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18歳から22歳、10人に1人が自殺未遂を経験―第3回自殺意識調査 (2019/3/22 日本財団)

 日本財団(東京都港区・会長笹川陽平)は、2016年から実施している大規模な自殺意識調査の3年目として昨年の回答者に対する継続調査(回答数15,362人:調査1)と、新たに若年層に絞った補充調査(回答数3,126人:調査2)を2018年11~12月にかけ実施、このほど報告書にまとめました。

 この結果、調査1では、過去に本気で自殺を考えたことがある(自殺念慮)人の68%が最近1年にも本気で自殺を考えたとするなど引き続き高い数字(併用図1)となっているほか、1年間に新たに自殺未遂を経験した人も77%と同様に高い数字(併用図2)となっています。

 また、調査2で自殺念慮があると答えた人は30%(男性26%、女性34%)、自殺未遂経験がある人は11%(男性9%、女性13%)に上り(併用図3)、特に自殺念慮に関しては2016年の20歳以上調査で明らかになった25.4%を上回っています。また、自殺念慮の原因の4分の1に「いじめ」が関わっていることがわかりました(併用図4)。

■調査1-1.15,362人の回答結果

  • これまでの人生のなかで、本気で自殺したいと考えたことのある人3,889人/15,362人=25.3%
  • 自殺未遂を経験したことがある人839人/15,362人=5.5%

■調査1-2.継続調査の結果

2016年(第1回)時点で「本気で自殺したいと考えたこと(自殺念慮)」が1年以内にある者を2017年、2018年と継続して調査した。結果、2017年時点では、67%が「本気で自殺したい」気持ちが継続、2018年時点では68%が継続していた。

併用図1

併用図2

■調査2-1.若年層(18歳~22歳)の自殺念慮・未遂状況

若年層(18歳~22歳)のうち、「本気で自殺したいと考えたことがある(自殺念慮)」と答えた者は、男女平均で30%(男性26%、女性34%)に及んだ。また、自殺未遂経験があると答えた者は11%(男性9%、女性13%)にのぼった。

併用図3

■調査2-2.若年層(18歳~22歳)は、いじめ・不登校が大きく影響

「本気で自殺したいと考えた」原因は具体的にはどのようなものだったか、その内容についての質問に対し、男女計で学校問題が48%となり、さらにそのうち49%が学校問題における「いじめ」を原因に挙げている。そのため、若年層の自殺念慮の約4分の1が原因とする大きな問題であると言える。

  • 自殺年慮が「学校問題」456人/943人=48%
  • 「学校問題」を挙げた者のうち225人/456人=49%

併用図4

第3回自殺意識調査
【目的】自殺意識に関する実態把握
【実施主体】日本財団
【調査日】2018年11月22日(木)~2018年12月7日(金)
【調査方法と対象】インターネット調査(アンケート登録モニターによる回答)

  1. 継続調査有効回答数:15,362人…続紙「調査対象」参照
  2. 補充調査(18~22歳)有効回答数:3,126人…続紙「調査対象」参照

【分析内容】

  1. 日本全国の自殺に関する経験(自殺念慮、自殺未遂)およびその原因<継続調査>
  2. 若年層の自殺に関する経験(自殺念慮、自殺未遂)およびその原因<補充調査>
  3. 自殺念慮・自殺未遂のリスク(自殺念慮・自殺未遂のリスクが高い人の特徴、若年層の自殺念慮・自殺未遂のリスク、自殺リスクを高める要因、自殺リスクを抑える要因)

 

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