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北朝鮮ミサイル「火星12」か ICBMに向けた実験の可能性も  株式会社フィスコ 2017年8月30日

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 小野寺五典防衛相は29日午前、北朝鮮が同日6時頃に発射したミサイルは、中距離弾道ミサイル「火星12」だった可能性が高いと述べた。

 ミサイルは日本上空を通過して北海道・襟裳岬東方の太平洋上に落下したのを、韓国軍が確認した。長距離弾道ミサイル(ICBM)のための実験、合同軍事演習に対する反発であるとの見方も示されている。

 韓国合同参謀本部によると、ミサイルは5時57分頃、平壌市順安地域(平壌国際空港も位置する)から太平洋側に向けて発射され、日本の上空を通過して太平洋上に落下した。飛行距離は約2700キロに及び、30度から45度の角度で発射された中距離弾道ミサイル(IRBM)と推定されている。射程距離は最大5000キロ前後とされる。

 専門家らは、今回のミサイル発射は大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術への最後の関門である大気圏再突入技術の実験のためであると分析した。

 北朝鮮のミサイル挑発に対して韓国のメディアは、グアムへの攻撃能力を誇示したものと分析した。また、21日から行われている米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)」への反発である可能性も言及した。

グアムや駐日米軍基地までの到達能力を誇示

 韓国メディアは、今回のミサイル発射について、北朝鮮から約3000km離れている米領グアムまでの射撃能力を誇示する狙いだと報じた。飛行距離と発射角度から推測すると、今月9日にミサイルを発射しグアムを攻撃すると挑発した際に言及した「火星-12」の可能性が高いと分析した。日本を射程圏内に収めたと同時に米国への強いメッセージだと指摘した。今回のミサイル発射は金正恩政権に入って最長飛行距離を記録した。

日米韓首脳、対北朝鮮制裁の更なる強化を強調 緊急会議を共同要請

 29日午前、日米韓政府は電話会談を通じて今回の挑発を強く糾弾、制裁強化と軍事同盟を固くすることに一致した。

 同日朝、韓国大統領府のブリーフィングで、文在寅(ムン・ジュエイン)韓国大統領、「強力な対北膺懲能力を見せろ」と指示したと伝えられた。マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)と鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長は同日、電話で話し合い、マクマスター氏は文氏の対北朝鮮政策と韓国政府の対抗措置について、全面的に支持すると伝えたという。

 安倍晋三首相は29日、トランプ米大統領と電話会談を行い、対北朝鮮制裁を強化することで一致した。記者会見で安倍首相は「トランプ大統領から『同盟国である日本と100%共にする』という話があった」と述べ、制裁強化によって北朝鮮の政策変化を起こすと強調した。

 国連安全保障理事会は29日、北朝鮮のミサイル発射に関する緊急会議を召集した。会議は安倍首相をはじめに日米韓が共同で要請して開かれた。

(翻訳編集・齊潤)

【ニュース提供・大紀元】

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