【龍馬プロジェクトリレーコラム/若手政治家が考える「この課題、私ならこうして解決」】
第36回 少子高齢化社会において (2014/3/20 永井浩介/龍馬プロジェクト 全国会副会長)
「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを連載しています。「この課題、私ならこうして解決」の第3回は、海老名市議会議員で龍馬プロジェクト全国会副会長の永井浩介氏による「第36回 少子高齢化社会において」をお届けします。
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私は母子家庭で育ちました。とはいっても今のような単身家庭の方々ほどの苦労はなく、今でいうなら恵まれていたと思います。なぜなら母子家庭とはいっても祖父・祖母と同居をしていたために、さまざまな点でも助けられ、また祖父や地域の方々にはさまざまなことを教えていただきながら過ごしました。そこにはテレビアニメの「サザエさん」の環境まではいきませんが、今は希薄になりつつある家族や地域のコミュニティーが存在をしておりました。
今、日本において経済、外交、エネルギー問題など多くの課題があります。また「子供たちにツケを回してはならない」と訴える方も多くいらっしゃいますが、私の考える子供たちに回してはならない課題、それは人心の荒廃だと思います。
昭和50年代に国土政策であったニュータウン構想において、私の住む海老名市も例外ではありません。都心や横浜などへのアクセスも良く、人口減少の時代において、数少ない人口がまだ伸びる予定の海老名市全体の高齢化率は20%くらいではありますが、このニュータウン構想の時期に開発された地区の高齢化率は50%に迫りつつあります。国全体では500万人もの高齢者が一人暮らしをされ、またその中でも誰にもみとられずに亡くなる「孤独死」は年間3万人を超えるとも言われております。海老名市においても対策は打っておりますし、健康寿命を延ばすための施策も打ってはおります。しかし、健康寿命が延びたとしても、老後に孤独死が待っていたら本当に幸せといえるのでしょうか?
また教育において。この人口減少が進む時代の中、今よりも絶対数が少ない子供たちは、その少ない人口で超高齢化社会を支え、また世界とも渡り合わなくてはなりません。そのために、教育現場としてのさまざまな課題でもある、教科書問題や、現場の先生方のさまざまな課題、日教組の問題などなど。挙げればキリがありませんし、それはもちろん必ず解決しなければならない課題でもあります。しかしながら、学校現場や授業内容だけで教育は変わるとは思っていません。もちろん教育を変えるのも大変ではあります。しかしながら「人づくりはまちづくり」ではありますが、「まちが(環境が)人をつくる」とも思います。その環境の中で一番大事なのは「家族」ではないでしょうか。
戦後の占領政策において、日本の家族制度は壊され、行き過ぎた個人主義が蔓延しました。また2013年、最高裁にて婚外子の相続差別の違憲判決が出ました。これによる家族の崩壊も危惧しております。
こういった現状を踏まえ、既に実施をしている自治体もありますが、私は海老名市で三世代同居・親元近居策を提案し、現在、制度設計をしている段階です。この制度を促進するためにも固定資産税や、現在そういった環境の方には相続税の減免などの手段もあり、またこの形を取り戻すことにより待機児童問題、特別養護老人ホームの入所待ちの課題解決も見えてくるのではないでしょうか?
日本人の本来の姿である自助・共助を中心とし、家族を敬い、祖先を敬い、地域を敬い、そして日本の歴史を敬う。そのために自分は何を成すべきか? こういった世の中を取り戻し、子供たちに受け継ぎたい。
- 著者プロフィール
- 永井 浩介(ながい こうすけ):海老名市議会議員。1979年海老名市生まれ。法政大学経済学部卒。2011年海老名市議会議員選挙初当選。震災を契機に「政治に文句を言うのであれば自分がやる」との思いで、政治に無関心だった同世代を巻き込んだ選挙戦を戦いトップ当選。現在、龍馬プロジェクトのほかに、かながわ自民党市町村協議会幹事、(公社)海老名青年会議所理事などを務める。
blog:永井浩介オフィシャルブログ「明日への責任」
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