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海外でも選挙に行こう!参議院選挙2016にマレーシアで投票してきた 2016/7/12

参議院選挙2016にマレーシアで投票してきた

どこか分からないセルフィーで失礼します。
実は僕がいるのはココ。

参議院選挙2016にマレーシアで投票してきた2

在マレーシア日本大使館です。
この原稿を書いている2016年6月26日現在、日本は参議院選挙の真っ最中!

海外在住だからといって参政権を放棄するわけにはいかない……。

つまり僕は選挙に来たのです。

参議院選挙2016にマレーシアで投票してきた3

海外在住者の選挙って?

海外在住邦人は、投票するためのプロセスが、日本在住者のそれとはまったく違います。

詳しくは外務省HPをご覧いただければ分かりますが、ここでは僕の体験談を書いていきます。

必要な手続きの流れは?

海外で投票するにはまず、在外選挙人登録することが必要です。その登録についての流れを説明していきます。

1.日本の住民票を抜く(転出届を出す)
2.海外に越してきてから在留届を出す
(これで自分が海外に住んでいることが公的に登録される)
3.海外生活開始から3ヶ月後以降、在外選挙人名簿に登録する
(申請自体は3ヶ月未満でも可能ですが、実際に手続きが開始されるのは引越しから3ヶ月後)

HOW TO「在外選挙人名簿」への登録?

手続きには、区域の在外公館(大使館など)に行く必要があります。書類はそれぞれの在外公館にも置いてありますが、このページからダウンロードすることもできます。

選挙権はもちろん日本と同じ、18歳以上が対象。これは今回の選挙からですね! 日本での18~20歳の投票率が楽しみです。※この記事は開票前の2016年6月26日執筆

申請が終わると、しばらく待ちの状況が続きます。
それも3ヶ月以上。長い!
これは大使館→外務省→市区町村選挙管理員へと、書類が何度も転送されるからのようです。
ちなみに僕は2月に申し込み、6月に手元に書類が来ました。

届いた書類がコレ。

在外投票書類1

受取方法は、「在外公館へ自分で取りに行く方法」と「郵送してもらう方法」の2つがあります。僕は郵送してもらいました。

在外投票書類2

なお、自分が該当する選挙区は、日本で最後に住民票があった場所が適用されるようです。

在外投票・3つの方法

在外投票の方法は、3つあります。

・大使館など最寄りの在外公館へ投票に行く →僕はコレ
・郵便で投票券を受けとり、郵便で投票する
・一時帰国時に投票しに行く

郵便は時間がかかるようなので、早めの手続きを心がけましょう。

他の方法は公示後に行いますが、郵便は公示前でも投票用紙を取り寄せることができます。自分→選挙管理委員会→自分→選挙管理委員会→投票所という流れで投票用紙が渡るそうです。

僕は大使館に行ってきたのですが、公示の翌日から日本の投票日の一週間前が、在外投票期間となっていました。

実際に行ってみた!投票レポート

僕はクアラルンプール市内にある日本大使館で投票しました。

ちょうど家から車で10分ほどの距離なので、タクシーで行きました。他の場所はどうか知りませんが、通常は自家用車で大使館の敷地には入れないのですが、この日は投票日ということで特別に駐車場が開放されていたそうです(知人談)。

持ち物はパスポートと在外選挙人証のみ

持ち物はパスポートと在外選挙人証のみ

大使館には電子デバイスを持ち込むことができないので、受付にケータイを預けて入場!
マレーシア人のガードマンも「センキョ?」と日本語で聞いてきました。

いざ投票所に行くと、係の日本人が5人位いましたが、その時来ている投票者は僕だけでした。

入場すると、パスポートと在外選挙人証を係の人に見せます。係の人は在外選挙人証の裏に投票記録のハンコを押してくれます。

こんな感じ。

投票記録のハンコ

日本での投票と違うところは、投票用紙を自分が対象となっている選挙管理委員会に大使館から郵送する形になるために、封筒にいろいろと記入する点です。

封筒に送付先の住所(係の人が教えてくれる)を記入し終えたら、いざ投票!

ここも日本と違うところは、記入台に台帳が置いてあることです。

この台帳に日本全国の候補者名が選挙区ごとに載っているので、そこから名前を選びます。事前に自分の選挙区の候補者と政策などはしっかりと調べておきましょう。

今回は候補者名と比例代表制の政党を記入し、その後は中封筒に、封をします。

再び係の人に封筒を持って行き、不備がないかなどを確認して、外封筒にも封をして、これにて投票の完了です。

投票を終えて

投票自体はスムーズ(混雑はしないでしょう(笑))なので問題ありませんが、事前に候補者や政党についてシッカリと調べておくことが大事ですね。当たり前のことですが。調べずに行くと、台帳には名前しか載っていないので「この人、何の人?」となる可能性が高いです。

あとは、事前の手続きに死ぬほど時間がかかるので、早めに登録しておくことです。

海外にいても、投票はできるのです!

提供:週刊アブローダーズ

著者プロフィール
バームー/BaMu
1986年京都出身。立命館アジア太平洋大学を卒業後、㈱リクルートエージェント(現・リクルートキャリア)新卒入社 。その後転職し、日系企業のマレーシアの拠点立ち上げメンバーとしてジョイン。 今まで訪れた海外の国と地域は18ヶ所。夢は宇宙旅行。好きな言葉は「今がすべての出発点」。個人ブログ「posi-log」ビジネスやキャリア系ネタを中心にジャンルに縛られずに不定期に発信しています。
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