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地方移住ランキング! 2015年は上位に変化が・・・!? (2016/7/29 nezas)

関連ワード : 地方創生 移住 

 中高年層のセカンドライフという印象が強かった地方移住が、大きな変化を見せ始めています。移住希望者と全国の地方自治体とを結ぶ『NPO法人ふるさと回帰支援センター』(東京都千代田区)が「移住希望地域ランキング2015」を発表しました。はたして、そのランキングにはどのような地域があがったのでしょうか。

小川

若者世代の希望者が大幅に増えて順位が変動した2015年ランキング

 2015年のランキングは以下のようになりました。

「移住希望地域ランキング」
1位 : 長野県
2位 : 山梨県
3位 : 島根県
4位 : 静岡県
5位 : 岡山県
6位 : 広島県
7位 : 高知県
8位 : 秋田県
9位 : 大分県
10位: 宮崎県

 毎年首位を争っているのが、長野県と山梨県です。2015年は前年1位だった山梨県を抑えて、長野県が首位に返り咲きました。注目すべきは、3位以下のランキングです。前年8位だった島根県が3位に急浮上し、6位の広島県も前年の18位から大きく順位を上げています。秋田県は前年の14位から8位へ、高知県、大分県、宮崎県も大幅な順位アップという結果になりました。今回、順位を大きく伸ばした島根県では移住者の受け入れ体制の整備が進んだことが大きなポイントといえそうです。では、さらに詳しくみていきましょう。

大幅順位アップの理由は

 今回、大幅に順位を上げた島根県は、県内全自治体が参加する移住相談会を実施するなど、県・市町村・定住財団が一つになった移住者受け入れ体制強化が実を結んだ結果といえるでしょう。

 定住財団が運営している移住支援情報ポータルサイトは、子育てや医療などのくらしだけでなく、実際に移住した人の体験談などの情報を発信しています。19の市町村ごとにカテゴリされたページがあり、各市町村のイベント情報も確認することができます。

 他にも45歳以下の特に学生を対象とした就職情報サイトもあり、島根県内の企業を県内外へ紹介し、島根県への就職希望者の増加を目指しさまざまな情報を発信しています。

 7位の高知県は「高知の食べ物、自然、家族で日本を元気に」をテーマに「高知家NIPPON POSITIVE PROJECT」を掲げ、高知県の魅力を発信するサイトを用意しています。産品、観光、移住とカテゴリを分け、産品では旬の食べ物のカレンダーや海産、野菜、果物など一覧でわかりやすく特産物を検索することができます。観光では積極的に高知県のアピールを行っています。

 他にも、市の移住応援サイトがあり、住宅や仕事や催しなどの情報を発信しています。

 この市の移住応援サイトでは、住宅に関してはサイト内で空き家の情報をみることができたり、お試しの移住体験の情報、市営住宅の募集状況などが確認できます。仕事に関しては、エンジニアの求人や地方活性化の支援員の求人、市の職員の求人なども閲覧することができます。催しに関しては、お祭りの情報や、フリーマーケット、マルシェの情報などさまざまなイベント情報が確認できます。

 「ふるさと回帰支援センター」によると、2015年の移住の相談件数は2万1,584件と、2014年の1万2,430件から約1.7倍に増大しています。背景には、各県や自治体による相談会やセミナーの回数が大幅に増えていることや、同センター内に専属相談員を配置する県が5県から29県に増えたことがあげられます。移住実現に向けてより具体的な情報を求める声と、移住希望者を獲得したい県のニーズが合致した結果といえるでしょう。

20代から30代の移住希望者が大幅に増加した背景とは

 今回の調査では20代、30代が全体の約45%を占めるという、若者世代の移住希望が顕著にあらわれた結果となりました。なかでもUターン希望者は2014年が25.5%だったのに対し、2015年は35.6%まで増加しています。

 これまでの若者世代の移住は、2008年のリーマン・ショックで都心での仕事をなくしたことや、東日本大震災をきっかけに子育て世代が地方に目を向けるようになったことが背景にありました。しかし、現在は、「自分らしく生きるための場所」として、ポジティブに地方の暮らしを求める若者が増えているといいます。実際に、移住地で起業をしたり趣味をいかしたりと、活躍の場としてとらえている人は多いようです。

 各県の受け入れ体制が進むなか、夢を実現するハードルはむしろ下がっているといえるのかもしれません。地方移住をチャンスととらえ、自己実現に意欲的な若者世代の移住が、地方創生に大きな力を与えることが期待されます。

提供:nezas

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