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そこは夢叶うフィールド?やりたいことをするための地域移住 (2016/7/4 地域移住計画

関連ワード : 地域おこし協力隊 室戸市 移住 高知 

はじめに

はじめまして、高知県室戸市地域おこし協力隊の橋本果奈です。このたび地域移住計画のイジュー★ライターに参加させていただくことになりました。今回は自己紹介を兼ねて、「やりたいことをするための地域移住という選択肢」について、私の経験を例に考えていきたいと思います。

自己紹介 ~移住にいたる背景~

橋本果奈

私は、大阪生まれの大阪育ち。小さい頃から生き物が大好きで、将来は生き物と関われるような仕事がしたいと思っていました。当然大学もその思いを持って、環境生態学という分野に進みました。大学で生き物・自然・環境のことを学ぶと同時に、「生き物と関われるような仕事」に就くことの難しさ、「環境問題と経済活動は相反する」位置にあることを強く感じるようになりました。

そんな中、大学休学中に参加したタイでのアジアゾウ保護のボランティアをきっかけに、「環境保全を仕事にできるのでは?」という思いを持つようになりました。

そんな私の考えを変えたタイでのボランティアのことを少し紹介します。

ぞう

私が参加したのは「家畜のゾウたちを野生に還す」ことを目的に、タイの山奥で活動しているプロジェクトです。ボランティアは村に住みこみ、毎日ゾウを山に慣らすためのハイキングや健康維持を手伝います。

生き物が大好きな自分にとって、毎日ゾウたちと過ごせることはとても幸せなことでした。しかし、保全活動そのものだけがボランティアの楽しみではなく、村の人たちとの交流や生活文化の体験がなにものにも変えがたい、貴重な経験となりました。ボランティアが終わる頃にはここに住みたい、と強く思うほどでした。

こんなことを日本でもやってみたい。このやり方なら環境保全を仕事にできる。と、 この経験を通して、環境保全と観光の組み合わせに大きな可能性があることに気づきました。

環境保全×観光=エコツーリズム
(※エコツーリズムとは、資源の保護+観光業の成立+地域振興の融合をめざす観光の考え方)

よし、将来はエコツーリズムをやろう。 誰もやっていないことなら、自分で起業するしかない。 思い返すと、このひらめきが私の移住の第一歩でした。

やりたいこと
生き物が大好き、生態系を守りたい
環境保全で食ってく仕組みが「エコツーリズム」で実現させられるのではないか
誰もやっていないなら起業してやるしかない!

挑戦する人にぴったりな「地域おこし協力隊」という制度

「エコツーリズムで起業しよう」 そう思いついたのはいいのですが、そのためにはどうすればいいのか。

旅行会社に就職して、スキルをつけてから独立?エコツーリズムで起業するにはどんなフィールドが最適だろうか?タイで経験したものを再現させるには地域との深いつながりをつくらないと。そんなつながり、どうやってつくる??

そんなことを考えていたとき、「地域おこし協力隊」という制度を知ります。地域おこし協力隊については他のところでも詳しく書かれているので割愛しますが、簡単に説明すると「都市部の若者が田舎へ移住し、報酬を受けながら地域を活性化のために活動する制度」といったところでしょうか。地域活性化のための活動も募集する自治体によって様々ですが、比較的自由に自分の企画で動けるところが多い印象です。

私にとってこの制度のメリットは大きく3つ。
・3年かけて、起業する地域とのつながりが作れる
・仕事として起業につながる活動ができる
・週4勤務で起業の準備に時間が割ける

そして、その制度を使える中でも、地域資源が豊富に存在する「高知県室戸市」を、エコツーリズムで起業するのに最高のフィールドだと考え移住してきました。

地域おこし協力隊・室戸移住を選んだワケ
協力隊なら地域とのつながりが作れる
3年間報酬を受けながら、起業のための試行錯誤ができる
室戸は資源豊富で、やりたいことを実現させるフィールドとして最適

今の活動 ~移住からやりたいことの実現へ~

里山

そんな背景があり、室戸市に移住してきて地域おこし協力隊をやっているわけですが、実際、移住してきてどうなのかを今の活動と一緒に紹介します。

地域おこし協力隊の活動は、中山間集落支援ということで、「中川内」「日南」という2つの地域に入って活動しています。大まかなミッションは市役所から与えられていますが、基本的に集落支援につながることなら自由にアイデアを出し、活動することができます。現在は、移住体験ツアーや郷土料理作りのイベントを企画したり、廃校になった小学校の活用に向けて動いたりしています。そのなかで、自然観察会などエコツーリズムにつながることもやっています。

移住して、地域おこし協力隊になってよかったのは、この道を決めたときに思い描いていた通り、ちゃんとやりたいことに近づいていることです。地域おこし協力隊は、行政と地域住民の間にいるような存在で、両方の面から出会いがあり予想以上にたくさんの人とつながれます。また、仕事もやりたいことを絡めながらやっています。

なにより、机上の空論だった起業のプランを、実際の地域資源を目の前にして具体的に考えられるようになったのが一番いいことでした。移住をしていなければ、同じ3年間を過ごしても、こんなに起業へ近づいていくことはできないと思います。

移住でやりたいことに近づいている
予想以上にたくさんの方とつながれる
自分なりの切り口を持てば仕事とやりたいことを上手く絡められる
机上の空論が具体的なプランへ変化

これからのこと ~実現プラン~

将来は長期滞在型のエコツアーを農家民泊などと絡めながらやっていきたいと考えています。ゲストハウスをやりながら収入を確保しつつ、地域と観光客、外国人などをつなぐコミュニティスペースを作るのもおもしろそう・・・などなど、夢が広がります。

そのために、まずはもっともっと地域のことを知り、仲間を増やし、必要なものを手に入れながら、地域の隠れた魅力を発掘していこうと考えています。

やりたいことの実現のために・・・
協力隊の活動でスキルを身につけながら、
仲間を作る
起業のための素材を手に入れる(たとえば、空き家、休耕地)
地域資源を発掘する

さいごに

私の経験を例に「やりたいことをするための地域移住という選択肢」を選んだストーリーを書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

田舎暮らしがしたい、大好きな○○に住みたい、など移住の理由はいろいろ。そのなかのひとつが「やりたいことをするための地域移住」。

今住んでいるところは、夢叶うフィールドでしょうか? 自分のやりたいことを考えてみたら、意外と移住が近道だった。なんてことが、もしかするとあるかもしれませんよ。

提供:地域移住計画

著者プロフィール
橋本果奈橋本果奈
高知県室戸市在住。地域おこし協力隊。 1992年11月5日大阪生まれの大阪育ち。滋賀県立大学卒。生き物・自然が好きで生態学を専攻。休学時の、タイでのアジアゾウ保護ボランティアなどの経験を通し「エコツーリズムで起業する」と決意。一番の近道として地域おこし協力隊という道を、夢を実現する最適の場所として高知県室戸市をえらんだ。 協力隊1年目の今は中山間集落の支援をしながら、起業の材料をあつめる、楽しい日々をおくっています。
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