【LM推進地議連連載/リレーコラム47~地方議員は今~】
第84回 歴史と伝統あるまち。台東区。 (2014/5/7 台東区議会議員 本目さよ氏/LM推進地議連会員)
政治山では、政策立案を行う「政策型議員」を目指す地方議員らで構成される「ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟」(略称:LM推進地議連)と連携し、連載・コラムを掲載します。地域主権、地方分権時代をリードし、真の地方自治を確立し実践するために設立された団体のメンバーが、それぞれの実践や自らの考えを毎週発信していきます。現在は、全国47都道府県の議員にご登場いただき、地域の特色や問題点などを語っていただく「リレーコラム47~地方議員は今~」を連載しています。第84回は、東京都台東区議会議員の本目さよ氏による『歴史と伝統あるまち。台東区。』をお届けします。
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浅草、上野という観光地を抱える台東区(私の地元の谷中も!と言いたいところですが)。「台東区」と言って分かってもらえなくても、浅草とか・・・と言えば皆さん、「ああ!」となります。人口は188,036人(2014年3月1日現在)、面積は、10.08平方キロメートルと23区で最も狭い区です。下町らしく、町会組織がしっかりしていることや、お祭りが盛んなのも特徴です。
台東区議会は、定数32人(女性議員6人)で構成されています。3年前に議員になった当時は、委員会にパソコンの持ち込みも駄目と言われ驚きましたが、今は委員会のUstream中継の試行も始まり、パソコンの持ち込みも許可され、大分変わってきました。
議会もダイバーシティ化を!
現在の政権公約では、2030年までに指導的立場にいる女性を30%まで引き上げるとしていますが、政治の世界ではどうでしょうか?「国会議員のうち女性が約8%で世界平均を下回る127位。先進国では最低だった」(朝日新聞2014年3月5日より)そうです。 台東区では32人中6人が女性議員で、20~30代は私1人です(そもそも、32人中6人しか女性がいないことが、おかしいなと思うのですが)。
現在、全国の市区の自治体議員数は約20,000人です。そのうち20~30代の女性議員は約200人で1%しかいません(全国市議会旬報 1885号より)。全国の有権者における20~30代の女性の割合は13%。そう考えると、ちょっと少ないと思いませんか?
世代が同じだからといって、考えも同じということではありませんが、現在当事者である世代が、行政のやることをきちんとチェックできる議員として存在したほうが、よりリアルな声が届くと思っています。
なぜ、女性議員が必要なの?と聞かれ、よく例に挙げるのが、東日本大震災の避難所運営です。きちんとマニュアルの中に女性の視点が入っていなかったことで、着替えのための衝立が存在したにもかかわらず、利用できなかった。また、女性用品などが必要でもいい出しにくかったり、授乳のためのスペースがなかったりもしました。
これは細かなことかもしれませんが、さまざまな立場の視点から、行政の施策や事業についてのチェックができた方が、みんなが暮らしやすい社会になると思いませんか?
政治の世界はまだまだ男社会ですが、負けないように、でもしなやかにこの世界を生き抜いていきたいと思います。
- 著者プロフィール
- 本目 さよ(ほんめ さよ):1982年3月10日 うお座 O型 お茶の水女子大学院修了 研究テーマは「母親の育児ストレスと父親のサポートの関係」。子どもを育てるのがつらい社会を変えたいと考え研究職を目指す。しかし、もっと直接的に社会に働き掛けたい思いから、IT企業(株)NTTデータイントラマートに入社。一貫して人事として、社員が働きやすい環境づくりに務める。皆が笑顔で暮らせる社会をつくるために、区政にチャレンジ。2011年5月より台東区議会議員。キャッチフレーズは「子育て、本命!(ほんめい)」 党籍:民主党 会派:たいとうフロンティア。資格:保育士 趣味:空手 お気に入り:納豆・ハラマキ
HP:本目さよオフィシャルWEBサイト
blog:子育て 本命!!台東区で笑顔をつくる 台東区議会議員 本目さよのブログ
Facebook:台東区議会議員 本目さよ
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