都民1万人、6割が都知事に「期待せず」―第43回政治山調査 (2017/12/7 政治山)
小池百合子東京都知事の立ち上げた「都民ファーストの会」が都議会議員選挙で大勝してから5カ月、その間に行われた衆議院議員選挙を経て、都民の意識はどのように変わったのでしょうか。政治山では、都内在住の18歳以上の男女を対象に11月24日から30日まで、インターネット意識調査「政治山リサーチ」を用いた調査を実施しました(回答数16,152人)。
その結果、小池都知事に「大いに期待している」と回答したのは8.0%、「少し期待している」と回答したのは26.2%でした。反対に「まったく期待していない」と答えたのは24.3%、「あまり期待していない」と答えたのは29.3%で、「わからない」9.8%と「答えたくない」2.6%を除いた14,155人に絞ると、期待している人は38.9%、期待していない人は61.1%と都知事には厳しい評価となりました。
続いて、回答者の年代別・性別で見てみると、期待している人がもっとも多かったのは60歳以上の女性、期待していない人がもっとも多かったのは50代男性で、全体的に女性よりも男性の方が否定的でした。
また、23区内を区ごとで見てみると、もっとも肯定派が多いのは千代田区、否定派が多いのは荒川区でした。築地のある中央区では平均値よりやや期待が高く、豊洲のある江東区ではやや期待が低い傾向が見られました。
なお、都議選直前の6月に実施した調査(第41回政治山調査)では、就任から1年を経た小池都知事への評価は「大いに評価する」11.7%と「まあまあ評価する」39.0%をあわせた肯定的な評価が50.7%、「どちらとも言えない」は30.9%、「評価しない」8.6%と「あまり評価しない」9.8%をあわせた否定的な評価は18.4%でした。
都議会第一党となった都民ファーストの会は、その後に行われる地方選挙での候補者擁立を積極的に進める方針でしたが、11月に行われた葛飾区議選では5人中4人が落選するなど、風向きは大きく変わっています。築地市場の豊洲移転や東京五輪・パラリンピックの準備などの政策課題への取り組みを通じて、失った期待を取り戻すことはできるのでしょうか。
本調査レポートについて
今回は調査の概要をご紹介しましたが、本調査レポートには上記以外のクロス集計分析や自由記述回答なども記載しています。政治山の会員ページから無料でご覧いただけますので、ぜひご利用ください。
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