新社会人女子に特長的な“サクキャリ志向”ってなに? (2017/4/3 瓦版)
女性新社会人意識調査からみえてきたその頼もしい横顔
女性新社会人は、“プロ”意識高し。漢字一文字のパッケージで知られるストッキング「ASTIGU/アスティーグ」を製造販売するアツギ(株)(本社:神奈川県海老名市、代表取締役社長:工藤洋志)が、今春就労する女性新社会人の意識に関するインターネット調査を実施し、その結果を公開。そこからみえてきたのは、女性新社会人の“サクキャリ”志向だ。
調査は今年4月から入社予定の女性新社会人515名に対し、実施。日本が掲げる経済成長に繋げるための「成長戦略」の中から、「女性の社会進出」「育児」「職場復帰」の項目を中心にアンケート調査が行われた。また、「残業」についても同様に意識調査が行われた。
結果は、管理職になりたいと考える「キャリア志向」は40.8%。結婚については「結婚をしたい」、「いい人がいれば結婚したい」という回答が93.4%。その中で、結婚・出産後も、仕事をしたいと考える人が80.5%と「仕事継続意欲」が高いことが分かった。
有給休暇取得に関しては、強く権利を主張するというよりも、「仕事に支障の無い範囲で取得できればよい」と考える人が多数派(64.1%)となった。残業については、9割がその許容範囲を月40時間以内と回答。必要なら最低限はしっかりやるスタンスが示された。
こうした結果を受け、調査を監修した心理学者の 晴香葉子は次のように考察する。
「土日など、決まった休みを取ることができ、普段残業少な目でサクッと帰ることができれば、基本的には仕事熱心、多少は我慢や忍耐が必要なことも承知の上、がんばる意欲の高い“キャリア志向だが、サクッと帰る”姿は『サクキャリ女子』と呼べると思います。仕事にも、結婚・育児にも前向きな 『サクキャリ女子』の活躍をしっかりサポートできるかが、今後のビジネスシーンにとって大きな鍵となっていくでしょう」。
しっかりとキャリアプランを描いているほどほどにドライな働き方
かつてなら、仕事頑張りますとモーレツに働き、心身を病んでしまうことも少なくなかった新社会人女子。だが、若い女性社員が犠牲になった電通の件や政府による働き方改革の推進等で、働くことに対する意識が変化したのだろうか。社会人として、単に使われる受け身でなく、主体的に、より現実的に仕事や人生との向き合い方を考えるようになっていることが推察される。
特長的なのは、上を目指す理由だ。レールに乗るというスタンスでは決してない。その理由のトップは断トツで「キャリアアップしたいから」。次いで、「賃金を上げたいから」となっている。そうなることで、自身が満足ということが、その目的なのだ。加えて、パートナーと家事・育児を分担したい派が9割弱におよび、社会人としての一定のゴールにキャリアアップをしっかりと見据えていることが透けてみえる。
この結果だけで判断するの早計だが、女性も早い段階からしっかりとキャリプランを描き始めているといえそうだ。同時に、女性だから、という逃げの意識はなく、実力でキャリアップを勝ち取れることを確信している節もある。欲の少ない世代といわれがちだが、この不安定な社会を生き抜く心得は持っていそうな逞しさ。先を読みづらい時代に生きるからこそ身についた術だとすれば、中途半端なミドル世代より、今後の活躍も期待できそうだ。
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