日米2プラス2、対北朝鮮で中国とロシアに更なる役割求む  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
トップ    >   記事    >   フィスコ    >   日米2プラス2、対北朝鮮で中国とロシアに更なる役割求む

日米2プラス2、対北朝鮮で中国とロシアに更なる役割求む  株式会社フィスコ 2017年8月21日

 米国ワシントンDCで8月17日、3年ぶりとなる日米安全保障協議委員会(日米「2+2」)が開催された。トランプ政権の下での初めての開催となる。北朝鮮による核ミサイル脅威や、東シナ海や南シナ海など、アジア太平洋地域の安全保障が一層厳しさを増す中、日米同盟を更に強化する意図を確認した。

 日本側からは河野太郎外務大臣と小野寺五典防衛大臣が、米側からはレックス・ティラソン国務長官及びジェームズ・マティス国防長官がそれぞれ出席した。

日米安全保障協議委員会(日米「2+2」)日米安全保障協議委員会(日米「2+2」)2017年8月17日
(外務省ホームページより)

 共同発表で双方は、日米同盟について「アジア太平洋地域の平和、繁栄、及び自由の礎」と表現。喫緊の課題である北朝鮮の核ミサイル開発について、最も強い表現で非難し、圧力をかけ続けることで一致。非核化に向けた抑止・対処のたの同盟能力の強化を図る。

 また、北朝鮮の動きに対して、中国とロシアに更なる役割を果たすよう求めていく。

 4閣僚は、南シナ海と東シナ海における安全保障環境に関し、継続的な懸念を表明した。共同発表では、日米安全保障条約が尖閣諸島に適用されること、また、日米両国は、同諸島に対する「日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動」にも反対するとした。

 さらに「埋め立てや係争地の軍事化など、緊張を高める威圧的な一方的行動への反対」するとした。名指しは避けたものの、同地で人口島や軍用とみられる滑走路の建設が疑われている中国を念頭に置いているとみられる。

 会談の中では、2016年7月、ハーグの仲裁裁判所が下した、中国が主張してきた歴史的権利について「国際法上の法的根拠がなく、国際法に違反する」とする判断についても取り上げ、海洋紛争について国際法の遵守の重要性を改めて示した。

参考記事:中比首脳会談、南シナ海問題で火花 中国「軍事行動も辞さない」  判決後旅客機テスト発着を実行、今後も人工島建設続くか

 アジア太平洋地域の他国の安全保障・防衛についても、米国による関与の更なる高まりを示す内容となった。共同発表では、日米韓3か国訓練(ミサイル警戒、対潜水艦、海上阻止)を拡大し、情報共有の強化。また、東南アジア諸国への能力構築支援や防衛装備・技術移転を一層強めていくことを確認する、と記した。

(翻訳編集・佐渡道世)

【ニュース提供・大紀元】

<HT>

関連記事
ASEANインフラ、今後5年間で約2000億ドル資金供給=河野太郎外相
金正恩氏、2週間ぶりに姿見せ「米国の行動をしばらく観察」
中国の原油輸出停止なしに、北朝鮮の核は止められない=専門家
政治から読み解く【経済と日本株】共産・志位氏:米朝の無条件の直接対話を求める声が広がる
安倍首相「脅威増す北朝鮮、国際社会が緊密に連携強化」欧州訪問とG20ハンブルク・サミットへ
株式会社フィスコ
株式会社フィスコは、投資支援サービス等を提供するプロフェッショナル集団です。2013年4月19日に、インターネットを使った選挙活動を解禁する公職選挙法の改正に伴う新たなコンテンツ提供を発表し、各政治家の発言要約や影響分析のコンテンツ提供を開始しており、その付加価値向上に取り組んでいます。