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鹿児島ならではの地方創生! あなたにもできる「宇宙の仕事」 (2016/7/27 nezas)

 スティーブ・ジョブズ氏の後継者といわれる起業家、イーロン・マスク氏は、2016年に人類を火星へ送る「人類火星移住計画」を急ピッチで進めているそうです「民間企業による宇宙開発」は、世界的にも大きな流れとなっています。日本でもスペースデブリ(宇宙ごみ)除去事業をめざす会社「アストロスケール」や、超小型衛星事業を行う会社「アクセルスペース」が資金調達に成功しています。

 旅行関連検索サービスの世界的大手「スカイスキャナー」は、2030年までに宇宙旅行が実現されると予測しています。またアメリカの宇宙開発会社「ビゲロー・エアロスペース」は、すでに『宇宙ホテル』の実現を目指しているそうです。

 このように国内外の民間企業が「宇宙ビジネス」に積極的に取り組みを始めるなか、新型固形燃料ロケット「イプシロン」の打ち上げ場として注目された鹿児島県では、宇宙ビジネスで地方創生を図ろうとする取り組みが行われています。

内之浦宇宙空間観測所

鹿児島県 宇宙ビジネスで地方創生?

 鹿児島県肝付町(きもつきちょう)には、日本で2ヶ所しかないロケット発射場の1つである、内之浦(うちのうら)宇宙空間観測所があります。ここでは、科学観測ロケットや科学衛星の打ち上げのほか、それらの追跡・データ取得などを行っています。日本初の人工衛星「おおすみ」をはじめ、大小400機以上の打ち上げが行われてきました。この、内之浦宇宙空間観測所は「世界で最も地元に愛される発射場」とも呼ばれており、肝付町では、この施設を中心とした地方創生を推進する取り組みを行っています。それは「肝付町スペースサイエンスタウン構想」です。

 肝付町スペースサイエンスタウン構想とは、肝付町を「宇宙を身近に感じられる魅力ある町」とするために、「宇宙」と「科学」をキーワードにしたまちづくり構想のことです。内之浦地域の公園化や、公園化に伴う観光客の誘致、ロケット打ち上げの推進やPR活動などを地域全体の活性化を図っています。

 また鹿児島県でも肝付町を含む6市町村合同で、宇宙に関わる地域の魅力を発信するコミュニティ誌の編集長や、アート人材などの受け入れを進めています。「地域おこし協力隊」として、各地域で多様な活躍が期待されています。この肝付町スペースサイエンスタウン構想策定業務を委託する委託候補者の募集が行われました。鹿児島県からだけでなく全国からメンバーを集め、日本一のスペースタウンへの発展を目指しているのです。主な仕事内容は、日本一の宇宙都市へと導く「宇宙のまちづくり」、地域特産品・特産物の開発、地域コミュニティ活動の推進が挙げられました。

さまざまな分野に広がる宇宙ビジネス

 一般的に宇宙の仕事といえば、実験や研究、エンジニアリングなど理系分野で占められると思いがちです。しかし、意外なことに文系分野も大いに関わっているのです

 たとえば、宇宙開発を行ううえでのルールである宇宙法などには法学部出身者の活躍が欠かせません。また、組織運営に重要な総務、外部への情報発信のための宣伝や広報、そして宇宙での人材の活躍を促すための教育や人事もあります。また、今後より一層民間にシフトしていくことが予想されている宇宙関連ビジネスでは、投資計画やリスク管理など、財務、経営、経済などの分野も大いに広がると予想されます。

 これから多方面の分野で宇宙関連ビジネスが身近なものになり、裾野が広がっていくことは確実でしょう。学部や専攻に関係なく、興味さえあれば宇宙に挑戦できる舞台は整いつつあるのです。

提供:nezas

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