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増える親の反対で内定辞退!でもその先は? (2016/8/7 JIJICO

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新卒学生の売り手市場で増える親の反対による内定辞退者

新卒の就職活動はここ2-3年、学生側の「売り手市場」傾向です。選ぶ業界次第では、大変早く内定が出ます。そうなると誰でも欲が出るもので、「自分はもっと良い企業にも内定するのではないか」と考えて、さらに就活を続ける人が多くなります。

このように自分の希望により近い企業をめざすため、就活を続けるのは大いに結構です。しかし最近は、親が強く反対するため内定先をあきらめたり、保留しておいて別の企業にエントリーしたりする学生が増えています。実際に私が対応する就職相談でも、学生に限らず、親が「そんな会社!」と批判するので、辞退するべきだろうか、という相談は珍しくありません。

就活

子どもに圧倒的な影響力を持つ親の意向が就職活動にも働くことに

今20代前半の人々の親は、どういう世代なのでしょう。この親たちが50歳前後と仮定すれば、昭和40年前後、日本の高度成長期に生まれ育った、正真正銘のバブル世代です。世代人口が多く、大学進学率もどんどん上がって、学歴重視の意識が確立していった世代でもあります。競争意識や成功意欲が強く、今の若者たちの「草食系的まったり感」を「情けない」と見る傾向があります。

またこの世代には、長年一つの企業に勤めていて経済的な余裕のある人も多く、子供の塾や習い事にお金をかける傾向があります。子供にすれば、能力的にも経済的にも頭の上がらない存在が親であり、時にはうっとおしいと思っても、圧倒的な影響力をもっていて、大いに頼りになる存在なのではないでしょうか。

つまり親と子(といっても成人していますが)の間に、あまりに絶対的な力の格差があるので、子は親の意向を無視できないだけでなく、自分から積極的に決定権をゆだねてしまうかもしれません。

自分の就職した時代と全く違うということを親は理解することが必要

しかし一点注意が必要です。バブル世代が就職した時代は現在とまったく違っていて、今の学生には天国のように見えるほど、苦労知らずの就職だったのです。もちろんそれは親も分かっています。しかし自分もネット等で勉強していて、子供と同程度に今の就活を理解していると思っていたりします。ですがいくら情報を集めていても、しょせん自分が体験したものではないので、現在の企業の採用に関する考え方についても、採用後の「定着」という問題についても、限られた自分の経験だけに基づいた、非常に主観的な判断をしている危険性があるのです。加えて親ですから、自分の子の能力や精神状態についても客観的判断が難しくなります。

人生の選択である就職を最後は自分で決めるべき

内定先に本当に就職するかどうか迷うときは、親以外にも客観的な助言をもらいながら、最後は自分で決めてもらいたいと思います。自分の人生の選択を、人の意見に従って決定したら、その後上手くいかなくなったときに、周囲を責めるようになります。悩み、相談し、自分で決定し、行動する。これが私たちの人生を形作るサイクルです。社会に出る一歩目から、ぜひこのサイクルを回していきましょう!

提供:JIJICO

著者プロフィール
安藤 ゆかり/研修講師・キャリアコンサルタント安藤 ゆかり/研修講師・キャリアコンサルタント
ソーシャルスキル教育株式会社
大阪外国語大学(現大阪大学 外国語学部)デンマーク語科卒業。大学受験予備校にて英語講師15年の経歴を経て、2009年2級キャリアコンサルティング技能士を取得し、キャリアカウンセラーに転身。2012年に「ソーシャルスキル教育株式会社」を立ち上げて法人化。マンツーマンのキャリアカウンセリング(就職相談)を実施し、現在(2014年7月)までの約10年間で、延べ人数3000人を超える就職相談に対応。一方、就職力アップを中心とする各種研修を担当する講師としても幅広く活動する。
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