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[福井・鯖江市]「となりの街」越前市の情報も…生活者目線がうれしいコラム (2016/2/1 あんびるえつこ)

この記事は「広報さばえ平成28年2月号通常版『となりの街から 越前市イベント情報』」を紹介し、コメントしたものです。

◇        ◇

子どもがまだ小さい頃、とても役に立ったのが広報紙の「夜間・休日診療案内」でした。毎年肺炎で入院するような子でしたから、夜間も休日も待ったなし。「夜間・休日診療案内」は、いつも切り取って大切に保存していました。でも、我が家は区のちょうど境目。たとえ同じ区であっても、熱のある子を抱えて行くのには困難な距離の病院が夜間・休日の担当医院であることもしばしば…。行きつけの小児科は隣の区でしたし、隣の区の「夜間・休日診療」を知りたいと思ったことが何度もあったのを覚えています。

そんな経験もあって、「広報さばえ」の『となりの街』というコーナーに注目してしまいました。今回は、「引き札にみる商いのまち・越前」と題したイベントが載っていたのですが、開催されるのは越前市にある武生公会堂記念館。鯖江市の広報紙に越前市の情報が掲載されているというわけです。でも開催される武生公会堂記念館から最寄りのJR武生駅は、JR鯖江駅の隣の駅ですから、読み手側にとっては十分生活圏といえます。

生活者目線で見れば欲しい情報であっても、行政区分がわかれてしまうとなかなか届かない情報はたくさんあります。沿線でとらえなおしたり、商圏で考えたりすることによって、住民が本当に必要としているものが浮かび上がってくるもの。情報そのものは無機質ですが、消費者目線、生活者目線という糸を通すことで有機的に結びつき、より使い勝手のよいものになるというわけです。

鯖江市は、もともと眼鏡や漆器有名ですが、最近では「データシティ鯖江」としても知られた存在。ウェブを上手に活用してデータの提供や収集をし、市民参加や官民協働などを行おうという「オープンガバメント」に積極的に取り組んでいます。「オープンガバメント」の推進には、サービス提供者視点ではなく、利用者視点、さらには市民参加まで見据えた視点が必要とされています。そうした市の取り組みが、このような生活者目線にたった広報紙の紙面づくりにも寄与しているもかもしれません。

  • [筆者]「子供のお金教育を考える会」代表、文部科学省消費者教育アドバイザー、神奈川県消費生活審議会委員、経済教育学会理事 あんびるえつこ
  • [参考]広報さばえ平成28年2月号通常版

提供:マイ広報紙

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