木澤克之 裁判官の最高裁において関与した主要な裁判と判断 (2017/10/20 政治山)
木澤克之 裁判官の最高裁において関与した主要な裁判と判断内容を、一覧表にまとめました。「事件番号」をクリックすると外部サイトへ移動し、判例の詳細と判決文が見られます。
- 選挙無効請求事件
- [事件番号]平成29年(行ツ)第47号
- [裁判年月日]平成29年9月27日
- [判示事項]平成28年7月10日施行の参議院議員通常選挙当時,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の下での選挙区間における投票価値の不均衡は,違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものとはいえず,上記規定が憲法に違反するに至っていたということはできない
- [結果]棄却
- [当人の意見・判断]多数意見
- 選挙無効請求事件
- [事件番号]平成29年(行ツ)第4号
- [裁判年月日]平成29年9月27日
- [判示事項]平成28年7月10日施行の参議院議員通常選挙当時,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の下での選挙区間における投票価値の不均衡は,違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものとはいえず,上記規定が憲法に違反するに至っていたということはできない
- [結果]棄却
- [当人の意見・判断]多数意見
- 強盗殺人,詐欺,窃盗,住居侵入被告事件
- [事件番号]平成26年(あ)第589号
- [裁判年月日]平成29年7月27日
- [判示事項]死刑の量刑が維持された事例(鳥取連続不審死事件)
- [結果]棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- 過払金返還請求事件
- [事件番号]平成28年(受)第1463号
- [裁判年月日]平成29年7月24日
- [判示事項]認定司法書士が弁護士法72条に違反して締結した裁判外の和解契約の効力
- [結果]破棄自判
- [当人の意見・判断]全員一致
- 執行費用額負担決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
- [事件番号]平成29年(許)第1号
- [裁判年月日]平成29年7月20日
- [判示事項]既にした執行処分の取消し等により強制執行が目的を達せずに終了した場合における執行費用の負担
- [結果]棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- じん肺管理区分決定処分取消等請求事件
- [事件番号]平成27年(行ヒ)第349号
- [裁判年月日]平成29年4月6日
- [判示事項]じん肺管理区分が管理1に該当する旨の決定を受けた常時粉じん作業に従事する労働者等が管理4に該当するとして提起した当該決定の取消訴訟の係属中に死亡した場合における労働者災害補償保険法11条1項に規定する者による訴訟承継の成否
- [結果]破棄差戻
- [当人の意見・判断]全員一致
- 預金返還等請求事件
- [事件番号]平成28年(受)第579号
- [裁判年月日]平成29年4月6日
- [判示事項]共同相続された定期預金債権及び定期積金債権は,相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるか
- [結果]一部破棄自判,一部却下
- [当人の意見・判断]全員一致
- 再審請求棄却決定に対する即時抗告の決定に対する特別抗告事件
- [事件番号]平成28年(し)第639号
- [裁判年月日]平成29年3月31日
- [判示事項]陳述書等の新証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとして再審開始の決定をした原審の手続に審理不尽の違法があるとされた事例
- [結果]取消差戻
- [当人の意見・判断]全員一致
- 窃盗,建造物侵入,傷害被告事件
- [事件番号]平成28年(あ)第442号
- [裁判年月日]平成29年3月15日
- [判示事項]車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付けて位置情報を検索し把握する刑事手続上の捜査であるGPS捜査は令状がなければ行うことができない強制の処分か
- [結果]棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- 不当利得返還請求事件
- [事件番号]平成27年(受)第1394号
- [裁判年月日]平成28年12月19日
- [判示事項]信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業者の実体を有しないことが判明した場合において,信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた事例
- [結果]破棄自判
- [当人の意見・判断]全員一致
- 不動産取得税還付不許可決定処分取消請求事件
- [事件番号]平成28年(行ヒ)第6号
- [裁判年月日]平成28年12月19日
- [判示事項]地方税法施行令附則6条の17第2項にいう「居住の用に供するために独立的に区画された部分が100以上ある共同住宅等」の該当性の判断
- [結果]破棄自判
- [当人の意見・判断]全員一致(裁判長)
- 殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件
- [事件番号]平成27年(あ)第1856号
- [裁判年月日]平成28年12月19日
- [判示事項]被告人に訴訟能力がないために公判手続が停止された後訴訟能力の回復の見込みがないと判断される場合と公訴棄却の可否
- [結果]破棄自判
- [当人の意見・判断]全員一致
- 遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
- [事件番号]平成27年(許)第11号
- [裁判年月日]平成28年12月19日
- [判示事項]共同相続された普通預金債権,通常貯金債権及び定期貯金債権は遺産分割の対象となるか
- [結果]破棄差戻
- [当人の意見・判断]全員一致、補足意見付加
- 風俗案内所営業権確認等請求事件
- [事件番号]平成27年(行ツ)第211号
- [裁判年月日]平成28年12月15日
- [判示事項]1 京都府風俗案内所の規制に関する条例(平成22年京都府条例第22号)3条1項,16条1項1号と憲法22条1項
2 京都府風俗案内所の規制に関する条例(平成22年京都府条例第22号)7条2号と憲法21条1項 - [結果]棄却
- [当人の意見・判断]全員一致(裁判長)
- 損害賠償等請求事件
- [事件番号]平成27年(受)第2309号
- [裁判年月日]平成28年12月8日
- [判示事項]将来の給付の訴えを提起することのできる請求権としての適格を有しないものとされた事例
- [結果]一部破棄自判,一部棄却,一部破棄当然終了,一部当然終了
- [当人の意見・判断]全員一致
- 各航空機運航差止等請求事件
- [事件番号]平成27年(行ヒ)第512号,平成27年(行ヒ)第513号
- [裁判年月日]平成28年12月8日
- [判示事項]1 自衛隊が設置し,海上自衛隊及びアメリカ合衆国海軍が使用する飛行場の周辺住民が,当該飛行場における航空機の運航による騒音被害を理由として自衛隊の使用する航空機の運航の差止めを求める訴えについて,行政事件訴訟法37条の4第1項所定の「重大な損害を生ずるおそれ」があると認められた事例
2 自衛隊が設置し,海上自衛隊及びアメリカ合衆国海軍が使用する飛行場における自衛隊の使用する航空機の運航に係る防衛大臣の権限の行使が,行政事件訴訟法37条の4第5項所定の行政庁がその処分をすることがその裁量権の範囲を超え又はその濫用となると認められるときに当たるとはいえないとされた事例 - [結果]平成27年(行ヒ)第512号につき棄却,平成27年(行ヒ)第513号につき破棄自判
- [当人の意見・判断]全員一致
- 電磁的公正証書原本不実記録,同供用被告事件
- [事件番号]平成26年(あ)第1197号
- [裁判年月日]平成28年12月5日
- [判示事項]土地につき所有権移転登記等の申請をして当該登記等をさせた行為が電磁的公正証書原本不実記録罪に該当しないとされた事例
- [結果]破棄自判
- [当人の意見・判断]全員一致
- 損害賠償等,境界確定等請求事件
- [事件番号]平成27年(受)第477号
- [裁判年月日]平成28年12月1日
- [判示事項]地上建物に対する仮差押えが本執行に移行して強制競売手続がされた場合において,土地及び地上建物が当該仮差押えの時点で同一の所有者に属していたが,その後に土地が第三者に譲渡された結果,当該強制競売手続における差押えの時点では同一の所有者に属していなかったときの法定地上権の成否
- [結果]一部破棄差戻,一部棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- 労働契約上の地位確認等請求事件
- [事件番号]平成27年(受)第589号
- [裁判年月日]平成28年12月1日
- [判示事項]私立大学の教員に係る期間1年の有期労働契約が3年の更新限度期間の満了後に期間の定めのないものとなったとはいえないとされた事例
- [結果]一部破棄自判,一部棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- 金融商品取引法違反被告事件
- [事件番号]平成27年(あ)第168号
- [裁判年月日]平成28年11月28日
- [判示事項]1 情報源を公にしないことを前提とした報道機関に対する重要事実の伝達と金融商品取引法施行令(平成23年政令第181号による改正前のもの)30条1項1号にいう「公開」
2 情報源が公にされることなく会社の意思決定に関する重要事実を内容とする報道がされた場合における金融商品取引法(平成23年法律第49号による改正前のもの)166条1項によるインサイダー取引規制の効力 - [結果]棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- 保釈請求却下の裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件
- [事件番号]平成28年(し)第607号
- [裁判年月日]平成28年10月25日
- [判示事項]公訴提起後第1回公判期日前に弁護人が申請した保釈請求に対する検察官の意見書の謄写を許可しなかった裁判官の処分が是認できないとされた事例
- [結果]棄却
- [当人の意見・判断]全員一致
- 関連記事
- 審査公報
- 衆議院議員選挙2017「重点政策・公約比較表」
- 特集「衆議院議員選挙2017」
- 裁判所|最高裁判所(外部サイト)
- 総務省|第24回 最高裁判所裁判官国民審査 審査対象裁判官情報(外部サイト)