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インターンシップからの新卒採用はNG? (2017/3/1 JIJICO

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インターシップからの新卒採用はNOとの見解

去る2月2日に開催された、「インターンシップの推進等に関する調査研究協力者会議」で、インターンシップと就職・採用活動との関係について「インターンシップで取得した学生情報を活用したいなどの企業からの要望があるが、就職・採用活動の早期化・長期化につながることは避けるべき」とされ、「現在の就職・採用活動時期を前提とした上で、インターンシップが就職・採用活動そのものとして行われることのないようにする」と明記されました。

つまり、インターンシップ自体が新卒採用の場として使われる事はNOとの意見が出されたわけです。

就活

インターシップの意義と現状

文科省、経済産業省、厚生労働省の3省で作成した「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」によると、インターンシップの意義は、学生側からすれば、(1)キャリア教育・専門教育としての意義、(2)教育内容・方法の改善・充実、(3)高い職業意識の育成、(4)自主性・独創性のある人材の育成、であるとされています。

一方、企業側からすれば、(1)実践的な人材の育成、(2)大学等の教育への産業界等のニーズの反映、(3)企業等に対する理解の促進、魅力発信、とされています。

これまでは、インターンシップを活用した企業と学生間でのミスマッチ防止や、人材の確保が難しい中小企業のためにインターンシップの活用を投げかけてきたところに、インターンシップからの採用を認めるという事になれば、現実にインターンシップが就職活動の場になり、新卒採用活動の早期化や長期化につながる懸念があるとし「NO」とされたわけです。

インターンシップを大学での単位習得の場とし、就職活動の場とは切り離したものとして再定義をするという形が明示されています。

現実には、企業はインターンシップ制度を活用し、短期間での就業体験と称して、会社説明会と就業体験を併せた形のインターンシップを行っているところが多くあり、その後の新卒採用活動時にも、インターンシップを利用した学生に直接アプローチするわけではないものの、企業イメージがしやすい場になっているのは確かです。

今後のインターシップのあり方

会議では、今後の進め方として、以下4つの施策が提言されています。

(1)単位型インターンシップの要素を満たしたプログラムの取組内容に関して大学等から届出を受け付け、公表する制度の創設
(2)大学等でのインターンシップのコーディネーター専門人材を育成し配置したり、専門人材の教育力の向上に向けた支援策の検討
(3)各地域におけるインターンシップ協議会の充実
(4)大学等と企業間での統一の評価フォーマットの検討などインターンシップ実施に係る負担軽減策の検討

これらインターンシップを推進するための施策を十分に検討し、インターンシップ制度そのものが学生にも自身のスキルアップなどメリットがあり、企業にも採用につながるような仕組みになって欲しいものです。

提供:JIJICO

著者プロフィール
成澤紀美

成澤 紀美/社会保険労務士
社会保険労務士法人スマイング
1999年1月なりさわ社会保険労務士事務所を開設し、元SEの特定社会保険労務士として、IT業界の人事・労務トラブル解決、就業規則に強みを持つ。「企業と人に元気と笑顔を」をモットーに「人事労務のホームドクター」として人事労務コンサルティングに取り組む。

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