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【対談】私らしく生きるを選ぶ~自分の人生を自分で決めることとは? (2018/10/26 nomad journal

『私らしく生きたい』と思っても、なかなか自分の軸で生きるのは難しいものではないでしょうか? 自分の軸で人生を歩む人を増やしたいと思いから始めた『ジブンgotoプロジェクト』のメンバーである松本有里さんに≪私らしく生きるを選ぶ≫について対談させていただきました。

私らしく生きるを選ぶ

“自分らしく生きる”の本質を探る

私らしく生きたいと思っても、なかなか自分の軸で生きるのは難しいものではないでしょうか?私自身、ずっと自問してきました。そもそも私らしいって何だろう?どんな時に幸せを感じて、どんな時にストレスを感じるのだろう?厄介な性格と付き合いながら、考えすぎて、疲れ…の繰り返し。それでも、小豆島に来て、独立して、一歩ずつ自分が目指していた生き方に近づいて、近づいたと思ったら、何かまた問題が起こって…。(先日、夫から「足るを知るですな」と突っ込まれました)

半ばライフワークとして『私らしく生きるを選ぶ』ことに、取り組んでいます。結局、自分の価値観を知って(何が心地よいのか)、自分の目指す所を決めて(何を大切にしたいのか)、一歩ずつ前に進んで(スモールステップを刻むことが大事!)、迷ったら軸に立ち返る…この繰り返し。それでも思うようには行かないし、雑音に振り回されるし、本質と離れた所で問題は起きるし、まぁ全てがうまくいくはずがないですね。そういう想いを大切にしながら、自分の軸で人生を歩む人を増やしたいと思い始めたのが≪ジブンgotoプロジェクト≫です。

今回は、≪ジブンgotoプロジェクト≫メンバーの松本有里さんと一緒に≪私らしく生きるを選ぶ≫について対談させていただきました。

『ジブンgotoプロジェクト』を一緒に立ち上げた松本有里さん(予防医学を志す薬剤師)

『ジブンgotoプロジェクト』を一緒に立ち上げた松本有里さん(予防医学を志す薬剤師)

自分を知ること、意思を持って選択すること

城石:早速ですが、有里さんにとって自分らしく生きるとは?

松本:自分を知ること、そして、意思を持って選択することだと思います。

城石:自分をよく知ること。そして選択したら、選択した後の行動が大事だと思っています。悔いなきよう、その選択が正解だったと言えるような行動をする感じだよね。

松本:自分で選択が出来ていると、主体的に生きられる。正解という言葉を使うならそれだけでも正解かもしれません。もし後から「間違ってた!!」と思っても、そこで、人のせいにせずに済みますし、自分の選択の結果なのだから、何が原因か、自分にどういう傾向があるかを理解するきっかけにもなると思うんです。周りに合わせることも、自覚して選択しているのならひとつの道だと思います。

城石:私は、はじめて選択を意識したのは中学生のときなんです。最初は自分で選択をして責任を持つことが怖くて、その気持ちだけ痛烈に覚えてる。

松本:そうなんだ!それはどんな選択だったの?

城石:それが、どんなことだったのか覚えてないの。ただ強烈に、その時にいた部屋の感じや、始めて持った感情の記憶があって…。多分それまで、「選択する」ということが無かったのかなと思う。

松本:それまでの行動は受け身的だったのかしら?

城石:うん、それまで受け身だったし、日常の「to do」は決まっていたかな?

松本:決まっていた「to do」は誰が決めていたの?

城石:本当は違ったかもしれないけれど、私の中の認識では親だったかな。中学生くらいから自分の意思を持ち始めて、通ることもあれば通らないこともあったけれど、だんだん自分で決断することが増えていった。養われている間は、親の可否も大きく関係してきたけれど、社会人になってからは、だんだん割り切るようになったかな。

自分の人生の主役は自分、相互関係の中の自分であることを忘れない

松本:最近、尊敬する親戚の叔母から聞いた言葉なのだけど「自分中心でもちろんいい。自分優先は、違う」この言葉が心に残っています。

城石:自分中心と優先はどう違うの?

松本:私の理解ですが、自分の感覚や感情、思考を元に選択をする。けれど、それは自分勝手な行動ではない。という感じでしょうか。

城石:私はね、人に迷惑はかけていいと思っていて、その変わり、人に迷惑かけられたときにできるだけ受け入れたいなと。で、最近気づいたんだけど、受け入れられる迷惑と受け入れられない迷惑があって、その違いはその人に敬意があるかどうかだと思った。

松本:私も迷惑はかけあって当然というか、それも含めた関係性が当たり前だからこそ感謝を忘れないことが大切だと思います。自分が「迷惑をかけた」と思っている事なんかよりも、受け入れてもらえている見えない部分の方が大きいんじゃないかなって。「その人に敬意がある」というのは、両者が敬意を持ち合っているみたいな?

城石:お互いの敬意という感じなのかしら?そういう意味で言うと感謝と同じかも。

松本:お互いに敬意を持ち合うことと、感謝と尊敬が背景にあることは同じかもしれませんね。そういう意味で言うと、前述の言葉は自分の人生は自分が主役。けれど、相互関係の中の自分であることを忘れない。人を優先する選択をしても、それは自分の想いに蓋をするのとイコールでは決してないという意味にもなるかと。

どこに行きたいか、どうなりたいか、どう在りたいか。

城石:なるほど。あと私の話で言うと、最初は苦しかった「自らの選択に責任を持つ」ことの受け取り方が変わってきたのね。最初は自分が決めることが怖かったけれど、自分で決めて選択することの心地よさを感じてくると、段々と今度は、自分が選択できない、もしくは選択してもヤイヤイ言われるシチュエーションがあることがストレスとなっていった。人の決めたことに口を出したい人ってどこにもいるじゃない?そういう人との向き合い方を覚えていった感じかな?

松本:自分で決めたいのに、周りの意見に振り回される。これは他の人との関わり方のタイプにも依ると思いますが、ゴール設定の有無が大きく関わるのではないでしょうか。どこに行きたいか、どうなりたいか、どう在りたいか。これが曖昧な程、指針が立たずまた、周囲の意見に振り回されやすくなると思う。

城石:そうかも。振り回されていた頃の自分は、方向性はあっても明確ではなかった。だんだん明確になってくると「万人に理解されることをしていても仕方がないな」「理解してくれる人が1人か2人いて、生きて行っているならそれでいいのかな」と、それくらいの感じに落ち着きました。

松本:万人に好かれる自分を目指すのではなく、少数でも等身大の自分を理解してくれる人、応援してくれる人がいることが自信につながるのかもしれませんね。それ以外に、ラインホールド・ニーバーをご存知ですか?アメリカの神学者で倫理学者の方なのだけれど、私は20代の半ばに出会いました。覚えている文面としては「変えられるものを変えられる勇気と、変えられないものを受け入れる強さと、その二つを見極める知恵」という言葉です。何の本で出会ったのかは忘れましたが、本当にその時に考えていた事や心境にピッタリでした。

城石:はじめて聞きましたが、色々なことに通じる考え方ですね。

松本:この3つを持ちつつ、ベターな生き方を自ら選択する。それが自分を全うすることだと考えています。先ほどの「自分で決められないストレス」というのは、この3つめの「知恵」が不足していた状況かもしれません。情報・経験・年齢・環境・性別など、因子は様々。それなのに「ベストな判断をせねばならない」と感じてしまうと強いストレスになるのではないでしょうか。

城石:私は「ベストな判断」というよりは、自分のパーソナルスペースというか、自分で決めるはずの事に対してアドバイスではなく強要されるような言動を取られた時の対処法がわかっていなかったのだと思います。前述の「知恵」の中で言うと「経験と年齢」ですね。

第1回「私らしく生きる」を選ぶワークショップにて(左:私、城石と右:松本有里さん)

第1回「私らしく生きる」を選ぶワークショップにて(左:私、城石と右:松本有里さん)

提供:nomad journal

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