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【龍馬プロジェクトリレーコラム】

第49回 二度の国政選挙を戦って (2015/3/6 杉田水脈/龍馬プロジェクト)

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「地方から日本を変える」を合言葉に、日本全国の国会議員や地方議員などが超党派で集まった『龍馬プロジェクト』。政治山では、龍馬プロジェクトの思いに賛同した若手議員によるリレーコラムを連載しています。元衆議院議員で龍馬プロジェクトの杉田水脈氏による「二度の国政選挙を戦って」をお届けします。

◇        ◇

 私は2回の国政選挙を戦いました。地方選挙の経験はありませんので、この2回を比較して「政治活動と選挙」の難しさを考えてみたいと思います。

 1回目の立候補は、2012年12月の衆議院選挙でした。

 私は落下傘候補で、今の選挙区(兵庫6区)で活動を始めて2年。活動といっても毎朝の駅立ち、タウンミーティングの開催、知人を頼ってのイベント参加程度でした。

 そのような新人候補の活動が浸透するわけもなく、有権者はほとんど誰も「杉田水脈」という人物を知らない状態で選挙が始まったと言っていいでしょう。

 でも、結果は大阪に最も近い隣県の選挙区ということで、「日本維新の会」に期待する方から支持をいただき、8万に近い票を獲得することができました。

 政権交代後の選挙で、風は自民党に吹いていたため、1位は自民の新人候補でしたが、何とか比例復活を果たすことができました。

 党の名前や当時の代表である橋下徹氏、石原慎太郎氏といった有名人の知名度のおかげで当選できたことは分かっていました。なので、次の選挙は「自分の名前で」選んでいただけるよう、国会での活動そして選挙区での活動をひたすら頑張りました。

 国会では、予算委員に抜擢され、NHKで中継される予算委員会で質問をさせていただいたのをはじめ、委員会での質疑はこの2年間で50回近く行いました。新人議員としては異例の本会議質問も2回行うことができました。

 こういった活動を通じて、支援の輪が全国規模となりました。

 一方、地元の方では、毎朝(東京日程以外)の駅立ちに加え、年に3回の国政報告会のほか、公民館などでのタウンミーティングも行いました。国政報告会では、党内の有名人に来ていただき、毎回300人程度の皆さんにお集まりいただきました。それをもとに名簿を作成し、訪問することで後援会員を増やすといった地道な活動をコツコツとやりました。地元の体制に不備があり、ポスターがなかなか貼れなかったのが反省点ですが、それでも相手候補よりは足で活動を行ってきました。

 そしてまた、突然の解散総選挙。

 当初は私と自民党現職とは互角という見方が多かったのですが、それは有権者よりマスコミの方が私の活動を評価してくださっていたからだと思います。が、実際に選挙区のサンプル調査の結果ではかなりの劣勢が伝えられました。

 私はなかなかそれを信じることができませんでした。

 前回の選挙と違い、連日全国からボランティアの方が集まってくださいます。証紙貼りなどは予定の半分の時間ででき上がってしまいました。街頭演説の時のビラ配りにも多くの人が参加してくださり、ビラが足りなくなるほどでした。また、立っていると、差し入れをいただいたり、写真撮影や握手を向こうから求められます。

 皆さん、「ぜひ杉田さんには国会に戻ってほしい」と言ってくださいます。私は公募に応募して自分で手を挙げて政治家を志望しましたが、やっと「人々に支持される」政治家になれたような気がしました。

 名簿も前回よりもしっかりしたものがあります。このほか、インターネットでの番組や街頭演説会の生放送は何千人もの方が毎回見てくださいました。

 連日党の大物の方が応援に入ってくださいます。そのたびに用意した会場は満杯、特に石原慎太郎・次世代の党最高顧問が伊丹にお越しになったときは、会場に入りきれない人のためにすべての入り口を開放し、講演を行ったほどでした。

 明らかに前回の選挙より感触がいいのです。また、相手陣営よりも動員力がありました。にもかかわらず、結果は共産党以下の最下位。票も前回の4分の1ほどしか取れませんでした。あわや法定得票数に届かない?というふがいない結果でした。

 国政選挙においては、戦いの構図が大きく影響します。政党同士のパワーゲーム。残念ながらそこに個人の力が及ぶのは大臣クラスにならなければ無理でしょう。

 このような現状を踏まえた上で、捲土重来を期して、次の戦いに挑む覚悟です。

 「杉田水脈」という名前が忘れられてしまわないよう、講演活動等も続けながら、地元密着でしっかりと自分を築きたいと思います。

 決して楽な道のりではありませんが、ここまでくれば、あとははい上がるのみ。しっかり頑張っていきたいと思います。

杉田水脈著者プロフィール
杉田 水脈(すぎた みお) 元衆議院議員
兵庫県神戸市垂水区生まれ。「水脈」は父親が万葉集からとった名前である。
親和中学校・親和女子高等学校を経て、1990年、鳥取大学農学部林学科卒業後、積水ハウス木造入社。1992年、西宮市役所入所。2010年、退職。
2012年12月16日、第46回衆議院議員総選挙で兵庫6区に日本維新の会より出馬。自由民主党の大串正樹に敗れたが、比例近畿ブロックで復活し初当選。
2014年の日本維新の会分党に伴い、次世代の党結党に参加。同党結党に参加する唯一の女性衆議院議員になった。次世代の党の国対副委員長と女性局長に就任。2014年12月14日、第47回衆議院議員総選挙で兵庫6区に次世代の党より出馬するも落選。
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