【オムツと保育園3】日本初の試み、豊島区で4月から  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
トップ    >   記事    >   【オムツと保育園3】日本初の試み、豊島区で4月から

【オムツと保育園3】日本初の試み、豊島区で4月から (2018/3/1 多摩市議会議員 遠藤ちひろ)

(第2話からつづく)

 さて、古くて新しいこの問題に敢然と立ち向かった自治体がある。世界第3位の乗降客数を誇るターミナル駅・池袋を抱える東京都豊島区だ。

 調べたところ豊島区は新年度(2018年)の予算案で、4月からすべての認可保育園が使用済みオムツを処分する新方針を提案。各園に使用済みオムツ専用のポリバケツを置き、区の委託業者がバケツにたまったオムツを週に3回、回収に行く。

 区内約100カ所の認可保育園で実施する予定であり、回収業者に支払う金額は通常ごみの回収に加えて年間1300万円ほどの上乗せで済むのだそうだ。

赤ちゃん

やればできる!?

 これまで各保育園では、子ども1人当たり一日に5~6回ほどオムツを交換していたが、保育士も赤ちゃんごとにオムツをまとめて保管するなど負担になっていたため、この方針はおおむね歓迎されているとのこと。

 じゃあこれまで使用済みオムツを持ち帰ってもらうのは、中身を見て健康状態をチェックしてもらうためとか何とか言ってた話はどうなったのか。これについてはあっさり「子どもの便の状態については、希望する保護者には見せますが基本は連絡帳に書いて伝えたい」としている。なんだそりゃ。

 なお、豊島区によると「自治体内のすべての認可保育施設を対象にオムツの処分を行うのは全国で初めて」だって。えーと、豊島が日本初なのだそうです。この小さな一歩は、保護者にとって大きな一歩になるのでしょうか。

(第4話につづく/全5話)

遠藤ちひろ 多摩市議会議員

著者プロフィール多摩市議会議員 遠藤ちひろ(えんどう ちひろ) 1976年茨城県生まれ。早稲田大学在学中に人材開発ベンチャーを起業。同社代表取締役を務めたのち、2010年に多摩市長選挙に出馬。惜敗するも翌年多摩市議会議員選挙に歴代レコードでトップ当選する。現在2期目。著書に「市議会議員に転職しました。ビジネスマンが地方政治を変える(共著、小学館)」ほか、大学などで講演多数。
公式ホームページ

関連記事
【オムツと保育園1】汚れた紙オムツを持ち帰るなんて、冗談でしょ!?
【オムツと保育園2】布から紙へ、時代のあだ花
6年連続・新卒離職率ゼロの保育園―仕掛け人が語った「逃げない覚悟」
増税してでも守りたいものがある―「日本一小さな村」に子育て世代が集まるワケ
保育士不足なのに保育士の給与はなぜ低い?