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プレミアム率200%も―大半の自治体が商品券事業を実施、電子化は5%にとどまる (2021/3/22 マイ広報紙事務局)

関連ワード : 地域活性化 調査 

 新型コロナ感染症の拡大を受けて、緊急事態宣言の発令や各種行動制限によって疲弊する地域経済の活性化のために、多くの自治体でプレミアム付き商品券が発行されています。

 このたび、全国900超の自治体広報紙をテキストデータ化して配信している『マイ広報紙』の運営事務局を担う株式会社VOTEFORでは、プレミアム付き商品券の発行状況を調査するため、全国1788の自治体を対象に、1月15日から2月25日にかけてアンケート調査を行い、406の自治体から回答を得ました。

<調査方法>
調査対象:全国47都道府県、1,741市区町村
調査手法:電子メールによるアンケート用紙ファイルの送受信(一部FAX受信)
調査期間:2021年1月15日~2月25日
回収状況:送信数1757件/有効回答数406件

 406自治体のうち、過去1年以内にプレミアム付き商品券を発行した自治体数は312(76.85%)で、発行していない自治体数94(23.15%)を大きく上回りました。このうち市区と町村の内訳を見てみると、市区では80.53%、町村では75.45%が発行しており、市区の発行実績がやや多いことが分かりました。

<グラフ1>プレミアム付き商品券の発行実績

 また、発行実績のある312自治体のうち、発行形態が「紙の商品券」は296(94.87%)、「電子商品券」は7(2.24%)、「紙と電子両方」は9(2.88%)と、ほとんどの自治体が紙の商品券による発行であると回答しました。こちらの市区と町村の内訳は、市区では92.86%、町村では98.41%が「紙の商品券」と回答しており、わすかに市区の方が電子化が進んでいることがうかがえました。

<グラフ2>プレミアム付き商品券の発行形態

 なお、消費動向に大きく影響するプレミアム率については10~20%の設定が最も多く、20%を超えると購入者が増え、予約制や抽選、交換所の3密回避などの対策を講じる必要があったという声も多く寄せられました。

 さらにアンケート回答自治体以外も含め追加調査したところ、プレミアム率が50%を超える自治体も少なくなく、中には100%(高山市や蒲郡市など)、150%(高槻市)、200%(指宿市 ※市内宿泊条件等あり)といった取り組みも見られました。

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プレミアム率200%!! いぶすき倍返しキャンペーン(「いぶすき観光ネット」より)

 コロナ禍の影響で地域経済が疲弊する中、プレミアム付き商品券の発行は有効な振興策として認知されているものの、商品券の販売や受け渡し、商店での利用時には多くの人が動き接触することから、感染症対策や3蜜回避への配慮を欠かすことができず、電子化を検討する自治体も増えてきています。

 プレミアム付き商品券の電子化には、業務フローや管理システムの整備だけでなく、地元商店、地域住民の理解と協力が必要となります。今回のアンケートでは選択式の回答のほか、自由回答もいただきました。電子化した自治体の特徴的な回答を抜粋して掲載します。
※各コメントは、自治体や担当者個人が特定されないよう一部編集しています。

◆電子化して良かった点
印刷コストや販売にかかる人と手間を大幅に削減することができた。
人と人との接触を減らし、現金も扱わないため感染症対策になった。
商品券の利用状況などの管理が楽になり、換金も早く簡単になった。
導入前は不安の声もがあったが、高齢の方も積極的に利用してもらえた。
商品券の買占めや転売、紛失や破損などのリスクが少ない。
◆改善が必要な点
電子化に不安を感じている人に対する、分かりやすく丁寧な説明。
操作に不慣れで時間がかかる人などへのサポート。
スマートフォンを持っていない人への配慮。
参加を見送る店舗への働きかけ、参加店舗数の増加。
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