起業から海外展開まで！香川銀行の企業支援が心強い （2017/7/12 nezas）
地方銀行の大きな役割の一つに、地元企業への金融支援がある。なかでも香川銀行は海外進出を目指す企業への支援に力を入れていて、その内容は多岐に広がる。
四国の地方銀行である香川銀行の、海外支援をはじめとしたさまざまな企業支援策に焦点を当ててみよう。
©（公社）香川県観光協会
香川銀行の海外進出支援
香川県高松市に本店を置く香川銀行は、世界に向かってグローバルな成長を目指す企業に対する支援に積極的に取り組んでいる。その内容は、海外視察研修、金融支援、海外金融機関との連携、コンサルティングなどだ。
たとえば、海外視察研修。バルセロナで実施されたスペイン研修では、ガウディ研究の第一人者である田中裕也氏から今後の街づくりについて学ぶ。ポルトガル研修では、現地のオリーブ農場で香川県の特産品でもあるオリーブ栽培について知見を広げる機会が提供された。
海外金融機関との連携も強化している。フィリピン、ベトナム、インドネシア、インドでは、「国際協力銀行（JBIC）の覚書」への参加により、各国の金融機関との連携を開始した。
2016年2月、メキシコでは「中堅・中小企業の現地進出支援にかかる覚書」に参加し、現地との関係を強化した。結果、アグアスカリエンテス州とハリスコ州の州政府ジャパンデスクが活用できるようになり、メキシコ進出のサポートができるようになったのである。
さらに日本政策金融公庫と連携することで、現地通貨建て資金調達の円滑化をサポートし、アジア各国の有力会計事務所とのネットワークを保有している株式会社プロネクサスと提携するなど、各国で会計に関わる海外サポートを提供している。
また2016年2月には株式会社FPG証券と提携し、海外に進出した取引先企業の為替リスクヘッジニーズに対するタイムリーな支援体制を構築しているのである。
海外展開セミナーの開催など情報提供は頻繁に実施されており、徳島銀行と共同で毎年開催されている「トモニ海外展開セミナー」では、進出先候補国の経済情勢や投資環境、当地の工業団地の様子などが紹介され、海外進出を検討している企業は具体的な計画策定の一助としている。
地方創生の一環としてさまざま創業を支援
地方創生、地域活性化でも、香川銀行は新規創業支援のための各種情報の提供や融資商品の開発に積極的だ。
それはたとえば、瀬戸内や四国の地域資源を活かした新ビジネスの起業・創業セミナーや、創業経験者による起業の経緯や現況、今後のビジネス展開についてのセミナーの開催などである。また金融機関として、多様な創業融資商品を用意していることも特色だろう。大規模な創業案件はもちろん、運転資金の当座貸越を可能にするなど、地域経済へ貢献している事業者に対して多様な創業事業支援を行っている。
さらに日本政策金融公庫とも連携して、事業サポート関連融資商品を展開中である。ベンチャー創業、新事業展開、農商工連携、6次産業化などの支援を目的とした「かがわ新事業サポート融資」や、公的な補助金・助成金等が支払われる前のつなぎ融資である「かがわ事業サポートつなぎ融資」など、中小企業の多彩な資金ニーズに応えている。
また事業サポート関連融資商品の一環として、融資対象者が女性や満30歳未満の場合に優遇金利が受けられる「女性・若者の創業・第二創業支援」などの融資商品も手がけているのだ。
また、ものづくり企業支援として、ビジネスマッチングサービス「リンカーズ」と連携し、「技術を必要としている全国の企業」と「優れた技術を有する地域の企業」をネットワーク化。専門的な課題やニーズなどの情報交流がより活発化することで、取引先の販路拡大につなげている。
この他、異業種交流組織「香川ニュービジネスクラブ」を通じた各種セミナー・研修会の開催、ビジネスマッチング支援、会報誌やインターネットを活用した情報提供、ビデオオンデマンドによるセミナービデオの配信など、創業支援や新事業活性化のためのさまざまな情報提供や個別相談、金融支援を進めている。
もっとも小さな県から世界へ
香川県は日本で一番面積の小さな県だ。そして災害が少なく、都市の利便性と豊かな自然が調和した環境を併せ持つ魅力的な地域である。
「うどん県」として有名だが、実は瀬戸内海式気候を生かした特産物にも恵まれている。瀬戸内工業地域の一翼を担うなど工業都市としての側面もあり、また本州と四国を結ぶ物資の集散地でもある。
こうした立地の特性を活かすことで、香川県には海外に進出を図る企業にとって優良な基盤が整っているといえるだろう。さらに行政と金融機関が一体となった支援体制が整備されることで、大都市に引けを取らない国際拠点としての可能性が期待される。
提供：nezas
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