[京都市]地域の課題をいつでも見る化!! (2017/4/4 金井茂樹)
この記事は「きょうと市民しんぶん 平成29年3月1日『魅力あるまちづくりの推進へ ただ今、みんなごと中!』」を紹介し、コメントしたものです。
地域社会がかかえる課題が複雑・多様化してきていて、もはや自治体だけの力で解決を図ることは不可能となっています。課題解決のためには自治体と住民、NPO、民間企業との協働が不可欠です。これは、協働によって地域の方が持っている知恵や経験を活かしてもらうことであり、コミュニケーションによる新たな価値の創出ともいえます。
今回は、市民協働に関連した記事のなかから京都府京都市の「きょうと市民しんぶん」平成29年3月1日号の「魅力あるまちづくりの推進へ ただ今、みんなごと中!」を取りあげます。京都市では、市民が主体的に取り組む地域の課題を募集して、「まちづくり・お宝バンク」に登録して、広く公開しています。今回の記事では、これまでに集まった地域課題とその解決事例が紹介されています。たとえば、市街地への公共交通手段がない地域における交通手段の確保、後継者不足に悩まされる伝統産業の情報発信不足、パブリックコメントの意見が集まらない、といった課題です。いずれの課題についても、行政と市民、民間企業との連携による解決が紹介されています。市民から提案のあった課題を、市民協働によって解決する。住民目線からの地域の課題をいつでも確認できる「まちづくり・お宝バンク」は自治体と市民、市民同士のコミュニケーションの活性化に結びついていると思います。
市民協働の基礎となるのが自治体と住民との相互の信頼関係です。そして、この信頼関係を構築するためのひとつの手法が広報広聴、すなわち相互のコミュニケーションです。市民協働は、自治体と市民との信頼関係を醸成するような広報広聴活動が継続的に実践されている結果であるともいえます。
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- [筆者]「自治体広報広聴研究所」代表、公共コミュニケーション学会会員、元自治体職員、東京都在住 金井茂樹
- [参考]きょうと市民しんぶん 平成29年3月1日