【衆議院議員選挙2014】
木内道祥 裁判官が最高裁で関与した主要な裁判と判断 (2014/12/8 政治山)
木内道祥 裁判官の最高裁において関与した主要な裁判と判断内容を、一覧表にまとめました。「事件番号」をクリックすると外部サイトへ移動し、判例の詳細と判決文が見られます。
事件名/事件番号 | 裁判日 | 判示事項 | 結果 | 当人の 意見・判断 |
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業務上過失傷害被告事件 | 平成25年6月18日 | 少年の被疑事件につき一旦は嫌疑不十分を理由に不起訴処分にするなどしたため家庭裁判所の審判を受ける機会が失われた後に事件を再起してした公訴提起が無効であるとはいえないとされた事例 | 棄却 | 全員一致 |
覚せい剤取締法違反被告 | 平成25年11月19日 | 原判決中未決勾留日数算入部分が破棄された事例 | 一部破棄自判、一部棄却 | 全員一致 (裁判長) |
覚せい剤取締法違反被告事件 | 平成25年11月19日 | 原判決中未決勾留日数算入部分が破棄された事例 | 一部破棄自判、一部棄却 | 全員一致 (裁判長) |
選挙無効請求事件 | 平成25年11月20日 | 衆議院小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法(平成24年法律第95号による改正前のもの)13条1項,別表第1の規定の合憲性 | 一部破棄自判、一部棄却 | 反対意見 |
選挙無効請求事件 | 平成25年11月20日 | 衆議院議員小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法(平成24年法律第95号による改正前のもの)13条1項,別表第1の規定の合憲性 | 破棄自判 | 反対意見 |
損害賠償請求事件 | 平成25年12月10日 | 死刑確定者又はその再審請求のために選任された弁護人が再審請求に向けた打合せをするために刑事施設の職員の立会いのない面会の申出をした場合にこれを許さない刑事施設の長の措置が国家賠償法1条1項の適用上違法となる場合 | 棄却 | 全員一致 |
戸籍訂正許可申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件 | 平成25年12月10日 | 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項の規定に基づき男性への性別の取扱いの変更の審判を受けた者の妻が婚姻中に懐胎した子と嫡出の推定 | 破棄自判 | 多数意見、補足意見付加 |
死体遺棄,住居侵入,強盗殺人,窃盗被告事件 | 平成25年12月17日 | 死刑の量刑が維持された事例(あきる野 資産家姉弟強殺事件) | 棄却 | 全員一致 (裁判長) |
認知無効,離婚等請求本訴,損害賠償請求反訴事件 | 平成26年1月14日 | 認知者が血縁上の父子関係がないことを理由に認知の無効を主張することの可否 | 棄却 | 多数意見 補足意見付加 |
一般廃棄物処理業許可取消等,損害賠償請求事件 | 平成26年1月28日 | 一般廃棄物収集運搬業又は一般廃棄物処分業の許可処分又は許可更新処分の取消訴訟と当該処分の対象とされた区域につき既にその許可又は許可の更新を受けている者の原告適格 | 一部破棄差戻し 一部棄却 |
全員一致 |
共有物分割請求事件 | 平成26年2月25日 | 1 共同相続された委託者指図型投資信託の受益権は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるか 2 共同相続された個人向け国債は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるか |
破棄差戻し | 全員一致 |
保釈許可の裁判に対する抗告の決定に対する特別抗告事件 | 平成26年3月25日 | 特別抗告審において原決定が取り消され,保釈を許可した原々決定が是認された事例 | 破棄自判 | 全員一致 (裁判長) |
道路交通法違反被告事件に係る略式命令に対する非常上告事件 | 平成26年4月15日 | 最高速度を誤認して速度違反に当たるとしてされた略式命令に対する非常上告 | 破棄自判 | 全員一致 |
道路交通法違反被告事件に係る略式命令に対する非常上告事件 | 平成26年4月15日 | 反則行為に当たる速度違反を非反則行為と誤認してされた略式命令に対する非常上告 | 破棄自判 | 全員一致 |
住居侵入,殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件 | 平成26年4月22日 | 公判前整理手続を終了するに当たり確認された争点に明示的に掲げられなかった点につき,公判手続で争点として提示する措置をとることなく認定した第1審判決に違法はないとされた事例 | 破棄差戻し | 全員一致 |
損害賠償請求事件 | 平成26年5月27日 | 1 府中市議会議員政治倫理条例(平成20年府中市条例第26号)4条1項及び3項の規定のうち,議員の2親等以内の親族が経営する企業は市の工事等の請負契約等を辞退しなければならず,当該議員は当該企業の辞退届を徴して提出するよう努めなければならない旨を定める部分と憲法21条1項 2 府中市議会議員政治倫理条例(平成20年府中市条例第26号)4条1項及び3項の規定のうち,議員の2親等以内の親族が経営する企業は市の工事等の請負契約等を辞退しなければならず,当該議員は当該企業の辞退届を徴して提出するよう努めなければならない旨を定める部分と憲法22条1項及び29条 |
破棄差戻し | 全員一致 |
許可処分無効確認及び許可取消義務付け,更新許可取消請求事件 | 平成26年7月29日 | 1 産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟と産業廃棄物の最終処分場の周辺住民の原告適格 2 産業廃棄物の最終処分場の周辺住民が産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の無効確認訴訟並びに上記各処分業の許可更新処分の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例 |
一部破棄自判 一部棄却 |
全員一致 |
不当利得返還請求事件 | 平成26年7月29日 | 元利均等分割返済方式によって返済する旨の約定で金銭消費貸借契約が締結された場合において,借主から約定の毎月の返済額を超過する額の支払がされたときの充当関係 | 破棄差戻し | 全員一致 補足意見付加 |
強盗殺人,死体遺棄被告事件 | 平成26年9月2日 | 1 裁判員制度と憲法13条,18条後段,19条,20条,21条,31条,32条,37条 2 死刑の量刑が維持された事例(長野一家3人強盗殺人事件) |
棄却 | 全員一致 |
Aに対するわいせつ図画販売幇助,わいせつ図画販売・頒布幇助,Bに対するわいせつ図画販売幇助,Cに対するわいせつ図画販売各被告事件 | 平成26年10月7日 | 刑法175条と憲法13条,19条,21条,31条 | 棄却 | 全員一致 |
不当利得返還等請求事件 | 平成26年10月28日 | 公序良俗に反する無効な出資と配当に関する契約により給付を受けた金銭の返還につき,当該給付が不法原因給付に当たることを理由として拒むことは信義則上許されないとされた事例 | 破棄自判 | 全員一致 (裁判長) 補足意見付加 |
売却許可決定に対する執行抗告棄却決定に対する許可抗告事件 | 平成26年11月4日 | (裁判要旨) 不動産強制競売事件の期間入札において,執行官が無効な入札をした者を最高価買受申出人と定めたとして売却不許可決定がされ,これが確定した後,再度の開札期日を開くこととした執行裁判所の判断に違法がないとされた事例 |
棄却 | 全員一致 (裁判長) |
わいせつ電磁的記録等送信頒布,わいせつ電磁的記録有償頒布目的保管被告事件 | 平成26年11月25日 | (裁判要旨)1 刑法175条1項後段にいう「頒布」の意義 2 顧客のダウンロード操作に応じて自動的にデータを送信する機能を備えた配信サイトを利用してわいせつな動画等のデータファイルを同人の記録媒体上に記録,保存させる行為と刑法175条1項後段にいうわいせつな電磁的記録の頒布 |
棄却 | 全員一致 |
選挙無効請求事件 | 平成26年11月26日 | (裁判要旨) 平成25年7月21日施行の参議院議員通常選挙当時において,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の下で,選挙区間における投票価値の不均衡は平成24年法律第94号による改正後も違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったが,上記選挙までの間に更に上記規定の改正がされなかったことが国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず,上記規定が憲法に違反するに至っていたということはできない |
破棄自判 | 反対意見 |
選挙無効請求事件 | 平成26年11月26日 | (裁判要旨)平成25年7月21日施行の参議院議員通常選挙当時において,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の下で,選挙区間における投票価値の不均衡は平成24年法律第94号による改正後も違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったが,上記選挙までの間に更に上記規定の改正がされなかったことが国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず,上記規定が憲法に違反するに至っていたということはできない | 破棄自判 | 反対意見 |