から国際組織であるGEBCO(大洋水深総図)と協同で海底地形図を作成する専門家の人材育成事業を実施し、39カ国90名のフェローを輩出しています。その中の13カ国16名のフェローがチームの一員として「Shell Ocean Discovery XPRIZE」に参加し、世界的な海洋関連企業であるコングスベルグ(Kongsberg)など様々な企業との連携の下、課題に取り組みました。
2018年11月にギリシャのカラマタ沖で行われたコンペティションの最終ラウンドでは、24時間以内に水深4,000メートルで278.9平方キロメートルもの広さを無人かつ高解像度で測量し、測量エリアの地形図作成に成功したことが評価され、優勝に至りました。
この度の受賞に関し、当財団常務理事の海野光行は以下のようにコメントしています。
「今回のアルムナイの偉業は日本財団が長年実施している人材育成事業の一つの成果だと思いますし、私たちが推進しているThe Nippon Foundation-GEBCO Seabed 2030Projectが目指す、2030年までに全世界の海底地形を解明するという人類の夢の実現に向けた大きな一歩であると考えます。GEBCO-NFのアルムナイを中心として、XPRIZEに参加した多くのチーム、そしてより多くの人々がSeabed 2030の取り組みに参加してくれることを願っています」
・GEBCO-NF Alumni Teamコンセプトビデオ
・チームが開発した無人測量システムに関するビデオ
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