「オートロック付き女性専用マンション」だからといって油断しちゃダメ! (2018/11/29 「Moly.jp」編集部)
女性の皆さんは、進学や就職で一人暮らしをする際、両親から「女性専用マンション」を勧められた経験があるのではないでしょうか?両親でなくても、例えば賃貸会社に行って勧められたり、大学の生協で斡旋していたり、多くのパターンで女性専用マンションは安心して暮らせるものとして勧められていると思います。また、共用玄関がオートロックであればなおよし!という考え方の人も多いのではないでしょうか?
もちろん、オートロック付きの女性専用マンションはほとんどの場合、安全です。しかしながら、犯罪者にとって「オートロック付き女性専用マンション」は情報の宝庫になってしまう可能性があります。今回はその理由を説明していきます。
オートロックは過度に信用してはいけない
共用玄関がオートロックになっているマンションは、年々増加しています。マンションに部外者が侵入することを防ぐ効果があり、防犯性を高めることにつながるからです。
しかしながら、オートロックは比較的簡単に突破できてしまいます。まずはその方法について見ていきましょう。
1.住人と一緒について入る
これは女性専用マンションではそうそうないですが、例えば親を装って侵入することもできなくはないです。また、堂々と入ってこられると指摘するのも怖くなり、その場で対処することができない場合があります。犯罪者は、見ず知らずの女性がそう簡単に通報することはないと知っています。
2.暗証番号で開けられる
メーカーにもよりますが、オートロックを暗証番号で開けられる場合があります。主にマンションの管理人が管理していますが、一つ一つのマンションで決まった番号(だいたい4桁)が設定されています。例えば執拗なストーカーなら調べ上げる可能性がないとは言えません。また、管理人が悪用する可能性もあります。
3.自動ドア以外から侵入する
マンションの構造によっては、ゴミ捨て場が裏口にあって、そこは壁をよじ登れば侵入できるという抜け道があったりします。また、駐輪場から自転車を出す際に裏口の扉を開けっぱなしにして出て行ってしまう住人がいる場合もあります。
4.ドアの隙間から厚紙を入れ、内側のセンサーを作動させて開錠する
基本的に共用玄関のオートロックは外側からは鍵がないと入れませんが、内側からは普通の自動ドアと変わりなく出ることができます。そのため、隙間から厚紙を差し込んでパタパタと動かすと開錠する場合があります。これは泥棒たちがよく実践する手口のようです。
5.合鍵を作る
マンションには少なくても20人程度が居住していると思います。それだけの人数が住んでいれば、サークルの飲み会で羽目を外して泥酔する子も珍しくはないでしょう。そのようなスキのある住人がいると、鍵を拾って第三者が勝手に合鍵を作ることもできてしまいます。
このように、いくつかの方法でオートロックは突破できてしまいます。「いやいや、こんな面倒なことをしてまで入ってくる人がいるわけない」と思った方は、犯罪者を甘く見すぎです。空き巣は下調べを入念にしている場合がほとんどですし、ストーカーはこのくらいのことは普通にチャレンジします。「普通やらないよね」と誰もが思うことをやってしまう人たちが世の中にはいます。これは防犯対策をする上で非常に重要な考え方なので、ぜひ覚えておいてください。
オートロックに安心して、施錠が疎かになる人が多い
共用玄関がオートロックだから安心!と思って、専有部の施錠を怠る人がかなり多いです。そして、このことを犯罪者は知っています。実際に、オートロックのマンションばかりを狙った空き巣も出没しています。オートロックはあくまでも部外者の侵入を「難しくする」だけのものです。部屋の施錠は怠らないようにしましょう。
「女性専用マンション」の解釈
多くの人は女性専用マンションと聞くと、「男性は入れないので安心だ」と思うでしょう。しかしながら、こう考える人もいます。
「どの部屋も女性が一人で暮らしてる」
いかがでしょうか?急に不安になったのではないでしょうか?このマンションでは全ての部屋で女性が一人暮らしをしているという情報は、犯罪者にとっては非常に好都合です。その理由を以下に列挙します。
1.男性がいないことが確定している
例えば色情ねらい(下着泥棒)を企てる犯罪者にとっては、「マンション全体がターゲット」という情報になります。
2.通報リスクが低い
特に性犯罪被害に遭った方は、恥ずかしさ等から被害を申告しないケースが多いです。一説では警察の認知件数の10倍の被害者が存在すると言われています。そして、犯罪者はこのことを知っています。そのため、女性だけしかいない環境は好都合なのです。
3.油断がある
先述のオートロックの問題もあり、オートロック付き女性専用マンションの入居者は「部外者が入ってこないし、女性しか住んでいないので安心だ!」という幻想を抱いていることが多いです。この入居者の油断は、犯罪者に大きなチャンスを与えてしまいます。
4.単身世帯だとバレる
女性専用マンションは基本的に単身世帯用です。そのため、在宅しているかどうか、就寝中か、旅行に行っているのか等の情報は外部から非常に調査しやすいです。部屋の明かりを見たり、郵便受けを見たりするだけでおおよその見当がついてしまいます。
このような観点から、オートロックを突破できる犯罪者にとっては非常に好都合なのです。
まとめ
防犯の観点から安全だと思われているオートロック付き女性専用マンションですが、だからと言って油断しても大丈夫というわけではありません。
何度も言いますが、「普通そんなことやらない」ことをやってしまうのが犯罪者です。防犯対策は万が一のケースまでしっかりと考えておきましょう。
【Moly河合の一言】
女性専用マンションだけでなく、集合住宅やマンションには外周や共用部、住戸の施錠にいたるまで、対策がされているか確認すると良いですね。お住まいの地域によっては、防犯賃貸優良住宅という制度で防犯力をアップした物件もあるので、ぜひチェックしてみてください!
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