【龍馬プロジェクトリレーコラム/私はこうして政治家になった】
第3回 子どもや地域を支えることこそ、私の使命 (2013/4/5 今井幸代/龍馬プロジェクト 広報副委員長)
「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを掲載しています。政治家を志した理由や、彼らが考える日本の政治の問題点など、「熱い思い」をお届けします。第3回は新潟県田上町議会議員で同プロジェクトの広報副委員長を務める今井幸代氏に、政治家を志すきっかけや、活動するうえでの思いを綴っていただきました。
◇ ◇ ◇
私が住む新潟県田上町は、県のちょうど中心あたりに位置する、農業を基幹産業とする人口1万2,800人程度の、自然豊かな田舎町です。私は2011年の統一地方選挙から、町議会議員として活動しています。
私が政治家を目指そうと思った大きなきっかけは、子どもを産んだことでした。子育てをするようになり、「政治=生活」ということに気づいたのです。子育てをする中で、温室育ちの子どもたち、「子どものため」と言いながら、親が子どもの失敗や経験の機会を摘み取ってしまっている現状と、情報サービス会社・リクルートでの求人広告営業としての経験の中で、若者のバイタリティのなさやコミュニケーション力の欠如、彼らのメンタルの弱さを嘆く経営者や人事担当者の声を聞き、これらが1本の線でつながったように思えました。
国も地域も会社も、すべて人で構成されています。「人の集合体」なのです。将来を担う子どもたちが厳しい社会の中で自立し、地域で共生するための教育は、私たち世代がやらなければいけない「使命」だとも感じました。
今後、グローバル化がますます進む中、しっかりとしたアイデンティティを持ち、社会や自国、地域を発展させようとする気概をもった子どもたちを育てていかなければなりません。精神と身体の両方を発達させるためには、自分たちが何者で、どのような時代に、どのような場所に生きているのか。世界はどのように動いており、その仕組みはどうなっているのか。社会の構造はどうなのか──。こういったテーマを、教育現場だけでなく家庭の中でも、子どもたち自身に考えさせていくことが必要です。
保護者迎合ばかりする政治家や、それに対応せざるを得ない教育現場を変えていかなければなりません。そして、今を担う私たちが、「誰か何とかしてくれる」というふうに行政頼りや人任せにするのではなく、地域を支え、地域をよくするのは自分たちなのだ、という当事者意識を発信していこうと思いました。
また、今までなかった若者や子育て世代など、「若年層の声の受け皿」になること、そして自分のような若輩が町議として携わることで、若い方々に少しでも関心を持ってもらえるのではないか、とも考えたのです。そして田上町議だった私の父が5期目の任期まで残り半年だった2011年に世代交代をお願いし、選挙に挑みました。
当選して思うのは、やはり「票の重み=発言の重み」だということです。だからこそ、謙虚でおごらず、向上心を持って学び続けたいと思います。
- 著者プロフィール
- 今井幸代(いまいさちよ):1984年11月7日生まれ、28歳。もうすぐ4歳の娘を持つ1児の母。高校卒業後、血小板減少性紫斑病が発覚し闘病生活。約1年の療養を経て19歳で(株)リクルート入社し、求人広告の営業、渉外を担当。2008年、結婚を機に退社。2011年統一地方選挙で田上町議会選挙に出馬し、トップ当選を果たす。
ブログ:今井さちよのあじさい日記
facebook(公式):sachiyo.imai.1
- 龍馬プロジェクト リレーコラム
- 第2回 教育問題の見直しこそ「明るい日本」への第1歩(細川正博)
- 第1回 海外で経験した「日本の素晴らしさ」と「仲間の大切さ」(神谷宗幣)
- 龍馬プロジェクト リレーコラム一覧