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炎上リスク伴うSNS利用、4人に3人が法整備必要―18歳意識調査 (2020/8/5 政治山)

 日本財団は6月下旬、「SNS」をテーマに28回目の18歳意識調査を実施しました。この結果、94%がSNSを利用し、1日2時間以上の利用が約6割に上っています。経験者の75%が「SNSは生活に必要不可欠」、44%は「依存している」と回答、約20人に一人が「根拠の希薄な批判や悪口を書いたことがある」と答えています。

 国内外でリアリティーショーの出演者が自殺するなど社会問題化している「SNS上での誹謗中傷」に関しては6割以上が「SNSの匿名性」を原因に挙げ、「間違った正義感」や「SNSで誹謗中傷する利用者の特性」を指摘する声も4割近くに上っています。

 SNS利用の法整備については4人に3人が必要とし、その理由として「風評被害や誹謗中傷を受けた人を守るため」、「誹謗中傷にあたる表現が多いから」が6割を超え、法に盛り込むべき点としては「誹謗中傷の発信者への厳罰化」、「発信者の情報開示手続きの迅速化」などが高い数字となっています。インターネット上の情報を正しく使う「ネットリテラシー」を学んだことがある人は7割を超えています。

▼SNS利用経験94%

SNS利用経験

▼SNSの使用用途は「情報収集」80.4%がトップ

次いで「友人とのやり取り」75.5%、「学校や仕事などの連絡」69.0%

SNSの使用用途

▼過半数が1日2時間以上使用

SNSの使用頻度

▼SNS使用経験者「SNSは生活に必要不可欠」75.2% 「依存している」44.1%

SNSの使用状況

▼SNS上で根拠の希薄な批判や悪口を書いた5.2% 真偽や根拠が不明な批判、誹謗中傷発言をシェアやリツイートした5.1%

SNS上で批判や悪口の投稿やリツイートした経験

  • SNS使用経験者のうち5.2%が、SNS上で根拠の希薄な批判や悪口を書いたことがあると回答。根拠の希薄な批判や悪口を書いた理由は、「腹立たしいから」「気に食わなかった」という相手への嫌悪感、「共感してもらうため」「反応が欲しかった」など注目を浴びたいという気持ち、「深く考えていなかったから」「咄嗟に思ったから」といった感情に任せて深く考えずに発信してしまったことなどが挙がる。
  • SNS使用経験者のうち5.1%が、真偽や根拠が不明な批判、誹謗中傷発言をシェアやリツイートした経験がある。シェアやリツイートした理由は、「その時は本当だと思ってたから」「後に真偽が不明だと気づいた」「誤ったソースが元の記事であることに気づけなかったため」など真実と思いシェアしてしまったという確認不足や誤認、「共感していいねを押した」「自分が賛同したから」とその発言に対しての共感、反対に「発言内容を批判するため」「誹謗中傷は、よくないと思ってリツイートした」とSNS上の意見に反論する目的などが理由に挙がる。

▼SNS上の誹謗中傷の経験12.0%

SNS上の誹謗中傷を受けた経験

SNSを通して誹謗中傷を受けた原因

  • 誹謗中傷されたことがある人の約3割が「わからない」「知らない」とし、心あたりがないのに被害にあったと回答。また、SNS上で「賛否両論の意見を公の場で言ってしまったから」「少し言い過ぎた」「相手をブロックしたこと」など、本人の発信内容が発端で誹謗中傷が始まった経験も挙げられた。
  • 「いじめられていて、SNS上でも学校の同級生たちにアカウントを特定されて暴言を吐かれた」「学校の同級生の人で、あまりよく思われていなかったから」といった学校でのいじめや人間関係がSNS上での誹謗中傷につながった経験や、「嫉妬」「相手の勘違い」「友達との喧嘩」なども原因として挙がった。
  • 「誹謗中傷する側に原因がある」など、相手に原因・問題があるという回答も。

▼リアリティーショー出演者に対するSNS上での誹謗中傷の原因

SNS上での誹謗中傷の原因

▼SNSの法整備は必要75.5%

SNSの法整備

▼法整備に向けて盛り込むべき点「誹謗中傷の発信者への厳罰化」59.2%

法整備に向けて盛り込むべき点

 今回の調査結果を受けて、日本財団の坂本織江氏は以下のように述べました。

「SNS上の誹謗中傷にあった経験は10人に1人があり、反対に根拠の希薄な批判や悪口を書いた経験は約5%だった。回答理由には、他者への嫌悪感や注目を浴びたいなどが寄せられ、大半が感情任せに発信してしまっている可能性がある。 また、加害経験者のうちネットリテラシーを学んだ人は8割以上(49人中41人)で教育を受けていなかったことが理由とは考えにくい。

 手軽に他者とコミュニケーションが楽しめるSNSは急速に拡大したが、誹謗中傷の被害に遭いながらも時間と費用がかかる訴訟ができずに泣き寝入りするといった負の側面も看過できない。表現の自由を担保しながらも、被害者を守る法律や感情任せの発信を抑制する仕組みが求められるのではないか。便利なテクノロジーに振り回されて大切な人命まで失ってはならない」

 

■18歳意識調査について
2015年の改正公職選挙法で選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられ、翌年の参院選から新たに「18~19歳」が投票に参加しました。民法の改正に伴い2023年4月には成人年齢も18歳に変わります。そこで日本財団では、18歳の若者が何を考え、何を思っているのか、継続して調べる意識調査を2018 年10月からスタートさせました。次代を担う18歳の意識を幅広く知ることで新しい社会づくりに役立てるのが狙いです。
公式webサイト

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