問われる銀行の体質 ~振り込め詐欺はなくならないのか? (2018/7/19 クオリティ埼玉)
振り込め詐欺の勢いは止まらない。いくら警察・行政・民間で注意喚起をしてもだまされてしまう高齢者。
先日、無人のATMで品よくみなりのよい80歳がらみの老婦人が電話をしながら操作をしていた。「その画面はでてきませんわ」という声。思わず「変な電話ではないですか」と声をかけた。老婦人はにっこりと「大丈夫よ」と。手元をみるとその銀行のカードではない。ますます不審に思い「奥様、そのカードではこの機械からは送金はムリですよ」と再度大声を出した。それでも、奥様は操作をやめないので、目と鼻の先にある銀行に知らせに行った。「高齢者が振り込め詐欺に遭いそうです。○○○○○銀行のカードを持っています。お客様保護をしてください」と伝えた。
するとどうだろう。答えは驚愕だった。「それは警察だよね。警察」と涼しい顔をして、定年一歩手前か再雇用の行員。
お客様第一、お客様ファーストではない、その銀行の体質。
振り込め詐欺は「水際で防ぐ」ということも言われている。金融機関の協力が大切なのだ。そういえば新聞報道をみても振り込め詐欺を防いでいるのは、郵便局や信用金庫が多いかもしれない。大手都市銀行にとっては高齢者の100万や50万はどうでもいいのかも。
社会的犯罪の振り込め詐欺には、家族で、地域で、金融機関で、社会全体で立ち向かうべきだ。
氷川まこと
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