[用語解説]政治資金パーティー
政治資金パーティーとはどういうもの? (2015/9/30 政治山)
NHKは28日、自民派閥の政治資金パーティーで、海外にある日系商社の代表が他人名義で法律の上限を超える額のパーティー券を購入していたと報じました。政治とカネの問題が浮上すると耳にする「政治資金パーティー」とは、どういうものなのでしょう。
政治活動費を集める催し
政治資金パーティーとは、政治活動費を集めるために政治団体によって開催される有料の催し物のことです。政治資金パーティーの様々なルールを定めている「政治資金規正法」では、対価(会費)を徴収して行われる催物で、当該催物の対価に係る収入の金額からその催物に要する経費の金額を差し引いた残額を、催物を開催した者またはその者以外の者の政治活動(選挙運動を含む)に関し支出することとしています。
政治資金パーティーを開催するためのルールは?
前述の要件に該当していれば、励ます会、セミナー、勉強会等、どのような名称であっても政治資金パーティーに含まれます。ただし、政治資金パーティーの開催者は、あらかじめ支払いをする人に、「この催し物は政治資金パーティーである」ことを書面で告知しなくてはなりません。
金額の制限も設けられています。1回の政治資金パーティーにつき、同一の者からの支払いは150万円以下に限られます。また、1回の政治資金パーティーで20万円を超える支払いをした人については、氏名、住所、職業を収支報告書へ記載しなければなりません。
その他には、本人以外の名義または匿名で支払うことや、業務・雇用関係や組織の影響力を利用し威迫するなどして、支払いをあっせんする行為も禁止されています。
政治資金パーティーを開催する主なルール
- 原則として、政治団体によって開催しなくてはならない[第8条の2]
- 開催者は、あらかじめ支払いをする人に「この催物は、政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです。」と書面で告知しなければならない[第22条の8の2項、規正法施行規則第17条]
- 1回の政治資金パーティーにつき、同一の者から150万円を超えて支払いを受けてはならない[第22条の8の1項・3項]
- 1回の政治資金パーティー当たり20万円を超える支払いをした人については、氏名(または団体名称)、住所(または所在地)、職業(または代表者氏名)を収支報告書へ記載しなければならない[第12条]
- 本人以外の名義または匿名で支払いを受けてはならない[第22条の8の1項・3項]
- 業務・雇用その他の関係または組織の影響力を利用して威迫する等、不当にその意思を拘束するような方法で、支払いのあっせんや意思に反するチェックオフ等の行為をしてはならない[第22条の8の1項・2項]
※[ ]内は政治資金規正法の該当条文
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