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健康寿命日本一を目指す 神奈川県と大塚製薬が“強み活かし”連携 (2017/7/27)
高齢化の進行速度が日本トップクラスと言われる神奈川県は、健康寿命日本一を目指して「未病の改善」と「最先端医療・最新技術の追求」を融合する「ヘルスケア・ニューフロンティア」政策を掲げました。国民健康保険や介護保険の負担が急増すると、現行の制度を維持できなくなることから、県民の健康寿命を延ばし、医療費を削減するため「未病の改善」に取り組んでいます。
「未病の改善」とは?
未病とは健康と病気の間を連続的に変化するものと捉え、このすべての変化の過程を表す概念です。「未病の改善」には病気になる前から日常の中で体調管理を意識し、生活習慣の見直し等が必要とされます。病気になった人を薬で治す医薬品事業、健康な人をより健康にする一般消費者向け商品事業の両輪で人々の健康に貢献している大塚製薬の取り組みが県の施策と合致したことから2016年9月に両者は包括協定を締結し、以下8つの分野で連携協力を開始しました。
(1)「未病を改善する」取組に関すること(2)健康増進に関すること(3)女性の活躍に関すること(4)教育の振興に関すること(5)子育て支援に関すること(6)災害対策に関すること(7)スポーツ振興に関すること(8)その他、県民サービスの向上・地域の活性化に関すること(具体的な連携事業は、リンクのPDFファイルを参照)
無理なダイエットは女性ホルモンや骨量を減少させる
神奈川県は女性の健康に力を入れており、健康・未病の情報を提供する「未病女子navi」を運営しています。同サイトによると近年、女性に起こっている社会環境とライフスタイルの変化によって若い女性に「生理をめぐるトラブル」「やせすぎ」「骨量不足」など未病の症状が増えています。当事者である女性たちはこういった症状が将来自分の体に及ぼす影響についてどのように認識しているのでしょうか。
日本人の平均寿命が延びたことが影響して、男性で9.02年、女性で12.4年と寝たきりで余生を過ごす期間も延びています。女性は男性と比較して認知症が1.5倍、骨粗鬆症は20倍程度の確率で罹りやすく、寝たきりになる原因の1位が認知症、2位が骨折・転倒です。女性は閉経期に女性ホルモンの分泌量が急激に低下し、様々な影響を与えます。骨量は20歳でピークに達しますが、思春期の無理なダイエットが原因で無月経になると、女性ホルモンと骨量が減少することは一般的には知られていません。女性ホルモンは女性の健康に大変重要ですが、公教育等で教わる機会がないため知っている人はごくわずかという状況です。神奈川県と大塚製薬は女性ホルモンを切り口に健康に目を向けてもらい、体の中からも外からもキレイで元気に暮らしていけるように「女性ホルモンケアセミナー」を開催しています。
神奈川県の担当者はセミナーの際に「健康関連産業として大塚製薬が持っているノウハウが県の政策を進める上で大きいのではないかということで、包括協定を結んで県の様々な事業にご協力をいただいています。製薬も含めた健康産業として長年培ってきた、専門的な知識や医学の最新情報等、行政の弱い部分をフォローしてもらいながら一緒にやっていくことで『未病を改善する』という県の施策に向けて一緒にやらせていただいています」とコメントしました。
○セミナーに参加した人の感想
「短い時間でしたが目的がはっきりした内容だったので非常にわかりやすかったです」
「初めて聞いた内容で勉強になりました」
「女性ホルモンが健康に影響することがわかってびっくりしました」
神奈川県で取り組みを進めている大塚製薬株式会社横浜支店ニュートラシューティカルズ事業部、女性の健康推進担当リーダーの四方賢氏と、同係長で神奈川県未病サポーターの釣本敦子氏は、以下のように述べています。
――神奈川県と大塚製薬が連携に至った経緯を教えてください。
大塚製薬がこれまで手がけてきたポカリスエット、カロリーメイトなど健康な人をより健康にする商品が、県の提唱する「未病を治す」に通じるということで、未病に注目して協力活動をさせていただいています。
具体的には高齢者の熱中症対策、女性の朝食欠食等の未病女子対策などが該当します。未病の症状は年代・性別等に応じて様々ですので、包括協定を締結して全方位的に県民の健康に貢献できるよう活動しております。弊社では全国の都道府県と包括協定を締結しておりますが、とくに神奈川県は女性の健康に注力している先進的な自治体です。
――具体的な連携内容と役割分担について教えてください。
県が推進する未病対策事業の大枠は県の対策チームが企画していますが、弊社では県が持っていないリソースを提供しています。セミナー単体でいえば、セミナーの内容や集客へのアドバイス、講師(専門のドクター)の紹介、専門的な知識や最新データの提供、運営ノウハウの提供などです。県の未病対策チームと弊社の女性の健康推進担当、学術担当、販売促進担当などで定期的にMTGの機会を設けて、お互いの方向性を共有しながら進めています。
厚生労働省が毎年3月1日から3月8日までを「女性の健康週間」と定めて、様々な取り組みをしておりますが、神奈川県は今年から「かながわ女性の健康・未病Week」を始めました。期間中に産婦人科医など県内の医療従事者が県と連携するために開催した「かながわ未病女子応援団」結団式にも医師を推薦するなど、ノウハウと人的ネットワークを提供しました。
――他業種、他団体と連携することもあるのでしょうか?
県と包括協定を締結していたり未病対策の取り組みに共鳴している企業・団体と連携するケースがあります。以前はそごう横浜店でセミナーを開催したり、神奈川県と日経新聞、横浜銀行と大塚製薬で開催したこともあります。今後は高島屋や生活協同組合ユーコープで開催する予定です。一度事例ができればスピード感を持って水平展開することができます。他業種・他団体と連携するメリットには、県からすると通常は接点のない組織の従業員に対しても未病対策など県の意向を伝えることができることです。弊社からすると他社のお客様や社員にセミナーを通じて女性の健康について知っていただけますし、連携することで裾野広げることができます。
――県が認定する「神奈川なでしこブランド」について教えてください。
神奈川県は女性が開発に貢献した優れた製品やサービスを「神奈川なでしこブランド」として認定し、意欲のある女性が企業などで活躍するように後押ししています。大塚製薬は神奈川県の企業ではありませんが、包括協定を締結していることもあってエクエルという商品を申請したところ、今年の1月に認定されました。
エクエルとは大豆イソフラボンを発酵させて生成したエクオールを主成分とした、「女性の健康と美しさ」を応援する健康食品です。細菌学を学んだ女性研究者が数万種類に渡る腸内細菌を調査し、エクオールを作る乳酸菌を発見して開発しました。認定後に「神奈川なでしこブランド」に認定されたエクエルのポスターを制作して、産婦人科や薬局に配布したのですが、掲示されている薬局が多くて驚きました。ポスターの効果で県の「神奈川なでしこブランド」、大塚製薬はエクエルのプロモーション効果が抜群ですし、winwinの関係性が構築できていると思います。
県民を指導・施術する医療従事者に女性ホルモンの知識を
――女性の健康について広く知っていただくために、どのような取り組みをしているのでしょうか?
セミナーは県民だけではなく県や保健所の職員に対しても行いますが、女性ホルモンについて学ぶ機会がないので初めて聞いたという反応が大半です。行政担当者や医療従事者に女性ホルモンの知識を学んでいただくことで、県民や患者さんにも必要な知識を提供できるような体制が理想です。
弊社では薬剤師を中心とした医療関係者へ「女性のための健康サポーター」に必要なノウハウの提供と専門家によるサポートを行う「大塚ヘルシーエイジングサポーター養成プログラム」(以下、OATHAS:オーザス)を実施しています。薬剤師が地域住民の予防、健康、介護など生活に準じた健康相談窓口の役割、自治体や医療機関との連携を担うことが期待されております。
第1期のオーザスは大塚製薬東京本部と全国54会場をリアルタイムで中継し、薬剤師と医療従事者延べ6000人以上が参加しました。神奈川県内は横浜市開港記念会館で実施したのですが、こちらに参加された薬剤師の方は神奈川県・横浜市の薬剤師会に所属しています。県下の薬剤師会と大塚製薬が連携することで県民の未病対策と健康増進に貢献していければよいと考えております。
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