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地域に密着した薬局が健康寿命を延ばす!?女性がカラダの悩みを気軽に相談できる社会へ (2017/5/12)

関連ワード : 健康 医療 大塚製薬 女性 女性活躍 

 4月14日から大塚製薬株式会社がNPO法人HAP(※1)と協働で「大塚ヘルシーエイジングサポーター養成プログラム」(以下、OATHAS:オーザス)第1期を開講、東京都港区の大塚製薬東京本部と全国54会場をリアルタイム中継で開催し、薬剤師と医療従事者延べ6000人以上が参加しました。

大塚製薬東京本部の会場

大塚製薬東京本部の会場

 オーザスは地域に密着した健康情報拠点としての薬局を支援するプログラムで、第1弾として薬剤師を中心とした医療関係者へ「女性のための健康サポーター」に必要なノウハウ、ツールの提供と専門家によるサポート体制を用意しています。

 大塚製薬「女性の健康推進プロジェクト」の西山和枝リーダーは、冒頭の挨拶で以下のように述べました。

薬剤師が支える「女性の健康」

西山 和枝(大塚製薬株式会社)

西山 和枝(大塚製薬株式会社)

西山氏――オーザスは「女性の健康支援」に特化した薬剤師を養成する全国初のプログラムです。現在、医療費40兆円のところ2025年には50兆円を突破すると予測されており、国の課題は病気になる人を1人でも減らして、医療費を削減することです。その施策として薬局が生活のなかで国民の健康維持・増進を助ける「健康サポート薬局」制度を制定しました。国は2025年までに徒歩30分圏内に1店舗、合計1万店舗の「健康サポート薬局」を創ることを目標に掲げております。

 これまで薬剤師の役割は調剤業務が中心でしたが、今後は地域住民の予防、健康、介護など生活に準じた健康相談窓口の役割が期待されています。しかし、「健康サポート薬局」の認定には幅広い知識が求められるため、現場から具体的な知識・スキル・ノウハウを、どのように取得し、実践してよいかわからないという声が多数寄せられました。

 大塚製薬には女性の健康分野や科学的根拠に基づいた製品の研究開発によって得られた栄養、食生活などの知見がありますので、女性の健康管理と地域の健康・医療に関するコミュニティづくりの知見を持つNPO法人HAPと協働でオーザスを提供することになりました。

 オーザスの講師、宮原先生が理事長を務めておられるNPO法人HAPは、健康サポート薬局の研修実施団体として認定されています。本プログラムは宮原先生のノウハウが込められた内容となっており、プライマリーコース3回、その後のアドバンスコース6回を用意しています。

 薬剤師の特性を活かして、女性の健康・活躍を支援して頂ける内容になっております。先生方の活躍機会を広げるために、私自身も一緒に勉強していきたいという思いです。

 続いて、司会者の紹介を受けて登壇したNPO法人HAPの宮原富士子理事長は講演で以下のように述べ、オーザスの取り組みの重要性を説きました。

「女性の大事な話」を気軽に相談できる薬剤師に

宮原 富士子(NPO法人HAP)

宮原 富士子(NPO法人HAP)

宮原氏――地域住民の健康をサポートする役割を担う介護職員、看護職員、薬剤師などは約7割以上が女性です。住民が健康な生活を送るためにも彼女たち自身が健康に長生きしなくてはいけません。オーザスでは女性比率の高い薬剤師を中心とした医療従事者を対象に「女性の健康支援」に必要な知識を提供するプログラムになっています。

 薬剤師が「女性の健康支援」を行うことは法律にも担保されています。2007年の医療法改正で医療提供施設に薬局が含まれるようになり、2016年4月の薬機法(※2)改正で「かかりつけ薬剤師と健康サポート薬局」の項目が記載されました。

 これらの基本的機能は「服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導。24時間対応、在宅対応。かかりつけ医を始めとした医療機関等との連携強化」です。薬局が医療機関に紹介状を書けるようになったのは大きな飛躍と言えます。今後の展望は「民間の保健所機能を持ち合わせた薬局」です。

 国が示した健康サポート薬局の具体的な取り組み例に加えて「がん検診受診率向上につながる取り組み、妊娠と授乳とおくすりの相談、がん哲学外来Cafeの開催、ロコモ体操の普及、ウォーキングの勧め、コンチネンス(※3)相談、介護や介護用品の相談、乳幼児のアレルギー相談等」の役割を担うことができると考えています。

 女性の健康課題は年齢やライフステージによって千差万別です。患者さんが気軽に相談できる薬剤師になってほしいと思います。患者とは顔の見える範囲で自然な関係を2~3年継続していると本音を言ってもらえるようになります。いざという時に助けられるように信頼関係を築くのが重要です。

「女性の大事な話」を気軽に相談できる薬剤師に

「女性の大事な話」を気軽に相談できる薬剤師に

女性の健康寿命を延ばすためには10代からの取り組みが必要

宮原氏――65歳以上の女性が要介護者になる主な原因は骨折転倒・関節疾患で、合わせると29%です。2050年の医療費を削減するには、その頃に閉経を迎える現在16~20歳女性の骨量を増やせば良いのです。骨量のピークは20歳なので若い内から栄養管理と適度な運動を促しましょう。

 HAPで骨量測定のキャンペーンを全国10カ所で実施したところ、大盛況で満足度も93%でした。16~20歳女性の健康意識は低く集客が難しいですが、お母さんから娘さんを誘ってもらえればいいのです。測定をして骨量減少の可能性がある患者さんには医療施設を紹介してあげることも可能です。

 女性は42~56歳の間に9割が閉経を迎えます。この時期に女性ホルモンが急降下し様々な不調が生じます。早い人だと35歳頃から発症し、骨、血管、脳、泌尿器官等に影響がでて、40代頃から処方箋を持ち込むようになります。

 若い薬剤師が年上女性の相談に乗るのは難しいかもしれませんが、正しい知識があれば必要なアドバイスができるようになります。大塚製薬は女性自身がまず女性ホルモンや更年期障害についてさらに知識を深めてもらえるよう、お役立ち情報をまとめた更年期ラボというサイトを運営しています。

薬剤師に健康相談できることを知ってもらうことから

宮原氏――以前一般女性を対象に、薬剤師に健康相談した経験があるか調査したところ、「あり」が27.4%、「なし」が72.6%でした。なしの理由は「薬剤師が相談相手になると思わなかった」が44.8%で、一般的に薬剤師は健康相談の相手と認識されていません。しかし、1度相談したら継続して相談することが調査でわかっています。

 あり(更年期について)と回答した中で、満足度が高かった相談内容の1位が「健康教室やがん検診に関する情報を教えてもらった」、2位が「話を聞いてもらった」、3位が「食生活についてアドバイスしてもらった」です。地域の健康教室・医療施設、がん検診の情報は保健所で得ることができます。

 法律が変わっても国民の意識は急に変わりませんから、まずは「健康サポート薬局、かかりつけ薬剤師」の担い手を増やして、目の前の患者さんから相談される体制をつくっていきましょう。

 2014年に出産期や更年期など女性のライフステージに応じ(生涯にわたって)総合的に支援する「女性健康包括的支援法案」を参議院に提出しましたが、廃案になりました。2年以内に産婦人科医らから再提案される予定です。それまでに薬剤師が女性の健康を担える体制を形にしていきたいと考えております。

※1 特定非営利活動法人 Healthy Aging Projects for Women、略称HAP
※2 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
※3 排尿や排便が正常の状態を表す

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