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世界の面白い副業:タスクラビットで働く人たちの生活 (2017/9/28 nomad journal

関連ワード : アメリカ 労働・雇用 

タスクラビット(Taskrabitt)は2008年設立の、アメリカ最大の「便利屋マッチングサイト」です。アメリカでは、家電や家具など何でも自分で修理してしまう手先の器用な人をハンディマンと呼びますが、タスクラビットには多数のハンディマン・ハンディウーマンが登録し、仕事をしています。今回は、タスクラビットで働く人たちの生活を見てみましょう。

DIY

友人に触発されてタスクラビットのタスカーに

タスクラビットでは、仕事を請負う人をタスカー(Tasker)と呼んでいます。サンフランシスコに住む45歳のブライアン・シュライアーさんは、2014年からタスカーの仕事をしています。家賃が高いサンフランシスコ市内で友人とルームシェアをしていたブライアンさんは、友人が自慢げにタスクラビットのモバイルアプリを見せびらかせていたのに触発され、タスクラビットに登録しました。

仕事を始めた最初の週に得た収入は1,500ドル(約165,000円)。これはいけると確信したブライアンさんはどんどん仕事を増やし、月に6,000ドル(約66万円)から7,000ドル(約77万円)稼ぐようになったそうです。

ボートが趣味のブライアンさんは、自然豊かなサンフランシスコ近郊の街、ナパに別荘を持っています。湖の岸辺に建てられた別荘からボートを出し、釣りなどを楽しむ。週の半分はナパでボートを楽しみ、半分はサンフランシスコ市内でタスクラビットのタスカーとして仕事をする。タスカーの仕事は、ブライアンさんの様なライフスタイルの人には打って付けです。

ブライアンさんの平均時給は150ドル(約16,500円)。仕事はタスクラビットに登録されるもののほとんどを行っています。これまでに受注した仕事の中には、開業セレモニー直前のベンチャー企業から依頼された会社ロゴ入りTシャツの折り畳みといった、変わった仕事もあったそうです。

金融業界で失業してタスカーになったデービッドさん

デービッド・コルドバさんはニューヨークに住む31歳の黒人男性。2012年からタスカーの仕事をしています。金融業界で働いていたデービッドさんはある日失業し、タスクラビットの新聞記事を読んでいた友人に勧められてタスクラビットに登録しました。最初はちょっとした小銭稼ぎが出来ればいいと考えていたそうです。

デービットさんのタスカーとしての労働時間は1日6時間。1回の仕事の労働時間が2時間程度なので、1日に2つから3つの仕事をこなしています。時給は仕事の内容で変わり、重たい荷物の運搬や家具の組立は60ドル(約6,600円)または65ドル(約7,150円)、引っ越しは80ドル(約8,800円)です。引っ越しの単価は平均より高めですが、同業者と差別化するために購入したトラックの費用に充てているそうです。

基本的に月曜日から金曜日に集中して受注しているデービッドさんの月収は4,000ドル(約44万円)程。これまでに受注した仕事の中には、道路上に放置されたマットレスを、真夜中に階上のアパートに運搬するといったものもあったそうです。

時間が自由になるタスカーという仕事

タスクラビットのタスカーとして仕事をしている人の多くが口を揃えるのは、タスカーという仕事を選択する事で自分の時間が自由になるという事です。冒頭のブライアンさんが象徴的ですが、仕事以外に趣味を追求したいという人や、他の仕事を掛け持ちしたいという人にとって、タスクラビットは最適なプラットフォームでしょう。デービッドさんも、「タスクラビットで仕事をする事で、自分の時間をコントロール出来、好きなだけお金を稼ぐ事が出来ます。もう9時5時の仕事には戻れません」とコメントしています。

タスクラビットは現在、アメリカの18の都市とイギリスのロンドンでサービスを提供しています。なお、タスクラビットとタスカーの売上分配率は30:70です。

参考サイト
https://www.taskrabbit.com/
https://www.theguardian.com/small-business-network/2017/jan/27/we-live-die-success-meet-crowdfunding-consultants

記事制作:
ジャパンコンサルティング合同会社
代表 前田健二

提供:nomad journal

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