Airbnb、ビジネス利用が1年で3倍に 70万社弱の企業が利用する理由とは (2018/8/14 Airstair)
民泊仲介サイト世界最大手のAirbnb(エアービーアンドビー)は、ビジネストラベル向けサービスの「Airbnb for Work」の利用状況を公表し、予約件数が1年に3倍になっていることを明らかにした。
同社発表によるとAirbnb for Workの予約件数は2015年から2016年にかけて3倍に増加していたが、2016年から2017年も再び3倍の成長を維持。Airbnb for Workに登録しビジネス出張の予約を行った企業数は70万社以上に増加。
なお、同社が2017年4月に公表した際の利用企業数は25万社以上であったことから考えると企業数は2倍以上の増加となっている。
Airbnbは2014年に「Airbnb for Business」をローンチ。Google、Salesforce、Vox MediaやSixt Rental Carなどを含む数千以上の企業の社員出張の際に利用されるなど徐々にその利用企業を獲得。
2017年7月には、出張手配や経費管理までを行う法人向けクラウドサービス等を提供するコンカー(Concur)と提携し「Concur Travel(コンカートラベル)から出張対応のリスティングを予約できるよう統合。
本提携によりコンカー経由でAirbnbを利用したコンカー顧客数は2016年から2017年にかけて42%増加。コンカーのFortune 500社ユーザーの63%が、ビジネス出張の宿泊にAirbnbを利用するなど本提携はAirbnb出張の予約拡大に貢献したようだ。
出張ニーズの拡大施策と同時にAirbnbはホスティングを行っている民泊ホストに対して、ノートPC用ワークスペースの設置やアイロン、ハンガーなどのアメニティを用意し出張対応を行うよう促し出張対応のリスティングの数を増やすなどしていた。
Airbnbの公表データによると2017年にAirbnb for Workの目的地として利用が多かった都市としては、ロンドン、パリ、ロサンゼルス、ニューヨーク等の名前が挙がっており東京はトップ10以内にはランクインしていない。
日本では住宅宿泊事業法の施行で民泊物件が大幅に減少したが、観光庁によると7月27日時点民泊の届出件数は6,000件を突破。また簡易宿所営業や旅館・ホテル営業での民泊施設も増えており出張対応のAirbnbリスティングは国内でも増える可能性はある。
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