[千葉市]こどもからおとなまで、市民の声を聴き「こども・若者基本条例」を制定 (2025/7/24 株式会社ぎょうせい)
千葉市(97万8900人)では、25年2月に「千葉市こども・若者基本条例」を公布し、4月に施行した。全てのこどもと若者が権利を保障され、自分らしくいきいきと健やかに成長・自立するとともに、社会に参画していくための環境を整え、こどもや若者一人一人がおとなとして将来にわたって尊重され、自己実現を図ることができる社会を実現することがねらい。
条例の前文で「全てのこどもや若者は、おとなと同様に、独立した一人の人間として、基本的人権のほか、自分らしく健やかに成長し自立し、幸せな生活を送るための様々な権利」を持っていると明記したうえで、全41条にわたり、こどもや若者の権利の保障、意見の表明及び反映並びに社会参画、施策の推進について規定。市の責務としては、▷切れ目のない支援に関する施策の実施▷社会全体でこどもや若者及び子育てを行う家庭を支援する機運の醸成▷こどもや若者の社会参画の促進などを示した。このほか、こどもを養育する者、こどもに関わる施設・団体等、事業主の役割も盛り込んだ。
条例の制定にあたっては、小学生以上から広く意見を募るなどし、約2年にわたり検討を重ねてきた。23年1月に「千葉市こども基本条例検討委員会」を立ち上げ、24年度まで継続的に調査審議を実施。また、23年9~11月にかけて、市在住・在勤・在学の小学生以上を対象にアンケートを実施(回答件数2万3610件。うち小学生5112件、中学生~18歳程度3246件)。こどもと若者には、▷家/学校での生活で困っていること▷困っているときの相談先▷困っていても誰にも相談しない理由▷住んでいる地域のこと、などを尋ねた。さらに、23年9月には「シンポジウム~みんなで考える『こども・若者』のこと」を開催。小学生からおとなまでが集い、意見交換を行った。
(月刊「ガバナンス」2025年6月号・DATA BANK 2025)
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