【衆議院議員選挙2014】
鬼丸かおる 裁判官が最高裁で関与した主要な裁判と判断 (2014/12/8 政治山)
鬼丸かおる 裁判官の最高裁において関与した主要な裁判と判断内容を、一覧表にまとめました。「事件番号」をクリックすると外部サイトへ移動し、判例の詳細と判決文が見られます。
事件名/事件番号 | 裁判日 | 判示事項 | 結果 | 当人の 意見・判断 |
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担保取消決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件 | 平成25年4月26日 | 1 仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い金銭を供託する方法により担保を立てさせて強制執行の停止がされた後に債務者につき更生手続開始の決定がされた場合における上記担保の被担保債権の性質 2 仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止に当たって金銭を供託する方法により担保が立てられた場合において債務者につき更生計画認可の決定がされた後であっても供託金の還付請求権を行使することの可否 |
破棄自判 | 全員一致 |
固定資産評価審査決定取消等請求事件 | 平成25年7月12日 | 1 固定資産課税台帳に登録された基準年度に係る賦課期日における土地の価格が固定資産評価基準によって決定される価格を上回る場合におけるその登録された価格の決定の適否 2 固定資産評価基準によって決定される基準年度に係る賦課期日における土地の価格とその適正な時価との関係 |
破棄差戻し | 全員一致 |
差押処分取消,国家賠償等請求事件 | 平成25年7月12日 | 滞納者と他の者との共有に係る不動産の滞納者の持分に対する差押処分の取消訴訟と他の共有者の原告適格 | 棄却 | 全員一致 |
損害賠償請求,民訴法260条2項の申立て事件 | 平成25年7月12日 | 原審が,壁面に吹き付けられた石綿が露出している建物が通常有すべき安全性を欠くと評価されるようになった時点を明らかにしないまま,同建物の設置又は保存の瑕疵の有無について判断したことに審理不尽の違法があるとされた事例 | 破棄差戻し | 全員一致 |
遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件 | 平成25年9月4日 | 1 民法900条4号ただし書前段の規定と憲法14条1項 2 民法900条4号ただし書前段の規定を違憲とする最高裁判所の判断が他の相続における上記規定を前提とした法律関係に及ぼす影響 |
破棄差戻し | 全員一致 |
求償金請求事件 | 平成25年9月13日 | 保証人が主たる債務を相続したことを知りながら保証債務の弁済をした場合における主たる債務の消滅時効の中断 | 破棄自判 | 全員一致 |
徳島県収用委員会裁決取消請求事件 | 平成25年10月25日 | 土地収用法94条7項又は8項の規定による収用委員会の裁決の判断内容が損失の補償に関する事項に限られている場合にその名宛人が上記裁決の取消訴訟を提起することの可否 | 破棄自判 | 全員一致 (裁判長) |
殺人,有印私文書偽造,同行使,電磁的公正証書原本不実記録,同供用,公用文書毀棄,詐欺,傷害致死,出入国管理及び難民認定法違反,公正証書原本不実記載,同行使被告事件 | 平成25年11月11日 | 殺人1件,傷害致死1件等の事案につき,無期懲役の量刑が維持された事例(中国人妻による替え玉殺人事件) | 棄却 | 全員一致 |
訴訟費用負担決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件 | 平成25年11月13日 | 更生債権に関する訴訟が更生手続開始前に係属し受継されることなく終了した場合における当該訴訟に係る訴訟費用請求権の更生債権該当性 | 棄却 | 全員一致 |
選挙無効請求事件 | 平成25年11月20日 | 衆議院小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法(平成24年法律第95号による改正前のもの)13条1項,別表第1の規定の合憲性 | 一部破棄自判 一部棄却 |
多数意見 意見付加 |
選挙無効請求事件 | 平成25年11月20日 | 衆議院議員小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法(平成24年法律第95号による改正前のもの)13条1項,別表第1の規定の合憲性 | 破棄自判 | 多数意見 意見付加 |
共有物分割等請求事件 | 平成25年11月29日 | 1 共有物について遺産共有持分と他の共有持分とが併存する場合における共有物分割と遺産分割の関係 2 遺産共有持分の価格を賠償させる方法による共有物分割の判決がされた場合に支払われる賠償金の性質とその支払を受けた者の保管義務 3 遺産共有持分の価格を賠償させる方法による共有物分割の判決において賠償金の支払等に関し命じ得る事項 |
一部棄却 一部却下 |
全員一致 |
心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律による医療を行わない旨の決定に対する抗告棄却決定に対する再抗告事件 | 平成25年12月18日 | 「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」42条1項3号の同法による医療を行わない旨の決定に対する同法64条2項の抗告の許否 | 棄却 | 全員一致 |
勾留理由開示請求却下決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件 | 平成26年1月21日 | 第1審で開始された勾留につき,被告人の控訴により訴訟記録が控訴裁判所に到達した後に第1審裁判所に対して勾留理由開示の請求をすることの許否(消極) | 棄却 | 全員一致 |
残業代等請求事件 | 平成26年1月24日 | 募集型の企画旅行における添乗員の業務につき,労働基準法38条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとされた事例 | 棄却 | 全員一致 |
再審請求事件手続終了決定に対する特別抗告事件 | 平成26年1月27日 | 有罪の言渡しを受けた者の養子である申立人の死亡を理由とする旧刑訴法による再審請求事件の手続終了宣言に対する特別抗告が棄却された事例 | 棄却 | 全員一致 |
遺産確認,建物明渡等請求事件 | 平成26年2月14日 | 共同相続人のうち自己の相続分の全部を譲渡した者と遺産確認の訴えの当事者適格 | 破棄差戻し | 全員一致 |
殺人,殺人未遂,銃砲刀剣類所持等取締法違反,火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反,放火予備,現住建造物等放火未遂,盗品等有償譲受け,旅券法違反,有印私文書偽造,同行使被告事件 | 平成26年3月14日 | 死刑の量刑が維持された事例(前橋スナックけん銃乱射殺人等事件) | 棄却 | 全員一致 (裁判長) |
遺留分減殺請求事件 | 平成26年3月14日 | 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合と民法158条1項の類推適用 | 破棄差戻し | 全員一致 (裁判長) |
解雇無効確認等請求事件 | 平成26年3月24日 | 労働者に過重な業務によって鬱病が発症し増悪した場合において,使用者の安全配慮義務違反等に基づく損害賠償の額を定めるに当たり,当該労働者が自らの精神的健康に関する一定の情報を使用者に申告しなかったことをもって過失相殺をすることができないとされた事例 | 一部破棄差戻し 一部棄却 |
全員一致 (裁判長) |
詐欺被告事件 | 平成26年3月28日 | 暴力団関係者の利用を拒絶しているゴルフ場において暴力団関係者であることを申告せずに施設利用を申し込む行為が,詐欺罪にいう人を欺く行為に当たらないとされた事例 | 破棄自判 | 全員一致 |
詐欺被告事件 | 平成26年3月28日 | 入会の際に暴力団関係者を同伴しない旨誓約したゴルフ倶楽部会員において,同伴者が暴力団関係者であることを申告せずに同人に関するゴルフ場の施設利用を申し込み,施設を利用させた行為が,刑法246条2項の詐欺罪に当たるとされた事例 | 棄却 | 全員一致 |
詐欺被告事件 | 平成26年3月28日 | 暴力団関係者の利用を拒絶しているゴルフ場において暴力団関係者であることを申告せずに施設利用を申し込む行為が,詐欺罪にいう人を欺く行為に当たらないとされた事例 | 破棄自判 | 多数意見 |
認知無効確認請求事件 | 平成26年3月28日 | 認知者が血縁上の父子関係がないことを理由に認知の無効を主張することの可否 | 棄却 | 全員一致 |
詐欺被告事件 | 平成26年4月7日 | 約款で暴力団員からの貯金の新規預入申込みを拒絶する旨定めている銀行の担当者に暴力団員であるのに暴力団員でないことを表明,確約して口座開設等を申し込み通帳等の交付を受けた行為が,詐欺罪に当たるとされた事例 | 棄却 | 全員一致 (裁判長) |
殺人,殺人未遂,殺人予備,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件 | 平成26年6月13日 | 死刑の量刑が維持された事例(元厚生事務次官宅連続襲撃事件) | 棄却 | 全員一致 |
選挙無効請求事件 | 平成26年7月9日 | 公職選挙法204条の選挙無効訴訟において選挙人が同法205条1項所定の選挙無効の原因として同法9条1項並びに11条1項2号及び3号の規定の違憲を主張することの可否 | 棄却 上告不受理 |
全員一致 (裁判長) |
文書不開示決定処分取消等請求事件 | 平成26年7月14日 | 開示請求の対象とされた行政文書を行政機関が保有していないことを理由とする不開示決定の取消訴訟における当該不開示決定時に当該行政機関が当該行政文書を保有していたことの主張立証責任 | 棄却 | 全員一致 |
貸金業者登録拒否処分取消等請求事件 | 平成26年7月18日 | 貸金業法4条1項2号により定義されている同法6条1項9号の「役員」に監査役は含まれるか | 棄却 | 全員一致 |
執行停止申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件 | 平成26年8月19日 | 逃亡犯罪人引渡法35条1項が同法14条1項に基づく逃亡犯罪人の引渡命令につき行政手続法第3章の規定の適用を除外し上記命令の発令手続において改めて弁明の機会を与えることを要しないものとしていることと憲法31条 | 棄却 | 全員一致 |
放送受信料請求事件 | 平成26年9月5日 | 日本放送協会の放送の受信についての契約に基づく受信料債権の消滅時効期間 | 棄却 | 全員一致 (裁判長) |
文書提出命令に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件 | 平成26年10月29日 | (裁判要旨) 県議会の議員が県から交付された政務調査費の支出に係る1万円以下の支出に係る領収書その他の証拠書類等及び会計帳簿が民訴法220条4号ニ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たらないとされた事例 |
破棄自判 | 全員一致 (裁判長) |
関税法違反被告事件 | 平成26年11月7日 | (裁判要旨) 関税法111条3項,1項1号の無許可輸出罪につき実行の着手があるとされた事例 |
破棄自判 | 全員一致 (裁判長) |
選挙無効請求事件 | 平成26年11月26日 | (裁判要旨) 平成25年7月21日施行の参議院議員通常選挙当時において,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の下で,選挙区間における投票価値の不均衡は平成24年法律第94号による改正後も違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったが,上記選挙までの間に更に上記規定の改正がされなかったことが国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず,上記規定が憲法に違反するに至っていたということはできない |
破棄自判 | 反対意見 |
選挙無効請求事件 | 平成26年11月26日 | (裁判要旨) 平成25年7月21日施行の参議院議員通常選挙当時において,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の下で,選挙区間における投票価値の不均衡は平成24年法律第94号による改正後も違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったが,上記選挙までの間に更に上記規定の改正がされなかったことが国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず,上記規定が憲法に違反するに至っていたということはできない |
破棄自判 | 反対意見 |