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【龍馬プロジェクトリレーコラム/若手政治家が考える「まちの課題を解決するために」】

第37回 子供たちが戻ってこられる環境づくりを! (2014/5/16 坂根栄六/龍馬プロジェクト全国会 関西ブロック)

関連ワード : 京都 坂根栄六 宮津市 

「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを連載しています。今回から新シリーズの「まちの課題を解決するために」が始まります。第1回は、宮津市議会議員で龍馬プロジェクト全国会 関西ブロックの坂根栄六氏による「第37回 子供たちが戻ってこられる環境づくりを!」をお届けします。

◇        ◇        ◇

はじまりは・・・

 私が政治に興味を持ったのは、子供のころからニュースを見て家族と政治や社会について意見を交わしていたことがきっかけです。政治家を志すきっかけとなったのは、高校を卒業し、故郷を離れ、愛知県の大学に行き、京都北部の丹後・宮津市の人口流出(人財流出)という社会構造への疑問を在学中に感じていたのが発端のように思います。

須津祭りの様子

須津祭りの様子

 

人口流出(人財流出)による地域経済の衰退と子供たちが戻ってこられない環境

 私が生まれ育ったまちの課題とは、「人口流出(人財流出)による地域経済の衰退」と「子供たちが戻ってこられない環境」ということです。

地域活性化「駅舎アート」プロジェクト

地域活性化「駅舎アート」プロジェクト

 それはどういうことかというと、京都北部には4年制大学がわずか1校しかありません(最近になって、専門学校がようやく近隣自治体にできるようになりました)。地元で生まれ育った子どもたちのほとんどは、高校を卒業すると都市部の大学など高等教育機関に進学し、地元で仕事がないからとそのまま出先で就職する傾向が強くあります。

 このことにより何が起きているのかというと、授業料だけでなく生活費の仕送りといった1人当たり数百万円から千数百万円、2人子供がいればその倍といった巨額のお金を都市部へ費やすことになり、地元企業への家電や車、家等の購入に回す再投資の資金が減ることになります。このことにより地元の仕事は減り、雇用も減る。地域経済の低迷となり、子どもたちは戻ってこられないという人財流出による地域経済の衰退の悪循環となってしまっており、今でもずっとその傾向が続いているということです。

何とかしたい!

地域活性化「麦焼酎べんべこプロジェクト」

地域活性化「麦焼酎べんべこプロジェクト」

 そういった中、私はやがて大学を卒業し、超氷河期の中でも運良く地元の企業に就職ができ、故郷へ戻ることができました。仕事も覚え落ち着つき始めたころ、幼少期に地域から受けた楽しい思い出や恩返しのために地元の少年野球クラブのコーチをしたり、青年会や公民館、自治会の活動に携わるようになりました。そういった活動をする中で、子供たちと接し多くのことを学ばせてもらい、子供たちに郷土愛を育むことを取り組みました。

 活動を通し、子供たちとのコミュニケーション・人間関係を築くことができ、やがて子供たちから「大きくなったら地元に戻ってきたい」と言ってくれたことに心を動かされました。しかしながら、今の現状では限度があるのも心の中では分かっています。歯がゆい思いをしながら聞いていました。それでもうれしかった。私は、何とかしたい。何とかして、こうした地元大好きな子供たちに、高校を卒業し大学など高等教育機関を卒業しても地元に戻ってこられるように環境を整えなくてはならない。人口流出(人財流出)による地域経済の衰退を立ち切らなければならないと強く思うようになり、安定していた会社勤めを辞め、政治家になる決意をし、今の市議会議員という立場を担わせていただいているに至っています。

龍馬プロジェクトでの出会い。そして、解決策の糸口へ

 市議会議員を担わせていただいてから、龍馬プロジェクトで出会う全国にまたがる首長・議員・経営者などの仲間、そして素晴らしい先生方との出会い、ネットワークの構築と研修に励んできました。こうした活動のつながりの中でヒントを得、まだまだ乗り越える壁はありますが、課題の解決策の糸口が見えてきました。

 結論からいうと、ひとづくりができるまちにすること。そのための必要な仕組みづくりとして、(1)非効率な公共施設や廃校となった小中学校をキャンパスといった拠点にすること。(2)複数の大学と連携し、単位認定制度による地方留学を活用すること。(3)地元企業へのインターンシップ制度の導入をすることです。これらを通し「人財の定着」に結び付けることで課題の解決に少しずつ近づくと考えます。

 宮津市は、おいしい空気や水・食があり海・山・川と自然に恵まれ歴史も深く、日本三景・天橋立を有する風光明媚な魅力ある地域です。地域資源をさらに活かし、教育に力をいれ人財育成をしながら地域活性化をすることが必要です。大きなことですが、こうして情報発信することでひとりでも興味を持ち、ご協力いただければありがたいです。大学連携の動きは出てきていますので、(1)(2)(3)に少しでも近づけるように、これからの活動に励んでいきます。

エコツアー「定置網漁業体験」

エコツアー「定置網漁業体験」

 また、地域活性化は欠かせません。地域プロデューサーとして、地域の方や事業者と体に優しい無農薬の麦を栽培し「麦焼酎べんべこ」を作ったり、地域貢献のために地元の高校生と「駅舎アート」に取り組んでいます。さらに、定置網漁業体験や座禅等といった教育エコツアーなど都市部と田舎をつなげていく取り組みも今後していきたいと思っています。さまざまな活動に取り組み、課題解決に向けて取り組んでいきます。

著者プロフィール
坂根栄六氏坂根 栄六(さかね えいろく):宮津市議会議員。1978年2月20日生まれ。宮津市字須津出身。宮津市立吉津小学校・与謝野町宮津市組合立橋立中学校・宮津高等学校普通科卒業。2000年3月 愛知学院大学商学部卒業(在学中、中部学生馬術連盟幹事長 体育会馬術部副主将)。その後、会社員を経て、2009年9月 衆議院議員秘書。2010年7月 宮津市議会議員初当選。2013年6月 総務文教委員会副委員長
HP:坂根栄六公式サイト
blog:えいろくちゃんが行く 活動ブログ きばるで~(DAY)
facebook:坂根栄六
龍馬プロジェクト リレーコラム
第36回 少子高齢化社会において(永井浩介)
第35回 待機児童!私ならこうして解決!(村松一希)
第34回 動き出す、日南 「人づくり」でまちづくり(崎田恭平)
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