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[福島・伊達市]「伊達ニット」とSDGs (2020/2/3 マイ広報紙

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この記事は「だて市政だより 2020年2月号『特集 地域の歴史と誇りを紡ぐ 伊達のニット(1)』『特集 地域の歴史と誇りを紡ぐ 伊達のニット(2)』」を紹介し、コメントしたものです。

だて市政だより 2020年2月号

福島県伊達市の広報紙『だて市政だより 2020年2月号』に、「伊達ニット」が紹介されていました。伊達市のニット産業は、全国でも有数の生産シェアを誇ります。その昔「お蚕どころ」であったという歴史の上に繊維・衣料産業が発展し、戦後はニット産業の産地として栄えていったということです。海外製品の台頭が激しい近年にあっても、長年にわたって蓄積された高度な技術で、高品質な製品づくりを続けています。

工場の中には、昨年10月の台風19号で甚大な浸水被害を受けたところもあったそうですが、取引先から「遅れてもいいから納品してほしい」という言葉をいただいたと、記事に書かれていました。その工場で生産される商品には、きっと他に代えがたい魅力があるのでしょう。社長も「このままで終わりだとは一切考えませんでした」と。生産する側の熱い思いが伝わってきます。

また、紙面に掲載されていた、別の伊達ニットを支える会社の社長の言葉も印象的でした。「ファッション業界は1年か2年で流行が移っていきます。それでも、『流行を追わないもの』を常につくりたいと思っています。長く使えて、着る人に愛着を持ってもらえるものをつくっていきたいですね」。

2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標12には、「つくる責任つかう責任」が掲げられています。経済成長と持続可能な開発を達成するためには、私たちが商品を生産、消費する方法を変え、よい商品を、長く使うといった考え方、方法への転換が必要です。

先日、娘がセール期間中だから洋服を買いたいというので、一緒にショッピングセンターを訪れました。海外で生産された流行の洋服が、定価の50%オフ、70%オフといった値付けで売られていました。こうした流行の、きらびやかで安価な衣料品は、やがて間もなくゴミ箱に行く運命にあることは、安易に想像できます。

生産者の熱い思いを感じながら、よい商品を長く着る…、そんなライフスタイルを娘にも伝えたいものです。「伊達ニット」は、地域資源を活用した商品・サービスを地域を挙げて応援する“ふるさと名物宣言”を受けて、これからますます力を入れていくそうですので、いつかは親子で「伊達ニット」を着たいと願っています。

  • [筆者]「子供のお金教育を考える会」代表、文部科学省消費者教育アドバイザー、神奈川県消費生活審議会委員、経済教育学会理事 あんびるえつこ
  • [参考]だて市政だより 2020年2月号

提供:マイ広報紙

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