年間2000件も骨折…運動会に組体操は必要? (2016/4/11 政治山)
運動会で事故が多発している組体操について、文科省は先月末、都道府県教育委員会に対し、事故防止の徹底を求める通知を出しました。
文科省によると、組体操で負傷者が出る事故は年間8000件を超え、うち2000件が骨折の重傷です。
昨秋の事故でクローズアップ
昨年9月、八尾市立大正中学校の体育大会で10段ピラミッドが崩れ、6人が重軽傷を負ったことから組体操の問題が全国的にクローズアップされるようになりました。
禁止を求める声が高まる一方で、クラスの連帯感が形となって表れることから、運動会の目玉行事となっている学校も少なくありません。大きな感動を呼ぼうと、無理な段数に挑戦した結果、事故に至るケースが多いようです。専門家の中には安全対策を疎かにした高層化に警鐘を鳴らし、「ピラミッドは3段まで、タワーは2段までが妥当」とする意見もあります。
大阪市と東京都で「ピラミッド」「タワー」はNGに
すでに大阪市教委は「ピラミッド」や「タワー」を禁止することを決めました。東京都教委は、都立学校での「ピラミッド」「タワー」を今年度は休止すると発表しました。一方で都内の区市町村立の小中学校などについては、各教育委員会に対応を委ねています。
5月の運動会シーズンまで1か月。安全第一で誰もが楽しめる運営が学校側に求められています。
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