[関連ページ] 特集:ネット選挙 / 【分析】Part1 / 【分析】Part2 / 【分析】Part3
<調査概要>
調査エリア | 全国 |
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調査対象者 | 20歳以上の男女 |
回収 サンプル数 |
1,177サンプル(回収率27%) |
調査手法 | インターネットリサーチ |
調査期間 | 2012年5月18日(金)~5月21日(月) |
調査実施機関 | 株式会社パイプドビッツ |
調査エリア | 全国 |
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調査対象者 | 50代、60代、70代以上の男女 |
回収 サンプル数 |
1,000サンプル |
調査手法 | 電話調査 |
調査期間 | 2012年5月18日(金)~5月20日(日) |
調査実施機関 | 株式会社ジー・エフ |
※ネット調査と電話調査では媒体が違うため一部、趣旨を変えずに設問の文言を調整して調査しています。
Q1. 貴方は、どの政党を支持していますか。最も支持している政党をひとつお答えください。
政党支持を聞いたこの質問では、ネット調査と電話調査の違いがはっきり出ました。「支持政党なし」が、ネット調査の2/3から1/3へ減少。その分、各政党への支持が増えています。ネット調査と電話調査の党ごとの差を見ると、みんなの党の減少が目立っています。
Q2. 貴方は、野田内閣を支持しますか。
過去3回は参考値ながら、支持率に大きな変化がない中で不支持率が大幅に増加している点は、他社の世論調査と同様の傾向です。
※過去3回は20~30代男女を対象とし、今回は20歳以上男女に対象変更。また、設問を前回までの「首相支持」から「内閣支持」に変更している。このため過去3回は参考値。
電話調査では、ネット調査に比べ、「どちらでもない」の割合が減り、「支持する」と「支持しない」の差も減少しています。「支持しない」の割合も微減しており、電話調査の対象である50歳以上の層からの支持が続いていることがわかります。
Q3. 貴方が「インターネット選挙」という言葉から想像することを教えてください。(インターネット調査のみ複数選択可)
「ネット選挙に関する意識調査」に対する認識を聞いたこの質問では、ネット調査と電話調査で大きな差が生まれました(複数回答可)。「ネット選挙に関する意識調査」から想像することとして、インターネットを利用した「選挙活動」が45.5%、「投票行為」60.7%、「行政による情報提供」は34.6%となった一方、「その他」「わからない」は1.3%に留まりました。
電話調査で「ネット選挙に関する意識調査」に対する認識を聞いたこの質問では、「連想するものはない」「わからない」がそれぞれ39.4%、27.3%と、約1/3の方がネット選挙をあまり認識していないことがわかりました。ネット調査とは大きな違いが出ています。
Q4. 今国会にインターネットを利用した選挙活動を解禁する法案が提出されていますが、選挙活動にHP更新やメール配信などのインターネットを利用することについて、貴方のご意見を教えてください。
20~50代の幅広い層で、「賛成」「どちらかというと賛成」を合わせると7割を超える人がネット選挙解禁に前向きな回答をしています。一方、60代以上は、「どちらかというと反対」「反対」の割合が比較的高く、慎重な姿勢を見せています。
電話調査では、調査対象の年代すべてで「反対」「どちらかというと反対」が過半を超えています。50代では、賛成派と反対派が拮抗していますが、70代以上では、実に8割近くが反対派という結果になりました。
Q5. Q4で「賛成である」または「どちらかというと賛成である」とお答えされた方に質問します。そのようにお考えになられる理由をお教えください。(インターネット調査のみ複数選択可)
複数回答可で賛成派の理由を聞いたこの質問では、全体の64.5%が「時間や場所を選ばずに情報を得られる」ことを理由としています。次に「選挙費用が安価になる」、そして「候補者に関する多様な情報が得られる」が続きます。「候補者と直接的に情報交換できる」を理由にあげる人が各年代で60代以上がトップだったのも注目です。
電話調査でもネット調査と同様に、「時間や場所を選ばない」をネット選挙賛成の理由とする人が多数でした。次に「候補者に対する多様な情報を得られる」「選挙費用が安価」をあげる人が続きます。両調査で大きく異なったのは「候補者からタイムリーな情報を得られる」(=速報性)の項目です。各年代で数%に留まりました。
Q6. Q4で「どちらかというと反対である」または「反対である」とお答えされた方に質問します。そのようにお考えになられる理由をお教えください。(インターネット調査のみ複数選択可)
複数回答可で反対派の理由を聞いたこの質問では、上位3つの各選択肢が50%前後と、ほぼ均等に分かれる結果となりました。全体で見ると、ネット選挙解禁に否定的な人の59.8%が「第三者による悪用」を理由にあげています。次に、「迷惑メールが大量に発生」「ネット利用に個人差がある」ことが続きました。
ネット選挙解禁に否定的な理由は、50代、60代では「ネット利用に個人差がある」が最も多くの割合を示しました。「第三者による悪用」と「迷惑メールが大量に発生」が20%前後で続いています。70代以上では「その他」が非常に多くなっています。
Q7. 貴方は、普段投票に行っていますか。
年齢が上がるにつれ「投票に行く」が増えています。若年層の投票率意志の低さがこの調査でも伺え、30代以上は「欠かさず行く」が半数を超える中、20代は38.7%となっています。また、20代は「投票には行かない」が20%を超えており、若年層の投票率向上が急務になっていることが、あらためて確認されました。
電話調査でも、年齢が上がるにつれ「投票に行く」が増えています。ただ、「毎回欠かさず投票に行く」が一番低い50代でも8割近くあり、この世代の方々の参政意識の高さを伺わせる結果となりました。
Q8. インターネットによる投票が解禁された場合、貴方の投票行動は変化しますか?
Q7の結果を踏まえ、ネット投票の利用意欲を聞いたこの質問では、状況によって投票に行くと回答した人の6割以上が「インターネットを利用して投票する」と回答しました。「投票には行かない」と回答した人を見ると、43.8%がネット投票を利用すると答えた一方、依然として「投票しない」とした人も4割近くに達しています。
電話調査では、ネット投票が利用できるようになっても「今までどおり投票所に行って投票する」と回答した人が75.0%と多数を占めました。「政策に関心があれば投票に行く」と回答した人の3人に1人が「インターネットを利用して投票する」と回答しています。
Q9. 「インターネットを利用して投票する」を選ばなかった理由を教えてください。(インターネット調査のみ複数選択可)
「ネットを利用して投票をする」を選ばなかった理由として、全体で4割近くの人が「自宅の近くに投票所がある」をあげています。また、次に「しっかり投票されたかどうか不安」が続き、「自分の手で投票用紙に記入したい」も3割弱となりました。「投票に行かない」と回答した人の8割が「手続きが面倒くさそうだから」を理由としてあげており、解禁時の課題が示されたかたちとなっています。
電話調査では、「自分の手で投票用紙に記入したい」と回答したのが全体の34.2%、Q7で「欠かさず投票に行く」と答えた人の中では30.8%で多数となっています。また、「ネットの利用方法がわからない」という回答も全体の22.8%となり、インターネット自体が障壁となる可能性がわかりました。
民主党と自民党の差が1.1ポイントと、接近しています。ただ、公明党も含めた旧与党で見ると3.7ポイント差となり、民主党には不利な状況が続いています。「支持政党なし」は依然として6割を超え、体制を占めています。
※過去3回は20〜30代男女を対象とし、今回は20歳以上男女に対象変更。このため過去3回は参考値。