[神奈川・鎌倉市]まちづくり条例に基づく開発事業の届け出状況の掲載 (2019/9/13 マイ広報紙)
この記事は「広報かまくら 2019年9月1日号『まちづくり条例に基づく開発事業の届け出状況』」を紹介し、コメントしたものです。
毎月、あるいは、数か月おきに最新情報が掲載される。そんな種類の記事があります。
今回ピックアップするのは、そんな記事のひとつです。
鎌倉市の広報誌には、「まちづくり条例に基づく開発事業の届け出状況」というものが定期的に掲載されています。
表題から分かるとおり、鎌倉市では、まちづくり条例に基づいて、大規模や中規模の開発事業を行う際には、届け出が必要となります。その届け出の状況が広報誌に記事として掲載されているのです。
記事では、届け出のあった開発事業については住所が明示されています。
地番と同時に、例えば「コインパーキング(2台)手続終了」とか、「ホテル1棟の新築手続終了」、「ワンルーム建築物(15戸)1棟及び駐輪場屋根2棟の新築手続中」などといった詳細も掲載されています。
実際に近くに住んでいる方であれば、「ああ、あの工事はそういうことだったのか」と現地で確認できるでしょうし、あるいは、この情報を利用してビジネスにつなげる人というのもいるかもしれません。
この種の記事が掲載されるということは、条例が遵守されているのかどうか、市民の手でチェックすることにもつながるように思います。
例えば、見知ったところで大規模な開発事業が進められているのに、どうやら広報誌で確認する限り、届け出をした様子がない。そんなことがあれば、条例に基づかない開発行為がなされている可能性があり、それを市民の力で発見することにもつながります。市役所の力だけでは、その種の行為を発見できないこともあります。
情報を公開することで、条例を実効性のあるものにしていく。そんな取り組みの一環として、この種の定期的に掲載される記事は重要です。
- [筆者]東京工業大学環境・社会理工学院研究員/本田正美
- [参考]広報かまくら 2019年9月1日号
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