地域の防犯パトロールは安全の入り口!空き巣対策から子供の見守りまで (2019/1/9 「Moly.jp」編集部)
空き巣対策や子供の見守りのために防犯パトロールは効果があります。
防犯パトロールは下見をしている犯罪者へのアピールをすることで、抑止力になり地域の安心と安全を守ることができます。
1.防犯パトロールが大切なわけ
防犯パトロールで犯罪を見つけたという話はあまり聞いたことがありません。
では何のために行うのでしょうか。空き巣や子供の見守りなど地域の安心と安全のために、犯罪者へのアピールの意味合いが強いのです。
地域の防犯パトロールを実施することで、自治体や警察との連携も強くなり、さらには声を掛け合うことで地域の連帯感も強くなります。
自分たちの地域を自分たちで守るための活動で、子ども達を含めた住民の防犯意識を高めてくれます。
そして安心して暮らせる地域づくりができます。
2.防犯パトロールで期待する効果
地域で行う防犯パトロールは犯人を捕まえることが目的ではありません。
これから起こるかもしれない犯罪を未然に防ぐ効果を狙っています。
下見をしている空き巣や犯罪を起こそうとしている不審者にプレッシャーを与える効果があるんです。
そして、もっと大きな効果は、地域住民に安心感を与えることではないでしょうか。繰り返し行われる防犯パトロールに安心して暮らせる地域を感じてもらえます。
3.防犯パトロールはどのように行うの?
地域の安全のために効果がある防犯パトロールですが、方法を間違えれば効果が期待できないこともあります。
これから防犯パトロールをしようと考えている方やこれまで防犯パトロールをしている方にも参考になるパトロールの望ましい方法をご紹介します。
(1)防犯パトロールの目的は?
間違いのない防犯パトロールを行うためには目的を明確にすることが重要です。
空き巣対策、子供の安全、ひったくりなどの犯罪防止、交通安全など、目的を決めておきましょう。
多くの目的がある場合は、メンバーの中でも役割を決めておくことが危険を発見しやすくなります。
一人がすべてに注意することは大変難しいことなんです。
注目するところを役割分担して監視することで、集中力も高められます。
(2)防犯パトロールですることは?
一言で地域の安全と言っても範囲はとても広いです。安心して暮らせる町づくりのためにはやっておくべきことがあります。
- 地域住民への声かけ
- 子どもへの声かけ
- 園児や学生の通学路の安全確認
- 徘徊者などの一時保護
- 犯罪があった場所や危険な場所の点検
- 街灯などの点灯状況の確認
- ひったくりなどの犯罪を発見した場合の警察等への通報
- 不審者や不審車を発見した場合の警察への通報
パトロール場所は地域の環境などで変わってきますので、あなたの地域に合わせた場所を選択すると良いでしょう。
また、重点巡回場所などを決めて、メリハリを付けるのもいいでしょう。
地域で行う防犯パトロールは、警察官ではありませんので犯罪や不審者を見つけても自分たちで対処しないでください。
被害が大きくなることもありますので、警察に通報することに留めるようにしてください。
(3)防犯パトロールはいつ実施する?
防犯パトロールは一人では行わないでください。
できるだけ多くに人が参加できる日や曜日、時間で決めましょう。
一人でも多くな方が参加して、無理のない活動が大切です。
防犯パトロールは決まった日時に行うのではなく不規則に行うことも考えましょう。
朝夕の通学時間帯や夜間だけでなく、昼間も行うことで効果を高められます。
家庭ごとや個人ごとに違う生活パターンを利用して、朝・昼・夕方・夜で時間を分担するのも良いかも知れませんね。
(4)防犯パトロールを実施する場所は?
防犯パトロールはどんな場所で行うのが効果的でしょうか。
特に子どもや高齢者など弱者を狙った犯罪が起こりそうな場所を中心にするのが良いでしょう。
また、過去に空き巣や犯罪が起こった場所や同じような犯罪が起こりそうな場所を巡回しておきましょう。
- 園児や学生の通学路
- 公園
- 街灯が少なく暗い場所
- 通りから死角になっている場所
- 空き家の周辺
- 森や林の周辺
4.防犯パトロールのポイント
犯罪はどんな形で起こるか予測ができません。
空き巣や侵入、ひったくり、子どもの連れ去り、女児への強制わいせつなど様々です。
防犯パトロールでは地域を巡回するだけでも、不審者に威圧感を与える効果がありますが、特にこれだけはやっておきたいポイントがあります。
(1)防犯パトロールをアピール!
下見をしている空き巣や不審者がパトロールをしている様子を見ると犯罪の抑止力になります。
そのためにも、積極的にアピールしながらパトロールする必要があります。
そのためには服装や持ち物も重要なポイントです。
目立つ色のタスキや帽子、のぼりや掲示板を持つのもいいでしょう。夜間なら蛍光ベルトやタスキも目立ちます。
拍子木を叩いたり掛け声をかけながら巡回するのもいいでしょう。
(2)声掛けは誰にでも!
防犯パトロールの次のポイントは声かけです。
それも、顔見知りだけでなく見かけた人には誰にでも声をかけることが犯罪者の抑止力になります。
◇声掛けの参考に!
遊んでいる子どもを見かけたら、「知らない人にはついていかないで」「早く帰ろう」「なるべく大勢で遊ぼうね」「危ないと思ったら大声だして」まど。
自転車に乗っている女性には、「ひったくりに注意してね」「防犯カバーを付けましょう」など。
歩いている高齢者や女性には、「カバンは歩道側の手で持ちましょう」「カバンはたすき掛けが良いですよ」「明るい道をあるきましょう」など。
◇見かけない人でも挨拶を!
空き巣や侵入をしようとする者の多くは下見をしています。そんな時に声をかけられたら犯行をあきらめることが多いようです。見かけない人にでも気軽に声かけをしましょう。声かけと言っても挨拶で良いんです。すれ違う人には積極的に挨拶をしましょう。
見かけない人には挨拶の後注意深く観察しておきましょう。不審者だと思った時には警察に通報してください。その際には体格や服装などの特徴や車のナンバーなどを記録しておくと良いですね。
◇顔見知りにも挨拶を!
もちろん、顔見知りにも挨拶が大切です。地域の人の連帯感を高めることができます。地域の連帯感が強まることで不審者が近づきにくい町づくりができます。
(3)落書きは見逃さない!
防犯パトロールで落書きを見つけたらすぐに消すようにしましょう。落書きをそのままにしておくと、その場所は住民の関心がない場所だと判断されてしまうのです。落書きをそのままにしておくと次々と落書きされ、その周辺では犯罪が起きやすくなります。
落書きは大きな犯罪を招く引き金にもなりかねません。
(4)交通事故にも注意!
防犯パトロールはグループで行い交通事故にも注意しましょう。
交通ルールを守ることはもちろんですが、予期しない事態にも気を配らなければなりません。特に夜間では服装も大切です。目立ちやすい白い服や蛍光タスキなどを着用しましょう。
(5)楽しくすることが続ける秘訣!
防犯パトロールは義務ではなく楽しくできることが長続きする秘訣です。活動の成果が見えるような資料にまとめたり、子どもと一緒にパトロールするなど工夫をしてみましょう。
防犯パトロールでは子供の連れ去りを防いだり、ひったくりを未然に防いだり、空き巣を見つけたりなど目に見えるパトロールの成果はほとんどありません。
何もないことが成果なんです。成果を求めずゆっくりと進めることが大切です。パトロールをすることに意義を見つけて楽しく活動できれば長く続けられます。
まとめ
防犯パトロールは地域の安心と安全に効果的な活動です。潜在的な犯罪者に地域の連帯感をアピールすることで、犯罪を未然に防ぐこともできます。子どもや高齢者など弱者を見守ることで、安心して暮らせる町づくりを目指しましょう。
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