第8回政治山調査「ネット選挙とSNSに関する意識調査」(1/4)  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

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選挙情報取得にネットは不可欠、ネット選挙に大きな期待

第8回政治山調査「ネット選挙とSNSに関する意識調査」(1/4) (2013/3/15政治山)

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政治山では2月22日、ネット意識調査サービス「政治山リサーチ」を利用し、全国の20歳以上の男女を対象に、インターネットを使った選挙活動(=ネット選挙)に関する意識調査を実施した。回答者は1,110人。調査の結果、選挙に際し多くの人がインターネットを情報源としており、ネット選挙への期待も高いことが分かった。また、さまざまなな懸念材料があるものの、半数以上がネット選挙解禁に賛成し、参政意識も向上すると考えていることも明らかになった。(2013/3/15政治山)

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[調査概要]意識調査の方法や回答者属性
[関連ページ]政治山調査第4回政治山調査「ネット選挙に関する意識調査」特集:ネット選挙

約3/4が総選挙で投票

グラフ1 今回の調査では最初に、2012年12月16日に実施された衆議院議員選挙で投票を行ったかを聞いた(Q1、グラフ1)。結果、76.0%が「投票に行った」と回答。これは、実際の投票率59.3%に比べ、16ポイント近く高い数字である。今回の調査回答者には比較的、参政意識が高い層が多く含まれていると考えてよさそうだ。

グラフ2 ここで、政治山がこれまで定点的に調査してきた支持政党を聞いたQ2の結果がグラフ2だ(過去の支持政党調査「第7回(2012/12/7)」「第6回(2012/11/28)」「第5回(2012/10/31)」「第4回(2012/5/24)」)。今回も前回(第7回)同様、自民党が最も支持を集めた。支持率は、総選挙前の前回の18.9%から、今回は25.9%%に増加。安倍内閣の支持率が選挙後に増加したという世論調査の結果と合致する。前回との比較では、民主党が5.8%から7.6%へ増加する一方、日本維新の会が11.5%から9.6%へ支持を減らしていることが分かった。また、「支持政党なし」が、48.7%から40.5%に減少している点も注目される。

 以下では、これらの数字を踏まえ、「ネット選挙」関連の調査結果を見ていくことにしよう。

情報源は8割がテレビ、ネットは7割強で2番目

グラフ3 ネット選挙に関する設問の前にまず、普段どのようなメディアから情報を得ているかを聞いた(グラフ3)。ここでは、「よく利用しているもの」を3つまで選んでいただいている。最も多かったのは、約8割が選択した「テレビ」だった(79.2%)。続いて「パソコン」が72.4%。この「パソコン」は、「インターネット」と同義と考えていいだろう。3番目に「新聞」(57.1%)が続き、ここまでが5割を超える回答を得た。

 ここ数年で急激に利用者が増えている「スマートフォン」は18.5%だった。ここでもインターネット接続を前提としていると考えられる。これと、先の「パソコン」と、やはりインターネット接続が前提と考えられる「タブレット端末」(4.6%)を合わせると、多くの人がインターネットをよく利用する情報源としていることが分かる。

 政治・選挙の世界にとってネット選挙解禁が、いかに重要なポイントかをうかがわせる結果と言えよう。

投票先決定でネット情報がTVや新聞を超える

グラフ4 では、Q1で「投票に行った」と回答した人(844人)に、投票先を決める際にどこからの情報を最も参考にしたかを聞いた結果がグラフ4である(Q4、択一式)。

 最も多くの人が選択したのは、「テレビやラジオ」(28.8%)だった。Q3で「テレビ」が79.2%、「ラジオ」が8.6%だったことからすると、順当な結果だろう。また、2番目に多かったのは、Q3で57.1%と3番目だった「新聞」(25.2%)だった。

 Q3で多くの回答を得たインターネット関連は、この設問でさらに細かく聞いた。多い順に「インターネットのニュースサイト」(13.9%)、「インターネットの選挙情報メディア」(12.9%)、「ブログやSNSなどの個人が発信した情報」(2.6%)となり、合計では29.4%と新聞やテレビなどの既存メディアを凌ぐ結果となった。“選挙”“投票”という分野にも、インターネットが大きな影響力を持っていることが、あらためて浮き彫りになった。

 また、ここで注目されるのは、「ブログやSNSなどの個人が発信した情報」の2.6%という数字である。今後、ネット選挙が解禁された場合、候補者は選挙期間中、ブログやSNSを用いて情報発信することができるようになる。ただし、今回の調査で対象とした「ブログやSNSなど」は候補者本人ではなく、「個人が発信した情報」とした設問だ。このため、次ページのQ6で聞くような「信頼性」の部分で、あまり支持をされているとは言えないメディアであったことも、2.6%という数字の一因だろう。ネット選挙が解禁された際に、候補者本人のブログやSNSがどこまで参考にされるかを注目したい。

◇     ◇     ◇

 ここまでは、投票先決定などに関するインターネットの利用頻度などを調査した。次ページでは、ネット選挙解禁で候補者の情報発信ツールとして注目されるブログやSNSなどの利用形態や情報源としての信頼度などを調査した結果を報告する。

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