パトロールが効果的?公園での犯罪とその防犯対策! (2019/2/17 「Moly.jp」編集部)
普段歩く通勤路に公園があって公園を通った方が近道となると、車が行きかう遠回りの道より公園を選んで歩きますよね。でも特に夜の公園には危険がたくさんあるんです。今回は公園での犯罪とその防犯対策、また防犯パトロールについてご紹介していきます。
公園での犯罪ってどのくらいあるの?
公園というと子どもたちがにぎやかに遊びお年寄りが朝体操したり散歩したりと、とても平和な光景が目に浮かびますよね。しかし残念なことに事件も起きているんです。国や地方公共団体が設置する公園で起きた事件は、警察庁の調べによると平成28年には8,279件、平成29年は8,003件起きています。
これは計算すると毎日約21件もの事件が起きていることになります。どんな事件が起きているのかというと平成29年でのデータでは暴行罪342件、傷害罪423件、強制わいせつ168件、公然わいせつ131件、強制性行等が38件、殺人も13件起きています。本来なら安心安全な場所でなければならない公園でこのような犯罪が起きているのは残念であると同時に心配になりますよね。
こういう公園は危ない!犯罪が起きやすい公園の特徴
公園での事件発生状況を紹介しましたが、公園にも犯罪が起きやすい条件というものがあります。
周りに樹木や塀があり見通しの悪い公園。
見通しが悪い公園は、特に子どもを狙った犯罪が起きやすいと言われています。
周りに民家がない公園。
周囲に民家がない公園は何か事件の予兆的なことがあった時にも助けを求める事ができず、取り返しのつかない事件に発展してしまう可能性があります。
公園の周りに路上駐車が多い。
普段から周囲に路上駐車が多い公園は、犯人が車で来て犯行後に逃げやすいので犯行現場に選ばれる可能性が高くなります。
出入り口が多い公園。
出入り口が多いと犯人の逃げ道が増えるということなので犯罪が起きやすくなります。
トイレが見えにくい場所にある公園。
公園での犯罪で特に強制わいせつや子供に対する犯罪はトイレで起きる事が多々あり、そのトイレが見えにくい場所にあると犯罪が起きる可能性が高まります。
利用者が少ない公園。
利用者が少ない公園は人が居ない分犯罪が明らかになりにくい特徴があり、犯罪が起きる確率も格段にあがります。
落書きがあったり、ベンチや遊具の管理状態が悪い公園。
公園内に落書きがあったり、ベンチや遊具の管理状態が悪い公園は管理が行き届いて居ないとわかってしまい、犯罪者にとってはそこで何かしようと企てやすくなってしまいます。
上記の条件がすべて当てはまらない公園はもしかしたらほとんど存在しないかもしれません。そうなるとやはり人による防犯対策も必要になってくるのがわかります。
公園での防犯対策
残念ながら公園に居るからといって絶対に安全で安心できるとは限りません。そこで公園での防犯対策をいくつかご紹介します。
- 夜の公園にはなるべく1人で入らない。
- どうしても夜の公園を通る場合は、なるべく大きな声で電話をしながら通るようにする。
- イヤホンで音楽を聞きながら1人で夜の公園には入らない。
- 極力公園のトイレは使用しない。特に子どもには親が一緒に入るなどして1人で利用させない。
- 子どもだけではなるべく遊ばせない。子どもだけで遊ばせる場合は暗くなる前に帰宅させることを徹底する。
- 頻繁に防犯パトロールを実施する。
最後の防犯パトロールについては、知る機会が少ないかもしれませんので次項で詳しくご紹介していきます。
防犯パトロールとその効果
防犯パトロールというのは主にその地域住民による防犯ボランティアの方々が、警察や自治体と協力して行っています。地域によっては町内会や商店会の人が行っている場合もあります。防犯パトロールの目的は犯罪者を捕まえるためではありません。もし防犯パトロール中に犯罪者に遭遇しても、警察ではない人が犯罪者に対応するのはとても危険なのですぐに警察に通報することが大切です。
防犯パトロールの目的はあくまでも犯罪を未然に防ぐことにあります。パトロールをすることによって犯罪を行おうとしている人物や下見をしている空き巣犯などがいたとしたら、重圧を与えることができるのです。また防犯パトロールの一番の効果としては、地域の住民に安心感を与えることだと考えられています。
地域で防犯パトロールする場合、通学路や街灯が少ない場所、空き家周辺、公園などが対象となります。また防犯パトロールではどういったことをするのか、ここでは特に公園での防犯パトロールの仕方についてご紹介していきます。
遊んでいる子どもや保護者、お年寄りに声をかける。
これは色んな人に声掛けをすることによって、犯罪者に防犯のアピールをすると共に公園の状況なども知ることができます。
トイレの確認。
公園での犯罪の多くはトイレでも発生しているので入念に確認します。またトイレの破損や水漏れなどを発見した場合は自治体に連絡します。
落書きがないか確認する。
落書きがある公園は管理が行き届いてないとみなされ、犯罪が起きる可能性が高くなります。パトロールの際にはしっかりと確認する必要があるでしょう。また簡単に消せるような落書きを発見した場合はすぐに消しますが、手に負えない落書きを発見した場合は自治体に相談します。
遊具やベンチが壊れていないか確認する。
これは公園の遊具で遊んでいる子どもたちやベンチで座っているお年寄りに怪我をさせないための確認ですが、落書きと同様に管理が行き届いていることを示す目的もあります。
街灯が点いているか確認する。
公園の街灯が切れていると夜間暗くなってしまい犯罪が起きる可能性が高くなってしまうのでしっかりと確認します。もし街灯が切れていたら自治体に連絡します。
不審者や不審車がないか確認する。
犯罪を防ぐために公園に不審者がいないか、周りに不審車がないか入念にチェックします。もし不審者など発見したら警察に連絡します。
樹木などが成長しすぎて見通しが悪くなっていないか確認する。
公園の樹木が成長しすぎると公園全体の見通しが悪くなり、全体的に暗くなったり、犯罪も起きやすくなります。もし成長しすぎた樹木を発見したら自治体に相談します。
ここで紹介した例はあくまでも基本的なものですので、その地域に合ったやり方でしっかりとパトロールすることが大切になります。
まとめ
公園での犯罪はパーセンテージにすると、全体の1%にも満たない数字かもしれません。しかし実際の数にすると約8,000件という安心できない数字となりますので、1人1人の意識と対策が必要ですが地域全体としての対策も大切となります。自らの安全を守る為にも公園や地域にも目を向けて行きましょう。
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