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『これも学習マンガだ!公式ハンドブック200選完全版』を発行 (2017/1/23 日本財団)

昨年11月、50作品を追加
図書館業界で注目度高まる

新しい世界を発見でき、学びにつながるマンガ作品を選出する「これも学習マンガだ!~世界発見プロジェクト~」を推進している日本財団は、昨年11月までに200作品の選定を終えた。これを機に200作品をまとめた『これも学習マンガだ!公式ハンドブック200選完全版』を発行した。財団は今後もマンガを通じて「楽しみながら学ぶこと」を続けていく方針だ。

昨年11月の50作品発表イベントで記念撮影する(左から)堀江貴文さん、里中満智子さん、山内康裕さん

昨年11月の50作品発表イベントで記念撮影する(左から)堀江貴文さん、里中満智子さん、山内康裕さん

わが国には「学習マンガ」というジャンルがあり、学校で習う教科の理解を助け、読みやすい形で知識を深める作品を指す。その一方、学習マンガとは思えないストーリーマンガの中にも、学習すべき知恵と知識が詰まった作品がある。これらを選んで「これも学習マンガだ!」として推進しようというのが狙いだ。マンガ家の里中満智子さんをはじめ、各界の有識者10人(17年度、新たに実業家の堀江貴文さんが加わり11人に)で構成する選書委員会を設置、選定を進めた。2015年に100作品、16年、17年に50作品ずつ追加、合計200作品となった。

200作品は11のジャンルに分かれていて、最も多いのは「職業」の26作品。2番目は「社会」24作品、3番目は「歴史」21作品、4番目は「生命と世界」20作品、5番目は「芸術」と「多様性」で各18作品となっている。選ばれた作品数が最も多い作家は手塚治虫さんで、『火の鳥』など3作品。

「これも学習マンガだ!」に選定された200作品

「これも学習マンガだ!」に選定された200作品

里中選書委員長は公式ハンドブック200選の中で「日本のマンガはある意味、全ての作品が学習マンガでもある。その中から作品を選ぶのは難しい作業でしたが、これまでと違う視点で改めて作品の奥行きに気付いていただけることを願っています。そして是非、お子さんも、大人の方も良質なマンガをたくさん読んでいただければと願っています」とのメッセージを寄せている。

「学習マンガへの注目度が高まっている」と語る山内事務局長

「学習マンガへの注目度が高まっている」と語る山内事務局長

一方、選書選定作業に携わってきた「これも学習マンガだ!」事務局長の山内康裕さん(マンガナイト代表)は、学習マンガの一連の作品選定を受け、図書館業界で学習マンガへの注目度が高まっていると指摘する。図書館側は活字離れを補うものとしてマンガに注目しているが、それに加え近年、子どもの「第三の居場所」としての図書館の役割も高まっていることから、マンガの需要がじわじわ増えているようだ。マンガ図書を増やす際、日本財団作成の「公式ハンドブック200選」が貴重な指針になっていて、図書館側から「ハンドブックを送ってもらえないか」との問い合わせが多くなったという。とくに、高校の図書館から学習マンガについての問い合わせが急増しており、16年度は問い合わせ全体の約半数を占めた。その理由について山内事務局長は「就職を目指す高校生が、マンガを通じて仕事の内容や働いている人の価値観を知りたいからではないか」と分析している。

「これも学習マンガだ!公式ハンドブック200選」の表紙

「これも学習マンガだ!公式ハンドブック200選」の表紙

さらに山内事務局長は、学習マンガが社会課題を知るきっかけとして役立っているとして「マンガは年間何千作品も出ているので、今後『200選』を見直していけばいいと思う。時代性を考えると、5年ごとに更新していくのが望ましい」と語っている。

●これも学習マンガだ! ウェブサイト
●これが俺の学習マンガだ! ウェブサイト

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