初の世界規模「日系人」意識調査―4人に3人が日系人であることを強く意識、さらなる連携強化へ (2020/9/10 政治山)
日本財団は、全米日系人博物館(米国・ロサンゼルス)と協力して、世界各地に住む若い世代の「日系人」を対象とした世界規模の意識調査を実施しました。世界規模で「日系人」を対象にした包括的な意識調査が行われるのは今回が初めてです。本調査で日系人は「海外に移住した日本人およびその子孫」と定義しています。調査対象は18~35歳の若い世代です。
若い世代の日系人は、世代が進むにつれ現地化し、現地日系団体にも所属しないなど、日系人としての意識が希薄化しているとの心配の声が各国日系組織からあがっていましたが、本調査結果からは、74%の若者の日系人は世代を越えても日系人としての強い意識を持っており、また80%超が「頑張る」という日本人特有の価値観を引き継いでおり、さらに日本および他国の日系人との連携強化にも興味を示している姿が明らかになりました。
本調査の結果を受けて日本財団の大久保郁子氏は、「世界規模の調査で、地域問わず日本的価値観や日本文化が日系人に大きな影響を与えていることがデータとして明らかになったのは初めてです。若い世代の日系人が日系人離れしていることから、日系社会の将来を不安視する声が多くあげられていましたが、調査結果では若い世代も日系人としてのアイデンティティーを強く持ち、日本に繋がり意識を持っていることや他国の日系社会との連携を求めていることが明らかになったのは大変意義があると感じました。日本財団としてもより一層、21世紀における日系社会の連携、そして日本と日系社会のさらなる連携強化に向けて支援したいと考えています」と述べました。
なお、調査概要レポート(和文)は以下のページよりご覧いただけます。
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2020/20200831-48496.html
- <調査概要>
- 対象:世界中に住む日系人約3,800人(出身地域は南米・北米・アジア・欧州・豪州など)
- 方法:オンライン・アンケート及びフォーカス・グループ・ディスカッション
- 主体:日本財団と全米日系人博物館による共同調査
- 調査項目:日系人の定義、重要な価値観、重要な文化的要素、日系人同士の繋がり等
<問い合わせ先>
〒107-8404東京都港区赤坂1-2-2日本財団ビル
日本財団 広報チーム
E-mail: pr@ps.nippon-foundation.or.jp
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